特集 2023年6月2日

旅先でバイクを借りて乗り回すとおもしろい・バイクで行くタイ 前編

バイクの波にまざって走る 

バンコクは、ベトナムや台湾みたいに「バイクだらけだ!」という感じではないものの、それでも日本に比べるとバイクの数が多い。

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信号待ちのバイクと自動車。台湾やベトナムに比べるとたいしたこと無いけど数は多い

上の写真みてもらったらわかると思うけれど、バイクと同じぐらい車も多い。タイのバイクは車の間を縫うように走っている。

さっそく、借りたバイクで走り出す、行き先もわからぬまま。

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わわ、うごいた!(あたりまえ)

タイは、日本と同じ左側通行なので、戸惑うことはあまりない。交通ルールも日本とほぼ同じのようだ。ただし、交差点での左折は、信号が赤でも左折してよいということになっているらしい。

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ちょっと分かりづらいけど、信号は赤だけど、左折している

バイクのすり抜け走行は、タイの交通法規的にどうなのかちょっとわからないけれど、すり抜け走行してないバイクは無いと断言できるほど、すべてのバイクがやっていて、警官も特に取り締まる様子はなかった。(ノーヘルの二人乗りは取り締まっていた)

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スルスルすり抜けていくバイクたち

バンコクの渋滞がひどいところは、本当にまったく動かないことが多いので、すり抜けできるバイクがバカ正直に車列に並んで待つのは考えられないのかもしれない。

ぼくの借りたバイクのミラーが、クルクル回るのは、すり抜けするときもし車に当たっても傷が付かないようにするためのようだ。

そもそも、ミラーがついているのはまだ良い方で、町に置いてあるバイクを観察すると、ミラーを取ってしまっているバイクもいくつか見かけた。もう、すり抜けすることが当たり前のマナーらしい。

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マトリックスリローデッドばりにすり抜け走行するバイク

ただ、実際に走ってみた印象は、車の流れなどは、東京とそんなに変わらないように見受けられた。バンコク市内は、みんなちゃんとルールを守って(見た限りでは)、無理のないスピードで走っている。

で、なにより驚いたのは、クラクションがうるさくないことだ。バンコクの道路はかなり静かで、東京とそんなに変わらない程度だった。これは拍子抜けしてしまった。

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好きな時に好きな場所に自由に行けるのがよい 

バンコクに限らないけれど、旅先でバイクがあれば、好きな時に好きな場所に自由に行くことができるのもよかった。

朝食無しのプランでホテルに宿泊して、朝食をどこからか調達してこなくてはならないとなったとき、ホテル周辺に歩いて朝ごはんを食べに行くのもよいけれど、バイクがあれば、ちょっと離れた場所でも、電車やバスが通ってない場所にでも食べに行ったり、買いに行けるのが躊躇なくできるのがいい。

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バイクに乗って朝食を買いに行く
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駅前の露店で朝食を売っている
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よくわからないけれど、うまいものを買ってホテルに持ち帰って朝飯にできる

もうひとつ、旅先の町でバイク移動できると、町の地理がだんだん頭の中にできてくるのがおもしろい。

バンコクで走る前の町の地理のイメージがこんな感じだったとしたら……。

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おれの頭の中のぼんやりしたバンコクの地図

バンコク市内をバイクで数日走りまわるだけでこんな感じぐらいにはなる。

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雲がずいぶんと晴れた。赤い文字の位置関係がなんとなく把握できるようになった

知らない町を少しづつ知っていくという作業は、RPGゲームで、フィールドの行けるところまで行ってみる感覚に近くて、かなり楽しい。

もちろん、知らない町にも繁華街、観光地、住宅街、郊外、工業地帯……などがあるわけで、そういった町の景色を眺めながら走れるのもよい。

公共交通機関で動き回るよりも、自分が行きたいところに行ける分、こっちのほうが全然効率的だ。

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バイクで観光地でない町を走る 

旅先でバイクがあるといいのは、地図で気になっていた観光地でもなんでもない場所にサクッと行けるのもよい。チャオプラヤー川が大きく湾曲している付け根の部分が気になっていたけれど、バイクでサクッと行くことができた。 

ものすごく川がくびれてるところになにがあるのか?

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橋(プミポン二世橋)があった

気になるくびれの部分には、無料の渡し船とめちゃくちゃでかい橋があった。

こういう場所は、えてして観光地ではないので、観光地じゃない町の風景を味わうことができるのもいい。

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高校生がスクーターに3人乗りで下校している

一緒についてきてくれた若生さんの話によると、このあたりはバンコク市の隣の県(サムットプラーカーン県)になるらしく、バンコク市内では禁止されてしまったリキシャがまだあるという。

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右側にリキシャが一瞬だけ映ってた

この川がくびれてるところは、バンコクの中心街から直接来るための公共交通機関はバスぐらいしかなく、観光に訪れる人もまずいない。

こういった場所は、景色をながめるだけでも、観光地化された場所にはない、生身の生活が垣間見えて実におもしろい。

観光地は、それはそれとしていいのだが、そうじゃないところも見てみたいというのが、観光客の偽ざる気持ちではある。


なんと、次回に続きます

そんなわけで、旅先でバイクを借りると、とっても便利ということに気づけたわけですが、スクーターでバンコク市内をグルグル回っているだけでは物足りなくなり、700キロほど北にあるチェンマイまで行くことに……。

その一部始終は、次回に続きます! 刮目して待て!

よろしくどーぞ。

→2023/06/05 16時追記 後編公開しました!!!
スクーターでバンコク−チェンマイ700キロを2日で走ってきた・バイクで行くタイ後編

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