かくしてトミカの脱皮動画が生まれたのであった
子どものころ、赤ペンでぬいぐるみにケガを描き、かいがいしく介抱するという遊びに熱中した記憶がある。
今もやっていることは全く同じだ。想像力と小手先の技ばかりがたくましく育ったおとなになった。
財布に入れておいたら金運が上がるかしらと、脱皮後の皮を捨てられずにいる
うちのトミカたちがひとりで脱皮をする気がないので飼い主が手伝いました
この世には爬虫類の脱皮動画というジャンルが存在する。
ちょっと見た目がいかついトカゲや蛇が、飼い主の手のひらでおとなしくかわいがられるこのギャップ!そしてするする剥がされる美しい皮!
う、うらやましい……
わたしも脱皮を手伝いたい……!!
でも我が家に爬虫類はいないし…あたりを見回して目についたのがトミカだ。
水糊をまんべんなくトミカに塗りたくって一日放っておく。水糊に白絵の具を混ぜておくと、乾いたときの皮膚っぽさが3割増しだ。
トカゲは頭から順番に、体をあちこちにこすりつけて脱皮していくのだそうだ。デリカも脱ぎかけ風情を出すために頭側だけ剥いてみた。
「きれいに脱げたねえ」「あっごめん!痛かったか〜」
最初は力任せに皮を引っ張っていたのが遠慮がちになり、段々とトミカを握る力が優しくなり、ピンセットで引っ掻かないように注意を払うようになる。
ツツーッ、ペリペリ。慈しみとはこのように生まれるものなのか。ツイッ。薄皮の下から現れるのは特に新しくもなんともないトミカのボディだ。ペリペリ。愛しさばかりがつのる、一体なんなんだこの時間は。
子どものころ、赤ペンでぬいぐるみにケガを描き、かいがいしく介抱するという遊びに熱中した記憶がある。
今もやっていることは全く同じだ。想像力と小手先の技ばかりがたくましく育ったおとなになった。
財布に入れておいたら金運が上がるかしらと、脱皮後の皮を捨てられずにいる
▽デイリーポータルZトップへ | ||
▲デイリーポータルZトップへ | バックナンバーいちらんへ |