復路でもジンクス調査
運「ジンクスですか…。思い浮かばないなぁ」
住「不思議と続くなぁ、みたいな話とか、ありません?」
運「うーん…」
4台目の運転手さんはあまりジンクスを気にしないタイプらしく、なかなか出て来ない。
まあ、仕方ない。
全ての運転手さんがジンクスを持っている訳ではない。
諦めて降りようとした時、運転手さんが口を開いた。
運「あ、1万円札は続きますね。不思議と」
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これで僕が1万円札しか持ってなかったら、相当気まずい。1万円札出すなよ、という警告かもしれない。
でも大丈夫。
この取材にあたって、ちゃんと両替しておいたのだ。
運「これは私だけかもしれないですけど、最初のお客様がチップをくれると、その日はチップが続きますね」
「お釣りはとっといて」というチップの話である。
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最初のお客から始まる良いスパイラル。いわば、「チップの引っ張り」と言えるだろう。
そして、これもまた気まずい。
降りるときに「お釣りはいいですから」と言わないといけないような雰囲気だ。
でも、僕はこの日最初の客ではない。
1010円払って、300円のお釣りをキッチリともらった。
運「これはジンクスじゃないと思うけど、恵比寿のお客は1000円以下ばっかりだね」
確かにそれはジンクスではなく、傾向だ。
運「たまに恵比寿にお化けが出るんだよ」
住「お化けって、心霊的な?」
運「いやいや、そっちじゃなくて、恵比寿なのに遠距離のお客のことを『お化け』って呼ぶのよ」
なるほど、たまにしかいないお客だから「お化け」な訳だ。
住「運転手さんは、そのお化けにあたったことは?」
運「あるある。埼玉の川越まで」
住「それは随分なお化けですね」
運「で、不思議なことに、その後ずっと埼玉が続いたりして」
住「あ!引っ張り」
運「そうそう、埼玉の引っ張り」
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と、6台のタクシーを乗り継いで10個のジンクスを知ることが出来た。ただ、皆さん口を揃えて言っていたのは、そういうジンクスは景気が良い時ほど当たるのだという。今は不景気だから「引っ張り」もそんなにないらしい。
最後に、僕がタクシーに乗る時に気をつけているジンクスを紹介しよう。
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流れてますねとか、空いてますねとか、言うと必ずその後渋滞になるのだ。
だから、どんなに流れて気持ちが良くても、絶対に口に出さないようにしている。

