デジタルリマスター 2022年12月6日

江戸川に浮かぶ妙見島(デジタルリマスター)

東京と千葉の境目を流れる江戸川はつまり、葛西と浦安の間を流れている。東京メトロ東西線は南砂町から下りは地上を走っていて、葛西-浦安間で江戸川をまたぐ青い鉄橋を渡る。

その鉄橋から島が見えるのだ。

名前は妙見島という。江戸川に浮かぶ小さな島だ。23区内に存在する島、妙見島を訪ねてきました。

2007年5月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

あばよ涙、よろしく勇気、こんにちは松本です。

1976年千葉県鴨川市(内浦)生まれ。システムエンジニアなどやってましたが、2010年にライター兼アプリ作家として自由業化。iPhoneアプリはDIY GPS、速攻乗換案内、立体録音部、Here.info、雨かしら?などを開発しました。著書は「チェーン店B級グルメ メニュー別ガチンコ食べ比べ」「30日間マクドナルド生活」の2冊。買ってくだされ。(動画インタビュー)

前の記事:エレベーターの開くボタンは、ほぼ左(デジタルリマスター)

> 個人サイト keiziweb DIY GPS 速攻乗換案内

■妙見島へ行こう

妙見島は古くからある島で、住所としては東京都江戸川区東葛西3丁目にあたる。

コンクリートで護岸される前は水の力で浦安方向と下流方向へ僅かずつ移動していたらしい。現在でも移動しているという説もあるが定かではない。

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浦安駅から葛西方向を目指して歩く。正面方向が妙見島。

最寄り駅は東京メトロ浦安駅。駅から西に向かって10分ほどで島の真上を走る浦安橋を渡ることが出来る。

島の手前、浦安寄りに東京と千葉の境界線があった。妙見島は30mほど東京寄り位置している。やはり東京都なのだ。

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今はまだ千葉県。あと3歩で東京都。県境って楽しい。
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浦安橋から妙見島の東岸を撮影。右が浦安である。こうして見ると結構広い様に見える。

■妙見島に上陸する

橋の中程に、島に降りる階段とスロープがある。降りたらそこはもう妙見島である。

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妙見島の入り口。
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降りるとそこは妙見島。徒歩で上陸。
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狭い道をダンプやトラックが走り抜ける。

島自体には一応徒歩で入れるのだが、なにせ車が、それもダンプやトラックがガンガン走っていて怖い。運転する方もあんまり歩行者の存在を意識してない様子なので、徒歩や自転車で訪れる場合は気をつけた方が良いだろう。道も狭く、見通しの悪い曲がり角などは特に注意だ。

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■まずは島の東側を攻めてみる

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東側の測道を自転車で走る。

島の東、つまり浦安側には、北(江戸川上流方向)へ向けてアスファルトの道路が走っている。そこをダンプがガンガン通って大変に怖いので、一段上の歩道を進んだ。

葛西側よりも広い浦安側の江戸川を臨むと、そこには屋形船が浮かんでいた。遠くから「ガーン、ガーン、ゴーン、ゴーン」と重機の音が聞こえてくる。

なんとも工業な島だ。インダストリアか。

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浦安側の江戸川を、島の東岸から。対岸に屋形船が係留されていた。

進むと工場があった。浦安は工場を建てられない様に決まっているが、ここは葛西なので工場を建てることが出来る。浦安にもっとも近い工場地帯といえるかも知れない。

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工事中の場所も多く、重機が何台も動いていた。
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マリーナニューポート江戸川。島の北側にあるマリンクラブだ。中には、島で唯一のレストランもある。
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工場の壁にバラ科っぽい花が咲いていた。
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ここは丁度マリーナニューポート江戸川の向かい。後ろをダンプがガンガン走っていて怯えながらの撮影。
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妙見神社。北極星を奉っていて、古くは弓矢の神として信仰されたという。DPZの発展を祈願。

■工場ファン必見のタンクなど

妙見神社でお参りをして、更に細い道を進んだ。道の終点は月島食品だ。そこには妙な形の設備や、タンクがズラリ並んでいて工場ファンならずとも興奮の情景が広がっていた。

も、萌えー。

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格好良い。なんの為の設備かはわからないけど。
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手が届きそうな位置にあるタンク。立ち入り禁止が惜しまれる。

道路の補修をしていた人たちに、明らかな不審の目を向けられたが気にせずに工場萌えを楽しんできた。満足。

では、今度は島の南側と西側を攻めてみよう。

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■島の南側にきた

北側から、来た道を戻って南側に来た。頭上に重くのしかかってくる浦安橋をくぐると、ラブホテルが建っている。かつてこのホテルの場所には造船所があったそうだ。

撮影中、車が1台出てきた。なんだか微妙な空気が流れた。怖い人じゃなくてよかった。

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真ん中の大きい建物がラブホテル。入った事はない。

この辺りには他に、10年前に閉店したという食堂と屋形船の船宿、ゴミ回収車の会社がある。ゴミ回収車は東西線からもズラリと並んだ姿がよく見える。

屋形船の船宿近くには数隻の屋形船が係留されていた。屋形船は一度も乗ったことがないが、死ぬまでに一度は乗ってみねばと密かに思っている。

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昔は営業していたという食堂。でも、閉店したって本当?という雰囲気。本当は営業してたらごめんなさい。
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船宿がある妙見島南部分。桟橋は危険なため立ち入り禁止。

