熊手のバランスが激ムズ
いやはや、作ってみてから気づくことが本当にいっぱいある。
熊手はとにかく、パーツの配置のバランスが命なのだ。
逆八の字に、上に向かって広がる感じが重要。下にボリュームがありすぎると熊手っぽさがなくなる
実際にくっつける前に何度もパーツを配置して、「これだ!!」という位置を見つけるが、ちょっとでもズレると「違うな……」となる。これの繰り返し。
本物の熊手にならって紙箱でやろうとしたが、なかなかうまくいかない。しかも紙箱だと、一度パーツを刺してしまうと刺し直しができない。
最終的に、熊手の下にスポンジを巻きつけて、パーツを刺して配置するシステムに変更。これなら微調整もしやすいぞ。
そして完成へ
こうして完成したのが、冒頭の熊手になります。
「家内安全」的な札には「สบาย(サバーイ)」と書いてあります
サバーイはタイ語で「快適」や「元気」といった意味であり、私が知っている数少ないタイ語から捻り出した。
(日本語の「家内安全」をタイ語に翻訳して、謎の言葉になったら嫌だから……)
装飾は熊手の札っぽく仕上げる
熊手に「元気」って書いてあるのもまあまあ謎だが、親友には常に元気でいてほしいというのは切実な願いなので、良しとした。
こだわりのプアン・マーライは何度も作り直し、かなり納得のいく仕上がりになった。
プアン・マーライ・マーク2。下に垂れ下がる飾りに重みがなくてなんか違う
改良したプアン・マーライ・マーク3。お花のビーズで作ってみたらいい感じにシャラシャラと揺れて、プアン・マーライっぽくなった!
プアン・マーライの下には金色のマンゴーの実と葉っぱを配置。完璧!!
あとは親友に渡すだけだ。「手作りの熊手をあげる」って人生初のイベントだが、受け取る相手にとっても大概だろう。喜んでくれるといいんだけど……
手作りタイの熊手をプレゼント
一緒に夜ご飯を食べて、別れ際のタイミングで「あのー、実はプレゼントがありまして……」とおもむろに紙袋を出す。
ついウッカリ、親友の大好きな「あじゃり餅」の紙袋に入れてきてしまい、「あっもしかして!?」と期待させてしまう。ごめんな、熊手なんだ
「タイに引っ越したら新居に飾ってください」
熊手をプレゼント。共にタイへ行く親友の旦那さんも喜んでくれた!
特にプアン・マーライの完成度を褒めてくれて嬉しかった。伝わったか、この情熱が
最後に記念撮影。年の瀬〜!イエ〜イ!
タイ熊手作りは一日にして成らず
結局、タイ熊手を完成させるのに一週間以上かかった。
完成に近づくにつれて、熊手そのものの構造の奥深さにひれ伏すばかりであった。
タイと日本では「縁起物」に関する考え方が割と近く、「縁起の良いものを飾りつける」という文化も共通しているので、熊手として成立しやすかったのはあると思う。
ふと、他の国の縁起物でも熊手が作れるんじゃないかな!?と思い、ウキウキとヨーロッパ圏を調べていたら、
スペイン・カタルーニャ地方の幸運のモチーフとして「ウンコをしている人(カガネー人形)」が出てきた。
こちらのお方を熊手に採用する勇気があるだろうか(画像引用元:株式会社PAPABUBBLE JAPAN プレスリリース)
うーむ、縁起物の世界は深い。
編集部からのみどころを読む
編集部からのみどころ
新人ライターの文園さんですが、往年の乙幡さんを思い出す記事でした。器用だし作ったものがちゃんと可愛いんですよね。
トラがかわいいのでそこがこだわりポイントかと思ったら、記事ではそこはサラッと流して実は花輪がこだわりだった、というのが意外ながら面白かったです。言われてみると一番目立つところにありますからね。(石川)