デジタルリマスター 2023年9月13日

“深海魚のぼり”を空に泳がす(デジタルリマスター)

全然地味じゃない

「深海魚のぼり」、完成した!

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見慣れないにもほどがある。

と、写真のキャプションでは皮肉ったりして平静を装っているが、本心は「子供レベルの絵でどうなることかと思ったけど、こうして見っとけっこうサマになってるがん!これイケんじゃん?」である。

ではとくと詳細を見ていこう。

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リュウグウノツカイ、赤いヒラヒラは別布で。時々沿岸に漂着しちゃう、うっかりさん。しかし顔が適当だ。
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サケガシラ、意外と写実方面の出来。体をサメに噛み取られがちな、うっかりさん。
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フウセンウナギ。これは獲物を飲み込んだ状態の腹。東海林さだお氏が描きそうな、と言ったら失礼か。
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ミツクリザメよ、すまん…と言いたくなるアホっぽい出来。
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ダルマコンニャクウオ。腹びれは吸盤になってるって、もうかわいいったらない。

と、このように。

私は勝手に、「リュウグウノツカイ」「タツノオトシゴ」あたりを、3大おめでたい魚と思っている(めでたいんだから鯛じゃないのか、とかいうことではまったくなく、そしてあと1匹はなんだ)。

まず形がめでたい。優雅。達観。福音。そんな言葉が彼らの姿から思い浮かぶ。めでたいじゃないか。

そんなリュウグウノツカイがマゴイなら、ヒゴイはダンゴコンニャクウオ。言ってて自分でもよくわからなくなってきた。とにかく、泳がせてなんぼだ。紐を張ってみよう。

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おおお・・・。深海魚、天に舞い、神、そらにしろしめす。

この日は、前日の陽気とは打って変わって曇天、強風。紐をピンと張る前から、長い魚たちがボーボーと風にあおられ、飛ばされないようにするのに一苦労だった。これが屋上から降ってきたら大変だ。トラックのフロントガラスにでも覆いかぶさった日には。言い訳が面倒だ。そう思い、引く手に一層の力を入れた。

さすれば見よ!深海魚たちは、ふだん目にすることのなき光をあまた体に受け、悠々と(ときにやたら激しく)大空を泳ぐではないか。私は、とてもうれしい。

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屋根よーりー高ーい 深海魚のぼりー
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大きーいーマゴイーはー リュウグウノツカイー
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小さ(くな)ーいー ヒゴイーは サケガシラフウセンウナギミツクリザメダンゴコンニャクウオー
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面白ーそうーに(かどうかわからないが)ー およいーでーるー

青空に深海魚が泳ぐ、というミスマッチを期待していたのだが、あいにくの天気。どんより曇った空に深海魚という、アガル要素のない絵になってしまった。

が、この強風で彼らが激しく泳いでいる。何なんだ。
この「何なんだ」のためにやった企画、悔いはない。

そして、鯉のぼりも手作りするとけっこう面白い。適当に作っても風さえ吹けば、よく動いてくれる。今年のこどもの日は、淡水魚だけでなく、深海魚や回遊魚もぜひ泳がせてみて!

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