特集 2021年12月7日

クリスマスツリーを紅葉させる

いつの間に終わってしまう紅葉シーズンへの解決に向けて

紅葉について考えていた。

例年、街路樹が色づいて紅葉の季節だなと思ったりするが、それ以上気にかけること無くいつの間に落葉していたりする。なぜかと言うとこれはもう絶対にクリスマスの準備期間と重なっているからだろう。

紅葉の見頃は全国的に11月中旬から12月上旬(北海道、東北は10月から11月上旬と早い)で、この時期『木』と言えば「あら、あの広場にもうクリスマスツリーが」「うちもそろそろクリスマスツリーを出そうかしら」という意識に支配されてしまっている。

そうやってツリーに気を取られているうちに、カエデやモミジやイチョウの見頃が過ぎているのだ。もらいもののバウムクーヘン大事に食べてるけど、そっちの明太子も意外と賞味期限短いぞ!

1987年東京出身。会社員。ハンバーグやカレーやチキンライスなどが好物なので、舌が子供すぎやしないかと心配になるときがある。だがコーヒーはブラックでも飲める。動画インタビュー

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紅葉させる為ためにツリーを買う

そういうわけでクリスマスツリーを紅葉させることにした。同じ『木』のイベントとして、クリスマスの準備と紅葉を一緒に楽しめばいいのだ。

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ダイソーに行ったら90センチのクリスマスツリーが300円で売っていた。価格破壊だ。

もっと小さいツリーでよかったんだけど、予算内で90センチが買えてしまう。本当に買っていいのかと壁際のベンチに移動して考えたが、買う以外の選択肢が思いつかず震える手でレジに向かった。

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立派なツリーが我が家に来た。ようこそ。
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せっかくなので、まずは普通に飾り付けてみる。
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ジングルベール、ジングルベール♪

『ジングルベル』を小さく歌いながら飾った。これぞクリスマスの準備、という感じがする。

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綿を雪みたいに飾ったら完成です。

暖かくてもう何も心配ない、という気持ちになった。長年刷り込まれてきたクリスマスのイメージがツリーを飾る、という行動によって強烈に僕の体を包んだ。

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しばらく眺めたら片付けた。これから紅葉させないといけないので。

ツリーの片付けにも独特の情緒があった。「いよいよ年末だなー」と思うのだ。この時期忙しくてもう嫌だ、という気持ちになったらクリスマスツリーを片付けてみるといい。年末っぽい気持ちになるので。

紅葉させよう

片付いたら、いよいよツリーを紅葉させる。

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色々試したが、結局模型用のスプレーがよかった。
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きれいに色づいていく。
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あーきの夕日に 照る山もみじ♪

『紅葉(もみじ)』を口ずさみながら塗った。このオレンジがかった赤からクリスマスソングは出てこない。『紅葉』だ。

上の写真の様に塗ったあと、葉を広げて内側を塗った。奥行きがあって、思ったよりたくさんのスプレーを使った。昔、学校の授業で習った柔毛のことを思い出した(小腸の壁に柔毛という突起があって表面積がすごく大きくなるので効率よく栄養を吸収できる)。突然気持ち悪い例えですみません。

紅葉とツリーと柔毛がつながるのだ。これか、惑星直列。

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紅葉を見ながらツリーを飾ろう

塗ったツリーを飾り付けるために、北の丸公園に来た。皇居の隣にあって中に武道館もある大きな公園なのだが、園内の紅葉がとてもきれいなのだ。本物の紅葉が見える場所で、紅葉したクリスマスツリーを完成させたい。

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すごい。まだ全然見頃だ。
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生命が爆発している。
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立派。この葉がもうすぐ全部落ちるというのが信じられない。
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立派だなあと思って写真を撮っていたら、すれ違った人が不思議そうに振り返っていた。

「黄葉(こうよう)だよ!黄じゃん!葉が!」と憤ったが、少し行くと武道館の入り口にYOASOBIのライブの垂れ幕があった。紅葉どころではないのだ。楽しいことがたくさんあるな。

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僕は僕の行事をやろう。奥に立派なイチョウが見える場所で飾り付ける。
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黄色いツリーも作ってきた。

赤と黄色が揃うと紅葉らしさが際立って良い。

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あーきの夕日に♪
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ジングルベール、ジングルベール♪

『紅葉』と『ジングルベル』を交互に歌いながら飾り付けた。本当に半々の気分だ。

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しかし雪を降らせたところで一気にクリスマス気分に。クリスマスソングしか出てこなくなる。鈴の音しか聞こえない。

雪のせいだろうか。そういえば紅葉と雪は共存しているイメージがない。どちらかがある時どちらかはない。

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奥の立派なイチョウが見守っている。紅葉がんばれ!

変わったデザインのクリスマスツリーって色々あるので、紅葉カラーにしても「まあそういうツリーなのかな」という感想に収まってしまう。ツリーの包容力すごい。そして、ツリーをツリーらしくする雪の力すごい。紅葉を包み込み、取り込んでしまった。

『ぜんぶ雪のせいだ』と言いたくなるの分かる。そういう意味じゃないんだけど。

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「紅葉狩りに来ましたー」という気持ちをできる限りにじませながら写真を撮ってみたが、ツリーにしか見えない。
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手に持って園内の紅葉を巡ってみた。
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背景の紅葉と一体になって見える瞬間があった。

一体になると、本物の紅葉も雪とオーナメントで飾り付けられているように見えてきた。恐ろしいことである。自分以外の木にまでツリーっぽさをまとわせてくるのだ。

紅葉とクリスマスの準備を同時に楽しみたかったら、雪は飾りつけない方がいいかもしれない。雪は落葉してから飾ろう。

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このくらいなら、紅葉の風情とクリスマスの華やかさが共存できている。

ちょうどいいところが見つかった。眺める時にどの歌を口ずさむか迷うので『紅葉』と『ジングルベル』を合わせた歌を作った。歌詞の中身は『紅葉』なので、メロディは『ジングルベル』でお願いいたします。

秋の日に 照る山紅葉
どんな色も 数ある中に
松とかさ 楓や蔦は
着物のさ 裾みたいだね

(ヘイ!)ジングルベル ジングルベル 山紅葉
たくさん色あって きれいだね
(ヘイ!)ジングルベル ジングルベル 山紅葉
例えると着物の 裾だよね

どうしてもクリスマス色が強くなってしまう。ジングルベルって言っちゃってるし。言っちゃいたくなるのだ。

クリスマスは強く、紅葉は繊細な行事であることが分かった。

カラーコーンに見える瞬間もあった。紅葉でもツリーでもなく。

クリスマスの強さたるや

「今、俺はクリスマスツリーを紅葉させている」という話をこのサイトのライターの北向ハナウタさんにしたところ、広島にはモミジをモチーフにしたツリーがあるという話を教えてくれた。

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きれいだ。

ライトアップしてあるだけでクリスマスの雰囲気がある。調べると三重県でも色づいたフウの木が赤いクリスマスツリーと呼ばれていて、その理由が「形が整っているから」だそうだ。

なんて強いんだクリスマス。

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