忘れられない、あの苦味
35年間ブラックコーヒーを飲んでこなかった…いや、飲めなかった。きっかけは自分が社会人1年目の19歳のときまで遡ります。
新規開拓の飛び込み営業ではなく、取引先に「ヨッす!調子どう?」と定期的に顔を出すルート営業をしていました。その客先でブラックコーヒーが出てきたのです。
今考えたらそんなことはないと思うのですが、極端な考えにたどり着き、砂糖とミルクを諦めてブラックコーヒーを初めて飲むことに。
衝撃を受けました。「コーヒーってこんなに苦いのか」と。
今まで飲んでいたのはなんだったんだと。(好きで飲んでいたグリコのカフェオーレです。コーヒーではない)
追い詰められると人は変われる
現代に戻って35歳。
あるとき、事件が起こります!
右手にはプラカップに1/3入っているコーヒー、左手には表面張力で今にもあふれだしそうな水筒、後ろには作業台下のゴミ箱のゴミ袋を入れ替えようと待っている店員さんがいたので覚悟を決めるしかありませんでした。
びっくりした。スッキリしていて美味いのなんの!その日は気温が高く、暑くてブラックのアイスコーヒーが最高に体に染みた効果もありそうです。
『苦味…?なんのこと?』と、記憶が改ざんされるくらいブラックコーヒー特有の苦味がスッと受け入れられたんです。ていうか、苦味感じなかったな。舌が大人になったってことでしょうか。
記憶の上書きはこんな感じ。あの時感じた苦味は「こんなもんか」と、もう思い出せなくなっていました。人間ってすごいなぁ。
コーヒーと向き合おうとして向き合ったわけではなかったので、棚ぼた的サンキューな出来事でした。
できないことができるようになることは、人生の中間では無くなりつつあるので嬉しくなり、「ブラックコーヒー飲めた❢おいしい!」と友達や知り合い、取引先にも報告しまくっています。
その後…
砂糖とミルク代が浮くので、節約になってラッキーではありますが、ちょっとさみしいです。
※砂糖とミルクを入れたコーヒーは飲めなくなりましたが、カフェオレは飲めます。謎。
以上、ご報告でした!