浴衣で歩くのは気分がいい
ハチ公のような圧倒的な都会っぽさを持つものを除けば、ある程度の場所は浴衣の力によって、温泉街っぽくみえることがわかった。
また、浴衣でいると着心地のよさから旅行に来たような開放的な気分になり、普段は早歩きであらゆるものを見過ごしてしまう街を、ゆっくりと眺めて歩くことができた。
今後もちょくちょく浴衣姿でブラブラ歩いてみようと思う。読者のみなさんにもお勧めしたい。
渋谷駅
いよいよ街の中心部、渋谷駅近辺にやってきた。たしかここらに天津甘栗屋さんがあって、煙がモクモク立ち上っていたのではないか？
だったらより一層温泉街っぽくみえるのではないか？
と思っていたのだが、煙はぜんぜん立ち上っていなかった。人の記憶は自分の都合のいいように塗り替えられるのだなあ。
それでは最後に渋谷の象徴ともいえるハチ公前に行ってみることにする。浴衣姿で横に立つことでハチ公前が温泉街にみえれば、渋谷が温泉街になったと言い切ってもいいだろう。
ハチ公の横に浴衣姿で立ってみる。
しかし、浴衣姿の温泉街っぽさよりも、忠犬ハチ公の渋谷っぽさがはるかに勝り、まったく温泉街にみえなかった。
くやしいので
などとハチ公に対して悪態をついて検証を終了したのである。
