旅くじで当たった場所から帰ってくる・マルカンビル大食堂～自由ポータルZ

石川大樹のコメント

面白かったです。
こういう移動ゲームもの（？）って、とにかく「状況がわかる」が難しく、かつ大事なんですよね。この記事でいうと、いまどこにいて、どの乗り物には既に乗って、あとどれに乗れるのか。それがわからないと流れが全然頭に入ってこないです。

その点でこの記事はすごく親切で、特にでかいピクトグラムで何回も出てくる乗り物の図。さらに大事なところには地図も入っていて、読者を迷子にさせない心遣いがあったと思います。

あと文章も凝っているなと思って、基本ですます調なんですけど、ハウステンボス駅に向かう時と夜行バスに乗るとき、この急いでいる２カ所で、だ・である調になるんですよね。語尾で緊張感をコントロールしていて、これはなかなか技巧的だなと思いました！

林雄司のコメント

このPeachの企画は気になってました。「意図しないところに連れて行かれる」ってだけで書きしろがありますよね。

「全行程、各交通手段の使用は一回だけ」というルールがちょっと難しい気がします。なぜするのか、その効果が伝わりにくい。

テレ東の旅番組や水曜どうでしょうでは人が複数登場するので、ルールに文句を言う人がいるんですよね（蛭子さんや大泉洋）。ルールの理不尽さやクリアしたときの達成感はその人を通して伝えることができる。

では、ひとりだったらどうしましょうか。
・ルール設定のところで、すべての乗り物に乗る熱意を語る
・走っているところは写真をブレさせる一人称の視点っぽくする
・ルールを旅先で考える・動くことを増やす方向にする
…などでしょうか。

長崎でパン屋の主人と話しているところがいいので、ここ膨らませたいですね。旅くじがすでにルールっぽいので自分が振り回されるプレーヤーに徹してもいいかもしれません。

古賀及子のコメント

花巻のデパートの大食堂の良さと、その裏にある閉店と復活のレポート、写真がたくさんで貴重なものを読ませてもらったありがたみがありました。

独自のパワーある文章が「ついてこい！」という感じで、もうこれはこちらからどうしてほしいと口をはさむ余地のない仕上がったテイストですね。

なのでもし手を入れるとしたら構成でしょうか。最初に目次があるのと、2回の訪問をまぜてレポートすることが冒頭で宣言されているので読んでいて読み迷うことはないのですが、もう少し全体で何が起きるのかが最初のうちに明らかになっているとゆっくりじっくり読ませられると思います。

特に後半大事な展開があるので、それについて最初のうちに1文で良いので説明があると途中離脱なく最後まで読んでもらえる記事になりそうです。