特集 2026年6月24日

姉がガムランにはまりすぎている話

間違えてもわからないので気軽に楽しめる

何曲かまったりした後で、ようやく姉が登場した。

結局どれなんだ。

弾くのは「バパン・スリシール」という曲らしい。
こちらが曲の解説。とりあえず「ガムランではわりとスタンダードな曲らしい」ということはわかった。

始まった!

初心者から見たガムランの難しさのひとつとして「どの楽器がどの音を出しているのかまるでわからない」というものがある。

つまり、姉の音がどれかわからない。

事前に姉が「めちゃくちゃ間違えたらどうしよう!」と言っていたので「正解を知らない人間は初めて見たものを正解だと思い込む(訳:姉ちゃんが間違えても私にはわからんよ)」と伝えたのだが、結果その通りになってしまった。

姉が全力を出し切ったのか、ミスを連発したのかはまったくわからなかったがどうにか一曲弾ききった!

途中、姉が上を向きながら明らかに「ここなんだっけ.......?」という顔をしていたのでかなり不安な気持ちになったが、聞いている側としてはゆったりできていい時間だった。

いったん広告です

ガムランの人はめちゃくちゃ目を見開く

けっこう楽しかったので、姉の次の出番までの間も他の曲を聞くことにした。

再び踊りつきの曲。

「ダンサーさんはすごい目を見開くな〜」と思ってたら、そのあと出てきた太鼓の人も目を見開いていた。ガムランとはそういうものなのだろうか。

あれこれ考えていると再び姉の出番がやってきた。

さっきの「パパン・スリシール」の時とは違う楽器を弾いている......? 気がする......?

ちょっと雰囲気が違ってテンポの早いリズミカルな曲だった。

ガムランにはこういう曲もあるのだ。ガムランへの(私の)イメージを打ち崩す一曲である。

いったん広告です

ガムランの奥が深すぎて一度聞いただけではわからない

何曲かの演奏のあと、出演者全員が壇上にあがって無事に演奏会は終了した。

振り返るとすごい人だった。30年やってるだけあって人気の演奏会らしい。

弾き終わった姉に、気になったことを聞いてみた。

謎がより深まるばかりだった。

解説文も姉も「わからない言葉をわからない言葉で説明する」という姿勢が一貫しており、結局私のガムラン基礎知識はあまり伸びることがないまま演奏会は終了した。

ただ姉も初心者ですべてを把握しているわけではないそうで、今度またガムラン有識者にじっくり話を聞こうと思っている。

普段見られないものがいっぱい見れて楽しかった。姉の次の演奏会は8/2-3で阿佐ヶ谷らしいので興味がある方はぜひ(公式サイト
 

 

終演後に姉に「どの曲がよかった?」と聞かれたので「(姉は出てなかったけど)◯◯って曲がよかったよ」と答えたら、それは姉はひそかに間違いに気づいていた曲だった。

演奏者としては納得いかなかったかもしれないが、聞いてる側はしっかり楽しんでいることもあるのだ。いい時間をどうもありがとうございました!

編集部からのみどころを読む

編集部からのみどころ
終始、全然わからんままで終わるのが面白かったです。
わかり方が中途半端な記事って「もうちょっと調べてよ」という気持ちになるんですけど、ここまで全部わからんと「そういう楽しみ方もあるか…」って気持ちになるので不思議ですよね。
「情報入れなければ」という強迫観念に抗ってこのスタイルで書くのは意外に難しい気がしていて、ここはまいしろさんの強さだと思います。

文中にもある有識者のインタビューは、いま実際に計画中です。お楽しみに!(石川)

<もどる ▽デイリーポータルZトップへ

記事が面白かったら、ぜひライターに感想をお送りください

デイリーポータルZ 感想・応援フォーム

katteyokatta_20250314.jpg

> デイリーポータルZのTwitterをフォローすると、あなたのタイムラインに「役には立たないけどなんかいい情報」が届きます!

→→→  ←←←

 

デイリーポータルZは、Amazonアソシエイト・プログラムに参加しています。

デイリーポータルZを

 

バックナンバー

バックナンバー

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