チラ見せはげます会 2023年7月7日

さつま揚げおじさんと神話の始まり 宮崎県島浦島(行ってかよかった市区町村)

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はじめに

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さつま揚げおじさんと神話の始まり
宮崎県島浦島
(月餅)

7年ほど前になる。高千穂へ行き、最終日に延岡市へ立ち寄った。
現地についてはじめて地図を見た。どこかノープラン旅行をかっこいいと思っていたのだ。

「あっ」と友人が小さく叫んだ。「島がある!」

旅行と言ったらそう、島である。
その年、我々は島に飢えていた。春に行った石垣島の全旅程が雨で消化不良だったのだ。
島があるなら行かなくては。すぐにフェリーで島浦島という小さい島へ向かった。

港に着くと、観光客らしき姿は見えない。地図には神社と灯台がぽつりとあった。
とりあえず神社を参拝する。5分で終わった。灯台に行こうとしたら、藪だらけで怖気づいて断念した。

観光が、終わった。
わたしと友人は港の目の前にある商店でアイスを舐めながら途方に暮れた。 

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「どこからきたの?」

並んでアイスを食べるわたしたちに知らないおじさんが話しかけてきた。
東京からきていること、ノープランで来て困っていることを伝えた。
灯台の道のことを話したら、「あそこはマムシがでるからだめだよ」と言われた。

おじさんはこんなところにくるなんてなあ、とつぶやきながら電話をかけ始めた。楽しそうに話している。
電話を切り、「30分後、あそこの港で待ってて」と言った。友達が水上タクシーを出してくれるらしい。
ノープラン旅行のいいところ出てきたな、と思った。

船着き場で待っていると、さっきのおじさんが来て、ビニール袋を寄こしてきた。
茶色いほかほかの物体が入っている。さつま揚げだ。お母さんが作ったという。
油揚げを甘く煮たようなやさしい味だった。こんなにおいしいさつま揚げを食べたのは今のところ、この時が初めてである。

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そのあとは長渕剛みたいな人が迎えに来てくれて、島で有名な岩を見せてくれたり、はまちの養殖場に連れて行ってくれたりした。
貸し切りの水上タクシーにしては破格の値段で案内をしてくれた上に、最後は延岡市まで送ってくれた。

こんなことがあっていいのか、と興奮しながらバスに乗っていたら、行き先を間違えたことに終点で気づいた。
運転手さんに相談すると、時間が間に合わないだろうから、とタクシーを呼び、タクシーが来やすいところまで移動してくれた。
運賃を払おうとしたら「お代はいいですからよ~」と言ってくれた。ずっと心がぽかぽかしていた。

宮﨑は神話の始まりの地、と高千穂で聞いた。
わたしたちが出会ったさつま揚げおじさんも、水上タクシーの長渕剛も、バスの運転手さんもみんな神様だったのではないかと思う。
となると、お礼参りをしなくてはならない。今度は入念に練った旅のしおりを携えて。

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終わってふたたび解説です

ノープランで宮崎県島浦島へ行ったときのエピソードを、月餅さんが紹介してくれました。

ノープランで行ったものの知らないおじさんに水上タクシーを出してもらったり、おいしいさつま揚げをもらったりの最高の旅となったようです。

今から入会しても、過去に掲載したコラムのバックナンバーは、はげます会専用ページで全部読めます。(はげます会担当 橋田)

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