光る眼の正体を追え
1週間ほど深夜徘徊を繰り返していると、自分自身の動物としての感覚が鋭くなってきた。鼻が利くようになり、猪が近くにいる/いたときの匂いがなんとなく分かるのである。
目も良くなってきて、はるか遠くから二組の光る眼がこちらの様子を窺っていることに気づいた。遠くて全貌はまったく分からないが、たぶん動物だ。
静かに慎重に近づいていく。動物であることは確かなようだ。
光る眼の正体は鹿だった!ほら、やはり深夜の田舎はどうぶつ王国なのだ!
もう動物園とかサファリパークに行かなくてもいい。家の近くで暮らす野生動物の観察はかなりの満足感がある。
人間のナワバリを動物に示すという点でも有意義なうえに、ウォーキングで運動にもなるから、節度と身の安全を考えてこれからも深夜の動物ウォッチングを続けていきたい。
どうぶつ王国への招待状
さて、記事タイトルに「どうぶつ」と入れておきながら、ここまで登場したのはガラケー画質の鹿と猪、小動物のみ。さらに今からもっとどうぶつ王国をご覧に入れましょう。
高枝切り鋏を使って準備する。
ところで今日はきれいな夜空である。好都合だ。
空に瞬くこぐま(座)を切り抜いてきた。そう、こぐま座も広い意味では野生動物なのだ。小熊を抱くことなどそう簡単にできるものではないのでとても嬉しい。ふわふわしてるかと思ったがペラペラした抱き心地だった。
くじら(座)、とかげ(座)、こうま(座)、はくちょう(座)、やぎ(座)、おひつじ(座)も連れてきた。動物たちは地に足のつく喜びを享受している。どうぶつ王国、ここに栄華を極めたり。
紆余曲折あって、僕は星座の動物たちといっしょに宇宙の旅に出ることになった。そろそろワームホールの時間なので失礼します。
プランBでした
実は記事中に出てきた星座は夜空から切り取ったものではなく、厚紙にLEDを取り付けて自作したものである。動物と遭遇できなかったときの保険として用意していたのだ。
実際は鹿と猪という大物を見つけられたので最後のくだりは無くてもよかったのだが、それはそれとして、屋根に登って動物の星座を切り取るという行為をどうしてもやりたくなってしまったのである。
そして、星座を星座のまま芝生のうえに並べて「どうぶつ王国だ!」と叫びたかった。
…そもそも、どうぶつ王国ってなんなんだ?