はじめに
毎週金曜にはげます会会員限定のメルマガを配信しています。限定コンテンツのコラムで「行ってよかった市区町村」を紹介。今回は與座ひかるさんからのイチ推しの場所です。
徒歩移動趣味人にとってのヘブン
山梨県甲府市
(與座ひかる)
ふと温泉に行きたくなり「温泉に行きたいけど、遠いのも高いのも嫌」と温泉ライターの永井千晴さんにゴネたことがあります。その時おすすめされたのが「甲府でグルメを満喫して街の温泉銭湯に入れ」という指示でした。言われた通りに翌週山梨・甲府駅に向かいました。
とても美味しいというカフェ、有名なおそば屋さん、お目当ての銭湯を満喫しようと決めました。すべて甲府駅が最寄りで、1日で回れる計算です。ただ、どれも駅から徒歩15〜25分の距離。しかも駅を中心に北南東とすべて所在地が違います。憂鬱に感じる人もいるかもしれませんが、1日10000歩あるくことで日々ドーパミンを出している私にとって、こんなに燃える旅行先はありません。
おそば屋に25分かけて歩き、最高そばを食べ、25分かけて甲府駅に戻り、15分かけてカフェにいく。ケーキのおいしさに目を丸くした後は、15分かけて駅に戻り、その後20分かけて温泉銭湯に行く…というようなルートでした。寄り道もしたので、この時点で20000歩は超えたでしょうか。読むだけでも嫌かもしれませんが、私にとっては大変理想的な旅行です。
徒歩移動を趣味とする者にとって、道が広く平坦で、高いビルなどがなく見晴らしがよいことはとても重要です。甲府はどの道も大変広くて歩きやすく、向こうには山やぶどう畑が見えます。一歩歩くたび、確実に脳が喜んでいるのがわかります。
旅の最後、目的地の銭湯に到着しました。どう見ても温泉なのに500円以下で入れてしまう魅力的な銭湯です。銭湯から出たあと、ホテルに向かって歩きながら「高級旅館にこの満足度はあるかね!?」と謎の甲府散歩ハイになりました。良さのメーターが振り切って、別の感情が咄嗟にでてくるほどお気に入りの街になりました。
東京に帰り、甲府出身の友人に「甲府は素晴らしいよ、散歩するのにもってこいだよ」と熱弁しました。が、「どこも駅から遠いので全員車移動で歩く人などいない」という甲府常識をすぐに説かれました。たしかに、歩き移動をする現地の方はほとんど見ず、思えば膝に若干痛みが出るぐらい歩いたので正しい楽しみ方ではなかったかもしれません。ただ散歩や徒歩移動が好きな人は、絶対に気に入る街だと思います。またあのハイを味わいに行きたいです。
終わってふたたび解説です
日帰りで1万歩歩けるくらの旅がちょうど良いですよね。しかも500円以下で入れてしまう魅力的な銭湯もはいれるなんて最高すぎます。25分かけて蕎麦屋へ、15分かけてカフェにいったあとに行きましょう。
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