なつめさんの行動パターンは大体「くうねるあそぶ」です
なつめさんは猫なので、欲望に対して大変にストレートであらせられ、眠ければ寝るしお腹が空けばエサをねだるし、遊びたければ毛玉を要求して出してやれば遊ぶ。ウンコしたくなれば勝手にトイレで排便する。
そんな行動をまとめると、大体写真下の様なフローチャートが出来上がった。
しれっと未知の図形を使った
さて、上のフローチャートでは前のページで使ってない図形を使っている。右上、「エサをくれ」の部分で使っているのはディスプレイの図形。普通は画面に何かを表示するときに使う。
なつめさんに「画面」は無いので要求をする意味で使ってみた。
もうひとつ、出力の記号。こちらは印刷などなにか物理的な出力を刷るときに使う図形なので、排便の部分で使ってみた。
猫をコンピュータと考えると、排便とはつまりプリントアウトだ。逆に言えば、コンピュータにおけるプリントアウトとは排便を意味するのだ。
フローチャートと写真を並べて比べてみよう。
コラム フローチャートにはあらわれない可愛さ
猫のなつめさんらしい間抜けなフローチャートが出来上がった。数年前、ソニーがアイボというペットロボを作って売っていた。どうも動きがもっさりしていて買う気にはならなかったのだけど、それ以外にもペットとしてどうなのかと思ったことがあった。
良い子すぎるのだ。見ているとどうも、飼い主を困らせるような事をしない。家電量販店で見てただけだから実際は電池の液漏れとかで困らせてくるのかも知れないが、おおむね良い子だった。でもペットというのはある程度煩わしい事がある方がかわいいように思う。
エサの時間でもないのにエサをねだるとか、トイレの掃除をしなきゃならないとか、寝てると頭突きで起こされるとか。
そういう自由さはなかなかフローチャートやプログラムでは表現しづらい。上のフローチャートは乱数を1から3までしか使ってないけど、実際の猫は常に乱数を生成してるような挙動をして面白い。
そんな複雑さやカオスを単純なフローチャートに落とし込むのもまた面白い。単純から生まれるカオスと、カオスを観察することで見えてくるシンプルなルールの表裏一体感が楽しいのだ。
次のページでは複雑な目的を単純なフローチャートで実現してみたいと思います。一定のルールに従って町を歩き、買い物に行くのです。