単にダジャレと思うなかれ
ベアリングとは、回転する機器には必ず使われている部品だ。こう説明するよりも、ひところ大ブームになった「ハンドスピナー」の中心にある部品といえばわかりやすいだろう。
軸を滑らかに、かつ発熱や摩擦も少なく回転させることのできる大切な部品だ。産業界になくてはならない。しかし今日は、自然界のヒグマの首に埋める算段である。
ちなみにベアリングの「bear」は「担う」「運ぶ」という意味の動詞だが、熊を意味する「bear」とはたまたま字が同じで、語源はまったく違うそうだ。というか、2つともスペル同じだったのか。海外にも通じるかなダジャレ。
ところで、うすうすお気付きの方もいらっしゃるだろうが、この企画を風呂で考えついたのは漫画「ゴールデンカムイ」に触発されてのことである。作中、ヒグマが獲物を投げ上げもてあそぶ習性があると紹介されていたのだ。壮絶なシーンでした。
ちなみにうちの犬も、おもちゃで遊んでいて興がのってくると、高く頭上に放り投げるぞ。
ベアリングで首を回転させたら、なんとなくその光景に近い感じになるのでは、と思ったのだ。
テクスチャーは、あくまで「木彫りの熊」を参考にしたいが、現存のを改造するとあっという間に話が終わるので、ここは一から熊を彫っていくことにする。あー、もうすでに不安だがやるしかない。
では作ってまいりましょう、と、その前に。
制作写真がいつも淡々と並ぶだけなので、今回はちょっと趣向を変えて、作られた本人にも登場いただき、制作の様子を共に見ていこうと思う。よくいらっしゃいました。
やがて、オツハタ研究所で誕生した特殊生物ベアリングマがこれだ!
恐怖!ベアリングマ(※回るだけ)
さあ、ベアリングマさん、鮭がとれたと歓喜の回転を、張り切って〜どうぞ!
というように、なんでもくわえて回させることができよう。
寸劇はまあ、置いといて。なんとか形になってホッとしているが、何もくわえてない状態だと回転が止まったときに下顎が上を向いてしまって苦しそうなベアリングマさんだったので、あとで重りを仕込んでやろうと思う。
時間があれば、磁石を仕込んだりして、ステッキを近づけるとぐるぐる回り出すとかやりたかったのだけど、それはいずれまた。
「回って、どうするの?」という問題には、目をつぶってほしい。