はじめに
はげます会では毎週金曜に、会員限定のメルマガを配信しています。限定コンテンツのコラム「行ってよかった市区町村」が新コーナーとして始まりました。2回目は編集部 安藤昌教からのイチ推しの場所です。
犬の横で寝た兵庫県の竹野
(安藤昌教)
何年か前、東京の友だちが兵庫県の竹野というところに引っ越しました。なんでもふらっと遊びに行って最高だったから住むことにしたのだとか。
僕もわりとふらっと引っ越しをしてきた人生なので、その決断には憧れました。同時に、ふらっと訪れた人が引っ越しするほど気に入っちゃう竹野という場所にも興味を持ちました。
何度か行こうと思って調べたんですが、これがとんでもなく行きにくい場所です。兵庫県といっても神戸とか姫路ではなく、日本海側。周りをがっちり山に囲まれています。関東からどうやって行くのが正解なのかと友だちに聞いたところ、どうやって来ても遠いから正解などない、と。ちくしょう、ますます行きたくなりました。しかも竹野は冬にはカニが捕れるらしく、ならば行くのは冬です。
行きたい気持ちを抱きながらもしばらく関東でおとなしく暮らしていたところ、関西地方で新しくトレイルランニングのレースが始まったことを知りました。Kami100という100キロの山岳レースです。内容を見ると適度にいかれたコースでしびれました。しかも主戦場となる山が先の竹野の近くなんです。
これは運命、さっそくレースに申し込んで友だちのところに前日泊めてくれと連絡したところ、暇だからいつでも来いと。
というわけで去年の11月に行ってきました。竹野、なるほどいいところでした。僕は母方の実家が島根なんですが、同じ山陰地方だからか、雰囲気がよく似ています。山からすとんと海までが近くて、そのわずかな隙間に漁村があります。友だちの家は漁村の中の古民家を改築したものでした。その日は風が強くて海が荒れていましたが、ちょうどカニ漁が解禁になった直後だったらしく、なんとなく町中にやる気がみなぎっていました。
写真はレースの前日に泊めてもらった時に横になりながら見えた景色です。大人になると自分でお金と時間さえ工面したらどこにでも行けるんですが、何か理由がないと行かないですよね。デイリーをやっていると「取材」という無敵の理由があるので、フットワークを軽くしてもっといろいろ行きたいなと改めて思いました。
終わってふたたび解説です
写真は『横になりながら見えた景色』と書いてありましたが、すごい近い距離での犬ですね。夢みたいな光景です。
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