特集 2024年7月2日

本当に辛いチャーハンは赤くない~出張チャーハン部台湾篇~

押し寄せるサービス精神~辛さの狭間で~

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それにしても肉がでかい

時折ライチで舌を癒しながら、チャーハンを掻きこむ。
冷房が効いているはずなのに、汗が止まらない。
筆者は今、チャーハン部をしているのか、辛いもの部をしているのか、わからなくなる。

辛さがクセになる、という経験をあまりしたことがない。
でもこのチャーハンは辛いのについ手を伸ばしてしまう。これが……!

汗ばんだ顔を手で仰ぎつつ、チャーハンを食べているともう一人の店員さんがやってきた。
なんだ。辛さ耐性がない筆者を笑いに来たのか。

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氷でキンキンに冷えたお水をくれた。

台湾ではこうしたローカルな食堂はお水がないかセルフサービスな場合が多く、お客さんはみんな飲み物を持ち込んでいる。

あんまり辛そうにしているわたしを憐れんで、お冷を持ってきてくれたのだ。やさしい。身に覚えのないへそくりとか、みつかってほしい。

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このあと、ライチを食べきってしまった筆者を見て持ち帰り用に新しく持ってきてくれたり、段ボールいっぱいのライチをみせてくれたりした。

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わたしも段ボールいっぱいのライチ、ほしい。

店員さんたちの善意により、無事完食。今まで食べたチャーハンの中で一番辛かった。
怖いもの見たさでいつか大辣を食べてみたい自分がいる。多分泣いちゃうけど。

「明日は来ないでね」

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帰りに緑豆スムージーをもらった。

会計の際、小銭が微妙に足りず、お札を出そうとしたらおまけをしてくれた。お水を持ってきてくれた店員さんの方だった。幸せになってね。

店長は何か作業をしていて、忙しいのかなと思ったら、緑豆のスムージーをくれた。緑豆は東洋医学的に体を冷やすとされているらしい。チャーハン後にちょうどいいというわけだ。味もすっきりとしたあずきみたいでおいしい。

しかしいくら観光客に向けたサービスとはいえ、おもてなし精神がすごすぎる。大丈夫かなこのお店、と思っていたら「明日はもう来ないでね!」と言われた。毎日タダライチとタダスムージーをしにくる客はがいたら商売にならない。もっともだ。でもまた行くね。

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