自販機もスーパーもコンビニもローカルドリンクだらけ
沖縄は離島県という地理的要因からなのか、はたまた嗜好の違いからなのか県内でのみ流通しているローカルドリンクがとても多い。

その中でもさんぴん茶やルートビアなどは、沖縄物産展や沖縄フェアなどにも並ぶことが多く沖縄通でなくとも知っている人は多いが(ルートビアは沖縄のローカルドリンクではないけど)、それ以外のローカルドリンクもなかなかユニークなものが多い。
JAおきなわのシークヮーサーやタンカン(ミカンの一種)などの果実系飲料。
全国区の紅茶花伝にも沖縄限定フレーバーがある。
そんな、ほぼ沖縄県内でのみ認知・消費されているであろうユニークでローカルなドリンクたちにも光をあてるべく、今回精鋭たちを集めた。

このなかに、次の沖縄物産展で人気を博すような沖縄ネクストドリンクはあるのだろうか。
沖縄緑茶かふう|沖縄伊藤園

まずはこちら、沖縄伊藤園の「沖縄緑茶かふう」。沖縄で緑茶というイメージがないのだが、実は沖縄本島北部には茶畑があり、沖縄県産茶葉を使った緑茶や紅茶が生産されている。
かふうというネーミングも素敵だ
さっぱりとした飲みやすい緑茶で、緑茶ならではの爽やかな苦みが沖縄の蒸し暑い気候にあう。キンキンに冷やして飲みたい。
沖縄バヤリースオレンジ|アサヒオリオン飲料

続いてはアサヒオリオン飲料の「沖縄バヤリースオレンジ」。
実は沖縄のバヤリースオレンジは、本土で販売されているものとは味も色もパッケージも違う沖縄独自の商品だ。
沖縄のバヤリースは、アメリカ統治下の時代から本土とは別の会社が製造していたため、味もパッケージも沖縄独自のもの、というかかつてのバヤリースオレンジのパッケージである。
詳しくは『沖縄のバヤリースオレンジは、なぜ色が濃いのか?』で紹介している。
その後、製造していた沖縄バヤリースは2014年末に会社を解散したが、バヤリースオレンジをはじめとする一部商品はアサヒオリオンカルピス飲料(当時)に引き継がれ、沖縄独自の味も受け継がれているのだ。
「沖縄だけのバヤリース。」
濃厚ながら、喉にひっかからないサラッとした甘みのオレンジ飲料。
昨今の健康志向で果汁100%のオレンジジュースがもてはやされる中、なんとなく懐かしくてほっとするような味わいだ。

ちなみに沖縄バヤリースドリンクはバリエーションが豊富に展開されており、ソルティシークヮーサーや島レモネードなど変わり種もある。
霧の紅茶|沖縄UCCコーヒー

こちらは中高生から絶大な人気を誇る紅茶飲料「霧の紅茶」、通称「霧ティー」。
写真のミルクティーの他、ストレート、ストレート無糖、レモンティー、アップルティー、アップル&レモンティーのバリエーションがある。
バリエーション豊か
どれもすっきりとした甘さでゴクゴク飲めて、沖縄の気候にマッチしている。
パッケージなどで全然沖縄っぽさを主張していないのに実は沖縄限定という隠れキャラ感もいい。

紅茶と言えば、なんだかしらないけれど沖縄では甘い紅茶がめちゃくちゃ販売されている。 ドライブイン的な食堂でも甘い紅茶が提供されており、その味を再現した商品も販売されている。
冒頭の自動販売機でちらっと出てきたが、コカコーラ社の「紅茶花伝」のレモンティーも沖縄限定。県外の皆さんは「紅茶花伝」と聞けば無糖かミルクティーを思い浮かべると思うのだが、沖縄県民にとってはレモンティーである。このあたりのギャップも面白い。
パワーギア|沖縄ポッカ

そして「チバリヨー!(沖縄の方言でガンバレの意)」と言う謎のマッチョマンが気になる「パワーギア」。かなり昔から販売されている。
色を見てわかる通りエナジードリンク系の炭酸飲料だ。
オロナミンCを少しさっぱりさせたような味わいで、こちらも若者、特に運動をしている層からの支持が厚い印象。飲むとなんだかガンバレる気がしてくる。
琉球クリームソーダ|沖縄ボトラーズ

沖縄ボトラーズからは「琉球クリームソーダ」。
クリームソーダといっても定番のメロンソーダのような鮮やかな緑色ではなく、コーラのような茶色をしている。
シュワっとした炭酸にクリームのまろやかな甘さ。喫茶店のコーラフロートからアイスクリームをなくして少し薄くしたような印象。
やさしいバニラ風味で炭酸も強くないのでゴクゴク飲みやすい。子どもたちが大好きな味。
この茶色のクリームソーダは同じような商品が沖縄バヤリースからもかつて発売されており、それは「ベストソーダ」という沖縄にかつてあった飲料メーカーの味を継承したものだったらしい。この茶色いクリームソーダは沖縄では結構親しまれていたのかもしれない。
ミキ|マルマサ

沖縄のローカルドリンクを語るなら外せない「ミキ」。
米や麦などを原料にした、とろみのある甘い飲み物だ。
キャッチコピーは「飲む極上ライス」
お米のやさしい甘さととろっとした口当たり、そして香ばしさもあり、ジュースというより「飲むおかゆ」に近いような不思議な存在である。
「飲む極上ライス」と言われると、たしかにその通りだと思う。
食欲のない夏場などに朝食代わりに飲むと栄養満点でよさそう。缶を開ける前によく振るのをお忘れなく。
ミキはもともと沖縄の行事ごとで飲まれる米中心につくられた発酵飲料でそれを飲みやすくアレンジしたものらしい。奄美諸島でもミキは飲まれており、もっとドロドロして甘いミキが販売されていたりもする。
黒糖玄米|マルマサ

同じくマルマサから「黒糖玄米」。
名前だけ見ると玄米茶?と勘違いしそうだが、玄米を使った甘い飲み物である。
キャッチコピーは「飲む玄米」
玄米の香ばしさに黒糖のコクのある甘さが加わり、こちらも少しとろみがある。
黒糖と玄米の香ばしさが強く、ほのかにショウガの香りがしてミキとは味わいはけっこう違っている。ミキ派か黒糖玄米派かは好みが分かれるところ。
冬に温めて飲むのが一般的なのか、以前はスーパーでお湯で温められたものが販売されていたのを目にしたのだが、イマイチ正しい飲み方がわからない。
どれも気になる沖縄ドリンク
ということで、県外ではあまり知られていない沖縄のローカルドリンクをご紹介した。
飲みやすさでいえば「沖縄緑茶かふう」や「霧の紅茶」、沖縄らしい歴史なら「沖縄バヤリースオレンジ」、インパクトなら「ミキ」や「黒糖玄米」と、それぞれ方向性が違っていて、みんな違ってみんないい。
さんぴん茶やルートビアに続いて、いつかこの中から県外の沖縄物産展に当たり前のように並ぶ一本が出てくるのだろうか。
沖縄に来た際は、ぜひスーパーや自動販売機のドリンクコーナーもチェックしてみてほしい。帰りの荷物が重たくなってしまうが、ちょっと変わったお土産にもおすすめだ。
編集部からのみどころを読む
編集部からのみどころ
関東ではバヤリースはオレンジだけで、ソルティシークヮーサーや島レモネードを見つけたら、絶対買いますよね
おなじみの午後の紅茶じゃなくて「霧の紅茶」しかも通称「霧ティー」。略すのは午後ティーの法則は同じなんですね。(橋田)