ちょっと聞いてよ 2022年8月26日

東武亀戸線と大師線の車両がカラフル

カラーバリエが多い状況が大好きだ。いろんな色があると楽しい。種類は多ければ多いほどいい。こんな色もあるの!あんな色もあるの!ってほくほくしたいのである。

そんな高揚を気軽に楽しめるスポットをお知らせしたい。東京都内を走る、東武亀戸線と大師線である。

1981年群馬県生まれ。ライター兼イラストレーター。飲食物全般がだいたい好きだという、ざっくりとした見解で生きています。とくに好きなのはカレー。(動画インタビュー)

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色は多いほうがいい

身の回りに色がたくさんあるとうれしくなる。普段よく見ているものの色違いを見ると、0.1秒後にはにこにこだ。

たとえばこういうやつです。香港のスーパーに並んでいたカラフルなカップラーメン。10個くらい買ったら、帰り道がたいへんでした。

色違いのうれしさは食品や雑貨に限った話じゃない。公共のものだって、カラーバリエは多ければ多いほどいい。胸が高鳴るのだ。

たとえば身近なところでは、JR北海道、東日本、東海、西日本、四国、九州のカラーの違い。旅の途中で見る駅名標の色の変化にはいつだってわくわくさせられている。

JR東日本エリアで生まれ育っているため、緑色以外を見ると即「遠くまできたもんだなぁ」と感慨深い気持ちがあふれるのだ。

わたしの旅情の10数%かは駅名標の色である。

「さぬきうどん駅」「うどん県」、独自性を出そうとがんばっている高松駅の駅名標は、「水色」という時点でもう十分に尊い
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……と前置きが長くなりましたが 

さてここからが本題だ。今回言いたいのは、「東武亀戸線と大師線のカラフルな電車がとっても楽しい」ことである。

画像.jpg
ビタミンカラーっぽい色バリエなのだ!(なお鉄道にくわしい人はご存じかもしれないのだが、黄、緑、オレンジはむかしの塗装を施した「リバイバルカラー」と呼ばれる。以前東武線内で主力として走っていた8000系が使用されている)

駅名標は全国津々浦々する必要があるけれど、亀戸線の路線距離は3.4kmで片道10分足らずと短い。大師線は1kmでもっと短い。

どちらも生まれた当初はもっと長くなる予定だったらしいが、紆余曲折を経てこの長さに落ち着いたという。

東武線全体と比較したときの短さがよくわかる路線図

もしかすると、亀戸線も大師線も「俺の人生、本当はこんなハズじゃなかったんだ!」と思っているのかもしれない。

いや、でも、別の角度から見てみようじゃないか。短い路線だからこそこの豊かなカラーバリエが集えたんだろう、と。

パパイヤマンゴーって感じでトロピカルな黄色
よく育ったにんじんみたいなオレンジ
いちばん「THE東武線」な白は、改めて見ると「こういう色合わせのティッシュペーパーあるな……」って色合わせだ
ティッシュとパパイヤマンゴーがすれ違う

さあ次は何色だ。

ぼんやり座っていたらふと、3m先の親子連れが「次に来る電車は何色か」を楽しそうに談義しながら電車を待っているのが目に入った。

なにやらとっても楽しそうだぞ

「黄色!」と推定年齢5歳くらいの男児が言うと、「黄色はさっき来たから、次は違う色だよ」とお父さんが言った。

「じゃあ緑!」と男児が言ったその30秒後くらいに、彼が予測したとおりの色の電車がホームに入ってきて、「緑きたあ!」「正解!やったあ!」と歓声が聞こえてきた。

スターバックスみたいな色をしている緑

楽しそうな彼らを見ていたらわたしまでにやにやしてしまった。こういうとき、マスクをしていると思う存分にやにやし放題なのでいい。

きっと沿線に住んだら、毎日でも、こんな楽しみ方ができるんだろう。一番好きな色の電車に乗れたら、今日はラッキーな日なのかもしれないと浮かれちゃう気がする。

でも、沿線民じゃないからこそ、たまに来て、来るたびに「色、多!」ってきゃっきゃできているような気もする

わたしよりも年上の彼ら、もうしばらく頑張ってくれたらうれしい。

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