デジタルリマスター 2024年1月24日

お化け坂を自作する (デジタルリマスター)

お化け坂製造缶の作り方

空き缶を転がすのはお化け坂の勾配を確かめるのによくやる方法だ。上りに見えても空き缶が転がっていけば実は下り。

ならば自分から坂をぐんぐん上っていく空き缶を作れば、どんな坂でもお化け坂に見えるんじゃないだろうか。

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コーラはまだワールドカップの余韻を残していました。

しかし坂を上る缶なんていったいどうやって作ったらいいのだろう。当サイトの企画会議で他のライターさんたちに相談してみたところ、いくつかアイデアが得られた。

・上からヒモで引っ張ればいい
・下から水で吹飛ばすのもいい
・いや、ペットボトルロケット方式で派手に
・やはりタイヤを付けて走らせるのが王道

「最後は安藤さんが自分で転がればいい」とまで言われてしまった。僕だって工作が得意な方ではないが、なんとなくそうじゃないぞ、ということくらいはわかります。

いろいろ考えた末、モーターを使うことにした。

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いたって正当な工作の始りに見える。

重心を操作して坂を上らせる

仕組みはこうだ。空き缶の中で重りを円周方向に回転させる。すると重心の位置が変化して空き缶は転がるはずだ。

そのために空き缶に収まるコンパクトなギアボックスと電池、スイッチ類を用意した。重りにはコンパクトで重くて形を変えられる(狭いところに入れやすい)粘土を使うことにした。

この時点ではかなり自分の才能に酔いしれていたのだが、この作戦はあえなく失敗することになる。

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天才がすごいもの作ったぞ、と思った。

回転軸が缶の中心にくるよう調整したり、粘土が缶に干渉しないよう成形したりするのに地味に時間がかかったのだが、結果的に失敗したのでここの詳しい説明は省く。

ギアボックスを設置した時点で重心移動式空き缶転がり装置はほとんど完成したかに見えた。汗だくになったので最後の仕上げをしてビール飲みに行こう、と思ったその時だった。

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ギアボックスを缶に内蔵する。ここまでは順調だったのだ。
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電池を忘れていた

電池ボックスの置き場がないのだ。

いや、置き場はある。入るには入るのだが、缶の内壁とギアボックスとの間に設置してしまうと、電池の重みで重心が偏ってしまうのだ。ちょうど重心が均衡を保つ場所に電池を配置できない。

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まさかここでつまずくとは思わなかった。

するとどうなるのか、次のページの最初に情けない動画を掲載したので見てもらいたい。

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失敗の見本市

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