特集 2026年3月12日

沖縄のちゃんぽんは麺ではなくごはんだ

一般的に「ちゃんぽん」といえば、たっぷりの野菜に豚肉や海鮮などが入った白濁スープの麺料理を指すが、沖縄で「ちゃんぽん」といえば卵でとじた野菜炒めがごはんの上にのった丼もののような料理のことを指す。

麺を食べるつもりで頼んだのにごはんが出てくると最初は驚いてしまうが、一度食べるとまた食べたくなってしまうおいしさなのだ。

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沖縄ちゃんぽんとはいったい何なのか

沖縄で「ちゃんぽん」といえば、先述の通り野菜炒めを卵でとじてごはんにのせたものである。
イメージとしては、玉子丼にめちゃめちゃ野菜が入ったものを想像していただきたい。

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家庭でも普通に作られている料理だが、沖縄の昔ながらの大衆食堂にもだいたいちゃんぽんがメニューにのっている。

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そして食堂だけでなく、スーパーのお弁当コーナーやコンビニなどでも見かける沖縄の定番のメニューのひとつである。
ただ使われる具材や見た目は店によって多種多様で、「沖縄ちゃんぽん」というふんわりとした概念でまとめられているような気がする。

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ちなみに沖縄にも「リンガーハット」はあるので、沖縄県民はちゃんと麺料理の方のちゃんぽんの存在も知っている。
そちらもおいしいのだが、今回は“野菜炒めオン・ザ・ライス”な沖縄ちゃんぽんの魅力をお伝えしたい。

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沖縄の食堂にはだいたいちゃんぽんがある

お食事処 みかど(那覇市)

「沖縄ちゃんぽん」と聞いてまず思い浮かべる老舗が、那覇市の国道58号線沿いにある「お食事処 みかど」。沖縄ちゃんぽん発祥の店とされている。

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地元のサラリーマンはもちろん、ガイドブックなどでもよく紹介されており国内や海外の観光客も多く訪れる人気店だ。

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ファサードにもしっかり「沖縄ちゃんぽん」の文字が。

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ゴーヤーちゃんぷるーや沖縄そばを差しおいて、沖縄ちゃんぽんは堂々の人気No.1メニューだ。

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メニューには丁寧に料理の解説が書かれており、観光客も戸惑わずに注文できる。親切。
沖縄ちゃんぽんに使われるお肉には、豚肉の他にポークランチョンミート(スパム)やコンビーフハッシュなどがあるが、みかどはコンビーフハッシュを使用しているとのこと。体感では、お客さんの7〜8割が沖縄ちゃんぽんを注文していた。

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運よくアリーナ席(カウンター)に着席できたので、店員のおばちゃんたちの見事な連携で次々と料理ができあがっていく様子をライブキッチンで楽しみつつ料理を待つ。
おばちゃん5〜6名で厨房とフロアを切り盛りしているのだが、外国人観光客にも臆することなく「キャリーケース、ノー。オミセ、セマイ。アウトサイド、プリーズ」とカタコト英語で話かけていて、みなさんハツラツと楽しそうに働いていてとてもいい。

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ほどなくして運ばれてきた、ザ・沖縄ちゃんぽん。平皿にこんもりと卵とじ野菜炒めが盛られており、ごはんは下に隠れている。

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お縄料理はこってりとしたイメージを持っている人も多いと思うが、みかどの沖縄ちゃんぽんはとてもあっさり。野菜の甘みをいかした薄めの味付けで、だからこそ最後まで飽きずにおいしく食べることができる。
具材はタマネギ、にんじん、キャベツ、コンビーフハッシュとシンプル。そして卵とじの上に青菜(小松菜?)がのっている。蒸し焼きでくたくたになった野菜とごはんを一緒に食べると最高にうまい。これこれ、こういうのがいいんだよ。

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ほとんど野菜なので軽くいけるかと思いきや、思ったよりもボリュームがあり途中から無心でスプーンを口に運んでなんとか食べきった。
一皿で野菜も肉も炭水化物もとれて、油も少なくヘルシーで栄養満点。沖縄ちゃんぽんは完全食なのかもしれない。

 

うみちか食堂(宜野湾市)

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続いては宜野湾市にある大衆食堂「うみちか食堂」。その名の通り、海の近くにありいつもめちゃくちゃ混んでいる。

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ちゃんぽんは「沖縄ちゃんぽん」とメニューで記載されている。観光客の勘違いを防ぐためなのか、最近は「沖縄ちゃんぽん」だったり「うちなーちゃんぽん」とメニューに表記されている事も多い気がする。

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こちらがうみちか食堂のちゃんぽん。キャベツ、青菜、もやしなどの野菜とポークランチョンミートが卵でとじられている。
付け合わせはなんと福神漬け。カレーみたいな位置づけなのだろうか。

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うみちか食堂のちゃんぽんはぐっと濃い味付け。ちょっとゆるめに炒められた汁だく仕様で、卵がごはんにからんですいすい食べられる。
野菜嫌いの子どもにはちゃんぽんを出すのが正解ではなかろうか。

 

お食事処 三笠(那覇市) 

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こちらは前出の「みかど」からもほど近い那覇市松山にある「お食事処 三笠」。

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三笠のちゃんぽんも、沖縄県内のちゃんぽんラバーには広く知られている存在。
そう、三笠食堂のちゃんぽんは数ある沖縄ちゃんぽんの中でも若干個性派なのだ。

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こちらがその、ちゃんぽん(三笠風)。具材は合い挽き肉とみじん切りのタマネギのみ。それらを炒めて味付けしたものが卵でとじられている。茶色い。

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濃いめの味付けでコショウがきいている。一般的な沖縄のちゃんぽんとは違うが、これもうまい。
なぜ三笠食堂のちゃんぽんだけ毛色が違うのかはよくわからないが、そもそも沖縄ちゃんぽんの定義がふんわりしているのでみんな違ってみんないい。 

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ほっともっとにも沖縄ちゃんぽんがある

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全国にある持ち帰り弁当チェーン「ほっともっと」にも「沖縄ちゃんぽん」がある。もちろん沖縄県内の店舗限定。のぼりを出すほどのイチオシメニューだ。

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こちらがほっともっとの沖縄ちゃんぽん。
タマネギ、にんじん、キャベツ、もやし、ニラ、ポークを炒めて卵でとじたものがごはんにのった丼もの。

紅しょうがと唐揚げが添えられているのがちょっとうれしい。
箸ではなくスプーンが付いてくるのも、ちゃんと“分かっている”ポイントだ。


みんな違ってみんなおいしい沖縄ちゃんぽん

沖縄ちゃんぽんはもともと物資の乏しかった時代に、手近にある食材で作られたのがはじまりらしい。
そのため材料や作り方は千差万別で、値段も他のメニューと比べて比較的安い。
紹介したもの以外にもほんのりカレー風味の店があったり、もっと汁だくの店があったりと、いろんなちゃんぽんがある。

長崎ちゃんぽんを想像して知らずに注文すると麺ではないことに驚くが、ぜひじっくりと味わってみてほしい。
沖縄県民から長く愛されてきた理由がわかるはずだ。

編集部からのみどころを読む

編集部からのみどころ
ちゃんぽんは「長崎ちゃんぽん」のイメージが強すぎて、ごはんが出てくる「沖縄ちゃんぽん」は脳がバグります。
コンビニにあったり、「具材が合い挽き肉とみじん切りのタマネギのみ」という進化系が出ているということで、沖縄では定着しているメニューなんですね。
最初に出てくるメニューの張り紙でカレーライス並が400円で安い!(橋田)

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