おならの国際郵便～自由ポータルZ

石川大樹のコメント

おもしろかったです。ユーモアの切れ味がすごい。「これは４DXになるんじゃないか」でめちゃくちゃ笑ってしまいました。この完全な余談を「不公平」の文脈でスルっと回収しているのも鮮やかだなと思います。

絵本みたいなタイトルもいいし、読んでいると「果たして自分のところに家族から届いたとして、嗅ぐだろうか」と想像を余儀なくされるところも良い。他人事で済まなくて、無理やり参加させられるんですよ。読み終えてから強いインパクトが残りました。

エッセイとしては抜群に面白いのですが、デイリーはレポートを載せるサイトなので、実際やってみたレポートが欲しいところです。

いやしかし、これを実際にやっちゃうとエッセイのふわっとした印象とはまた違った生々しさが…と思うと難しいところですが、そこは結果と見せ方次第なところもありますし。そのへんも踏まえまして、ぜひまたご応募ください！

古賀及子のコメント

私もめちゃ笑いました！ 映画のくだりはもちろん

>おならは私が生きていることの証明と言えなくもない。
この図々しいロジックにも感激しました。

後半、しっかりと本気で落ち込んだ感情が精密に書かれ、その後おならを送ろうとした自分にはげまされる展開も（実際の落ち込みに対し平易な表現で失礼かもなのですが）ドラマチックです。

終わらせ方がしゃれていて、石川の言う通り、エッセイとしては良い作品なんですよね。

それで気づかされたのですが、デイリーポータルZはエッセイで終わらせない、エッセイを具現化していくメディアなのかなと思いました。

次回作、めちゃくちゃ待ってます！

古賀及子のコメント

ライフハックであり、レシピ情報であり、なにしろお役立ちの顔をした記事ですが、全体に情緒があって好きでした。

まずタイトルがすごく良いんですよね。「まあまあうまい」。家の料理のあの往々とした「まあまあ」を総じるような小気味よさがあります。それに油がもったいないという動機の細かさにもつかまれました。

実践編も可笑しくて、手がかからないことが重要だからハンバーグだけど丸く成型しないんですよね。全編を通じ一切飾りがない、日常の、さらにその先の日常の記事でした。

まとめの枠から、家の暮らしの記念的に、記録的に書いたことがわかり、そういう意味で完全だと思います。
もしデイリーポータルZで記事化するなら編集者との対談にするとか、ツッコミ役がいるとうまくいきそうです。

林雄司のコメント

ひき肉1キロで作るハンバーグが魅力的です。でかい食べ物はそれだけでめでたい雰囲気が出ますね。

さて記事ですが、タイトルが「ハンバーグから出た油でパンの耳を揚げるとまあまあうまい」なので構成を変えたほうが読みやすくなると思います。

このタイトルだと読む人には「お、残った油を使った料理の話だな」と心の準備ができていると思うので、それに合わせて手順をすぐ見せるのはどうでしょう。

私が構成を提案するとしたらこうします。

・導入部（油を捨てることへの罪悪感、デューク東郷の比喩、パンの耳を揚げたら大好評だったことをいまの半分ぐらいの量で）
・ハンバーグのつくりかた（写真2枚ぐらい）
（ハンバーグ自体が大雑把であることを挟む）
・パンの耳を揚げる手順
・油っこいのでデューク東郷であることは変わらないこと

手順や箇条書きでも自分の色は出るものなので、構成はオーソドックスでたまに余計な一言を入れる（「独り立ちしないかもしれませんけど。」とか）をお勧めしたいです。

味の感想が欲しいところです。食べている人の写真を入れるのが王道ですが、好みじゃなかったら抽象的な写真や他の創作料理との比較（食べ終わるまでの時間とか）でもいいと思います。