デジタルリマスター 2022年9月21日

バラの花束でぶたれる(デジタルリマスター)

ベタなドラマのシーンで、「男性が女性にバラの花束でぶたれる」という場面がある。

せっかくプレゼントした花束だが、そのあとの展開で彼女が機嫌をそこねた瞬間、それは武器と化す。バサッとぶたれ、舞う花びら。行ってしまう彼女。

そんな場面、現実にあるだろうか。個人的には経験がないし、目にしたこともない。

そういうとき人は、どんな気持ちになるのか。街に繰り出してシミュレーションしてみました。

2006年10月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

1973年東京生まれ。今は埼玉県暮らし。写真は勝手にキャベツ太郎になったときのもので、こういう髪型というわけではなく、脳がむき出しになってるわけでもありません。→「俺がキャベツ太郎だ!」

前の記事:「逆さにしても顔になる顔」になる(デジタルリマスター)

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ミッション1:思い切りぶたれろ!

女性にバラの花束でぶたれたことがない。そもそも女性にバラの花束をプレゼントしたことがない。だから一回、ぶたれてみたい。

いや、ちょっとその論理はおかしくないだろうか。「だから」で前の文とつながってないだろう。

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どうしてこんなに怪しいたたずまいなのだろうか

『理由なき反抗』という、ジェームス・ディーン主演の有名な映画がある。崖に向かって車を走らせるチキンレースの場面がよく知られている映画だ。

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そんな映画のワンシーンを彷彿とさせる一枚

言ってることがかなり適当になってきているが、実際にバラの花束を準備して持ってみた。ただ持って立っているだけなのに、すでにおかしなことになっている気がするのはなぜなのだろうか。

このあと、その花束でぶたれちゃうなんて……。知人の女性に協力を依頼して、早速実践だ。

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「やあ!」「お待たせー」
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「これ、プレゼント」「わー、ありがとう!」
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「でも、このあと仕事で行かなくちゃ…」「え……?!」
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「何よ!会えるって言ったのに!」

経験したことのないシチュエーションなので、つけたセリフもことごとく不自然な感じがするのだが、大体こんな感じだろうか。相手役には思い切りぶつようにと頼んでいたので、結構な勢いで花束が飛んでくる。

そして、ぶたれる様をアニメでどうぞ。

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ぶたれスタート

「一発ぶつ→花束を地面に叩きつける→スタスタと立ち去る」という流れを想定していたのだが、演技に力が入ったのかビシバシと何度も花束が飛んできた。おかげであふれる躍動感がよく出たと思う。

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何もできないまま
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過ぎていったあの日

あくまでシミュレーションなのに、気持ち的にはかなりへこむ。実際にこんなことが本当にあったら立ち直れないだろう。バラの花束はフィジカルに痛いだけではないのだ。

この気持ちの落ち込み具合からしても、ミッション1はクリアできたと思う。

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ミッション2:メガネを飛ばされろ!

スマートにクリアしたミッション1だが、次はビジュアル面でも工夫を加えたい。ぶたれた側にわかりやすい変化がほしいのだ。

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ミッション1のダメージがまだ残ってる

自分でもあとから写真を見て驚いたが、なんだか泣きそうな顔になっている。先ほどのダメージが回復しないまま、メガネをかけてみた。

花束でぶたれてメガネが飛んだら、このゲームは僕たちの勝ちだ。さあこい!

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さあ、どうだ!?
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惜しい!ずれただけ!

後ろで体操をしている人のポーズに目が行ってしまいがちかとも思うが、ここはメガネに注目してほしい。力加減や狙いを定めるのが難しいようで、なかなかメガネは飛んでくれない。

ずれたメガネを直し、あきらめずに何度も挑戦する。そのとき…。

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よし!今度こそ!
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やった!メガネなくなってる!

試しているうちに体操の人もどこかに行ってしまった頃、ついにメガネが飛んだ。写真では空中を舞うメガネは確認できないが、私の顔にすでにメガネはない。

やった!

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メガネ、メガネ……

メガネを探す私だが、自然と笑みがこぼれだす。探すのに難儀していると、見ていた子供が「はい」と拾ってくれた。どうもありがとう、おかしなことをしているけど、悪い奴ではないということは伝わったのか。それとも本気の同情か。

メガネを拾って、ミッション2も見事達成だ。

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ミッション3:公衆の面前でぶたれろ!

ここまでのミッションは人の目を避けるように公園の隅で行ってきたのだが、気持ち的にも慣れてきたところで、よりアグレッシブなシチュエーションで再現してみたくなってきた。

駅前に移動だ。

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ありえないよね

やはりここでも立っているだけなのに、「それはないだろう」という雰囲気が漂いはじめる。みんな半笑いで横を歩いていっている気がする。

見てろよ……これで終わる俺じゃないぜ……。

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嵐の前の静けさだが…
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いい感じにバシーンと来た!
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そしてビシッといった!
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すたすたー

2コマ目、かなり向こうに通り過ぎてから振り返ってこちらを見ている2人組みが確認できる。満足だ。

そして最終的に4コマ目では、道行く人も私から距離を置く。それなりの往来がある通りなのに、私の周りだけポカンと空いているように見える。

みんな何かを察したのか。これが都会流のやさしさなのか。

何をもって成功とみなしているのか自分でもわからないが、ミッション3も成功だ。

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ミッション4:メンタルを表現しろ!

心の様相がよく表れたミッション3の写真。しかし、このファイナルミッションではより積極的に気持ちを表現していきたい。これでがまん大会も終わるんだ、がんばろう。

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どうしても注目を集めちゃう
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中略しますが、インパクトの瞬間をとらえた一枚
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遠ざかっていく足音

ここまではさっきと一緒だ。さあ、ここからもうひとひねり行ってみよう。

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茫然自失して…
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ガクーン

決まった!

通りすがる人の顔は小さくしか写っておらず、その表情もわからないのだが、視線だけはこちらに向いていることはなぜかわかる。見事ファイナルミッションの達成だ。


意味の地平を超えて

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真剣さがよくわかるショット

 若者たちが崖に向かって車を走らせるようにお送りした今回の企画。崖から落ちたら死ぬだろうが、花束でぶたれてもさすがに死ぬまではいかない。

言ってることがよくわからないのは、そもそも言いたいことがないからだと思う。

そして、よくわからないけどこの記事を読んで元気が出てきたという方がいらっしゃるとしたら、わけのわからないまま黙ってその元気を受け止めていただければと思う。

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