「てんとうくん」の前で転倒しかける
さなげアドベンチャーフィールドには今回体験したオフロードコースのほか、車両転倒体験や脱出訓練ができる「てんとうくん」という変わった装置もある。
0°~360°自由な角度で車を止めることができるてんとうくんはとても興味深かったが、ビビりなわたしは見るに留まった。
高校卒業後、免許を取った時からずっと憧れている車がある。でっかい車だ。
ランドクルーザー、ラングラー、ハイラックス…でっかい車に乗ってる女の人はかっこいい。
しかも整備された一般道ではなく、林道や岩場のような険しい道を走りたい。
そんな憧れのシチュエーションを体験できる施設があると聞き、十年来の夢を叶えてきた。
初心者でもオフロードコースを走れる【さなげアドベンチャーフィールド】
愛車は日産キューブ、身近なアクティビティは「家の周りを歩く」のわたしが、でっかい車でオフロードコースを走ることなんてできるのだろうか。
上級者向けコースで行われていたタイムトライアルの様子。転倒も恐れないガチレースで、思わずフリーズした
行きたいと言ったのは自分だが、わくわくする気持ち1割、不安な気持ち9割という圧倒的不安を抱えながら、今回の目的地・さなげアドベンチャーフィールドに到着した。
ジェットコースターの待ち列に自ら並び、乗った直後にナーバスになるあの感じと一緒だ。
残念ながら、わたしはでっかい車を持ち合わせていない。
車好きの父がシボレーのタホに乗っているが、タホでオフロードコースを走って返却したら、実家から永久追放されるに違いない。
でもここなら、自分ででっかい車を持っていなくても大丈夫。レンタル車両のプランもあるのだ。
オフロードコースを走れる施設はほかにもあるが、レンタル車両で走れる施設は日本で唯一、さなげアドベンチャーフィールドだけ。
そりゃあそうだ、数百万円する車を人に貸して、しかもその人はわざわざ木が生い茂り、岩があらわになっているデコボコ道を走ろうとしている。
わたしなら貸さない。持ってないけど。
なんて心の広い施設なんだろうとときめいていたら、しっかり誓約書も用意されていた。
さなげアドベンチャーフィールドには12種類のレンタル車両が用意されており、ほかのお客さんが使用していない車の中から好きな車を選ぶことができる。
わたしはランドクルーザーZXを選択。
受付のお兄さんに「ランドクルーザーの中でも一番乗り心地のいいタイプですよ」と教えてもらいZXに決めたが、乗り心地の良さで選択しているあたり、本当にオフロードコースが走りたいのか自分で自分を疑った。
レンタル車両で走る場合、
① インストラクター付きで自分で運転する
② インストラクターに運転してもらい遊覧する
このどちらかを選ぶことができる。
わたしはせっかくなので①②両方を体験した。
インストラクターの指示にしたがいながらいざ乗車。
走り始める前に、使用する主な機能や注意事項を聞く。
ギヤの使い方やクロールコントロールの説明をしてくれたが、「でっかい車でごっつい道を走りたい」という極めて単純な動機で訪問したわたしの頭はすぐにオーバーヒートした。
唯一覚えていられた「ハンドルが急に動いた時に指を痛めてしまわないように、グリップは親指を中に巻き込まない」という注意事項だけ守って、走行を開始した。
さなげアドベンチャーフィールドには
・初心者向けのワンダフルコース
・大自然を走破する林間コース
・上級者向けのトライアルコース
この3つのコースがあり、わたしは林間コースを体験させてもらった。
この怖さが写真で伝わるだろうか。ジェットコースターで落ちる先が見えない恐怖感とよく似ている。
しかもジェットコースターは乗っていれば勝手に走って勝手に終わるが、車は自分で運転しないと進まない上、操作を誤ると転倒する。現に両脇は崖だ。
崖から落ちたら、3ヶ月くらい仕事を休もうと思いながら運転した。
助手席からの様子。過激なポイントは本当にビビっていたので撮り損ねた
ハラハラしながらハンドルを握っていると、インストラクターの方が「ちょっと顔を上げて遠くを見てみてください」という。
豆知識だった。
わたしも勇気を出してこの急な坂を下るので、宇野昌磨くんも引き続きスケートを頑張ってほしい。
この後も、一般道では体験できない過激な道ばかりだった。。
たった1kmのコースだが、15分もかかった。
途中、本当に進めるのか…と思うポイントがいくつもあったが、インストラクターの方のアドバイスと豆知識のおかげで、こんなわたしでも無事完走できた。ヤッター!!
普通自動車免許さえ持っていれば、特別四駆やオフロードの知識がなくても誰でも挑戦できる。ペーパードライバーの方も結構来るそうだ。
最後にわたしの運転を評価してもらったところ、「スムーズに走れていて、なかなか上手でしたよ」とのこと。自動車学校の担当教官が怖い人で全然褒めてくれなかったので、時を経て名誉を回復してもらった気分だ。
褒められるってうれしい。
さなげアドベンチャーフィールドには今回体験したオフロードコースのほか、車両転倒体験や脱出訓練ができる「てんとうくん」という変わった装置もある。
0°~360°自由な角度で車を止めることができるてんとうくんはとても興味深かったが、ビビりなわたしは見るに留まった。
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