■南側から西側を探索する

浦安橋から降りてくる道路をぐるりと廻ると、島の西側を探検出来そうな細い道があった。警備員さんがいたので、

「この先は行けるんですか?」

と聞いてみたら

「道があるみたいだけど行ったことはない」

と教えてくれた。どうやら立ち入り禁止ではないようなので進んでみた。

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ぐるっとした道路の造形が格好良い。興奮。
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浦安橋の下は昼でも暗い。モンスターとか出てきそう。
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狭い路地的な道がつづく。
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植物に覆われた建物や、朽ちかけの道がどうにも良い雰囲気だ。錆びた鉄はどうしてこうも魅力的なのか。
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生えるにまかせて建物を豪快に覆っているツタ。まるでモリゾーかなにかだ。屋上緑化と同じ効果が期待出来る。
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■西側は全体的に緑色だ

コンクリで固められた灰色の東側と違い、色々と忘れ去られた風情の西側は雑草やツタに覆われ、かなり緑色に埋まっていた。

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打ち棄てられたケーブルリール。
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桟橋には猫がいた。痩せた子猫で、適度に警戒心を持っている
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雑草、錆び、プラントのコラボレーション。超素敵。
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気ままに生えた木と、その中に埋もれたプラント、煙突、そして錆び。全てが萌え要素で素晴らしい。失禁しそう。

■今度は外から眺めてみよう

東側、南側、西側をぐるりと見てきた。北側は工場が広がっていて立ち入れないので、島の外から観察してみようと思う。

一旦浦安橋の上に戻って橋を渡り、葛西側から眺めることにした。

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結構猫がいる。エサが少ないみたいでみんな痩せている。
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さっきまで歩いてた西側の道を上から見た。写真中央にモリゾーっぽい建物が建っている。手前の建物は寮らしい。
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■レンズで遊びながら北へ移動

浦安側と比べて幅が狭い葛西側の江戸川。川に沿って自転車も通れる道が続いていたのでどんどん走っていった。

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島を眺めながら葛西側の道路を北上。

この日は10mmの広角レンズ(35mm換算で16mm)を使って撮影していたのだが、自転車で走りながらファインダーを覗いたら非常に楽しかった。

※あぶないので真似しない様に

広角レンズは画面の端がミョーンと延びて遠近感が強調される。そのせいで、大してスピードを出していないのに、もの凄いスピードで走っている様に感じられたのだ。

「ひゃー!!こえー!!」

と思って目を外すと、実際はもの凄い低速で走っていることに気付く。これがまー、危ないけど楽しかったのだ。

両目に広角レンズを付けたらもの凄く楽しいかも知れない。まてよ、歩くスピードも速く感じられるのでは?むむ、動く歩道に乗って広角レンズを覗いてみたらどうなる?!

なんて事をやっていたら妙見島の北側を拝める位置に到着した。

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丸い妙見島最北端。テラスの様な場所がある。月島食品に就職したらあそこで釣りとが出来るのだろうか。

去年の夏に「船の尻は、セクシーだ」という記事を書いたが、それに通じるセクシーさを妙見島にも感じた。

南側の尖った形状を考えるとあれは船首で、こちらはまさに船尾、つまり尻だ。船の尻もセクシーだったが、島の尻もセクシーだと思った。これは良い尻だ。

妙見島の丸い尻を見て満足した僕は浦安に帰ることにして自転車をUターンさせた。

すると、(島の)尻が見える辺りに老婆が立っていた。じっと尻を見る目は真剣だった。きっと「あたしもあんなセクシーな時期があったんだ」って思っていたに違いない。

「大丈夫、お嬢さん。今も十分にセクシーですよ」

と、心の中でそっと声を掛けた。

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妙見島の尻を見つめる老婆、いやさ、お嬢さん。

妙見島は楽しい島だ

ぶっちゃけ何もない島だ。マリンクラブに入ってクルーザーに乗る様な生活をするか、島内の会社で働くかしなければ縁がない。ラブホテル?うん、用はない。

だけど、僕らにとっては工場と、緑と錆びあふるる西側があれば十分で、それで不足なく癒やされてしまうのだ。だって、そういう雰囲気が好きなんだもの。

浦安に住んで3年。いつも外からは見てたけど降りたことは無かった妙見島。この機会に行く事が出来て良かったと思いました。あー、楽しかった。

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