3D系
注意して探しているとたまに見つかるのが、この3D系。
圧倒的な装飾過剰感で、フォントだけでおなかいっぱい。肝心の内容が頭に入ってこないことうけあいだ。日常の掲示物が急に銀河を漂うようなスペーシーさを醸し出してきて面白い。
🖋️なぜ嫌味を書いてしまうのでしょうか。
宇宙空間からお知らせです。食器は必ずご返却ください。
パートさん募集界のビッグバン
3D&蛍光色のコンボ。
ゴゴゴゴゴ。両サイドからこちら側にせり出してくる「禁煙」。
文字の浮き出しの角度・形状などによって、いろいろな表情をみせてくれるのも3D系ならでは。
作り手にとっては作りこみ甲斐のあるフォントだけに、ついつい自分だけのこだわり全開になって、周りを見失ってしまう。
🖋️ここも一言多いので削りましょう
文字も派手なら間違い方も派手。それが3D系の特徴だ。
その他・他にもたくさんある間違ったフォントづかい
ここからは、サンプルが少なく○○系として独立させるにはいたらなかった少数派フォントを紹介していこう。
意外と見当たらなかったのが勘亭流。いわゆる相撲文字だ。特徴的でユーモラスな文字なので、好んで使われているかと思いきや、発見したのは1つだけ。極太のフォント+貼紙自体のバカでかさで、ずしりと重量感のある1枚だった。
巨大な相撲文字で「時刻表」。番付表の間違いではないか。
見つけたときにおもわず「あっ」と声が出てしまったのが下の表札。象形文字から漢字になる途中の文字だ(篆書というらしい)。はんこ等ではたまに見かける字体だが、表札に使うのはかなり挑戦的だと思うたまに表札に使われているのを見るとオッと思う。
🖋️表札を注文するときのメニューにあるくらいなのでそれほど特殊ではないです。ただしオヤッと思う感覚は大切にしていいと思うので、このくらいで。
漢字のなりたち系表札
ご近所さんも一緒に、漢字目指してがんばり中
そして下の2枚は当サイトのウェブマスター、林さんにいただいたもの。個性の強い特殊フォントは、紙面を完全に支配してしまう。フォント自体がメッセージだ。書いてあることはどうでもいい。(ほんとはよくない)よくなってきそうだ。
🖋️微妙なニュアンスの違いですがちょっとマイルドにします
ベルばらフォント。ゴミ箱がなければお菓子を食べればいいじゃないの
仁義なき食堂、あすか食堂
間違ったフォントづかいはサービス精神のあらわれ
はっきりいって、フォント選びに迷ったときはゴシック体を使えばたいてい間違いない。もっと硬い感じにしたければ明朝、あとは年賀状や手紙なら毛筆だ。
でも、それじゃつまらないじゃないか。せっかくみんなに読んでもらう貼紙・看板だから、もっとユニークなものを作りたい!なんてサービス精神を出してしまったばっかりに、見事に裏目に出てしまったのが、これら間違ったフォントづかいなのだから、こういった味のあるフォントづかいが生まれるのだ。サービス精神の空回り、見るよりも探すほうが楽しかったりするので、みなさんもぜひ探してみてほしい。
🖋️最後ほめて終わるのかと思ったら微妙に底意地の悪さをのぞかせるのは何なんですか
ネタ探し中に発見した看板。座るのか立つのか中腰なのか、はっきりして!
🖋️時代が変わったのか、自分が変わったのか
原稿添削は以上である。15年前にくらべるとインターネットもずいぶん変わった。昔はネットはまだサブカルチャーの香りを残していて、ちょっと口の悪いような、ひねくれた記事もウケていた。いまはすっかり表通りという感じで、意地の悪い記事はあまりウケない。これは昔は良かったという意味で言っているのではなく、それが健全な発展だと思う。
にしてもである。それを差し引いてもなんでこいつはこんなに偉そうなんだという感じの原稿だった。これは時代というよりも、自分の若さゆえと受け止めるべきだろう。文章の修正で最大限改善したつもりではあるが、そもそもこの記事のテーマ自体がちょっと意地悪なので、完全に気持ちよく読める記事になったとは言いづらそうだ。毒舌の過激さに頼った記事でもあった。マイルドにするとパンチがなくなってしまった(本当に面白い記事はマイルドに書いても面白いものだ)。しかし自戒を込めて掲載させていただく次第である。
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