自由ポータルZ 2022年1月21日

天下一品を天下一の環境で・東京五色不動巡り~自由ポータルZ

こんにちは、編集部 石川です。

今週、健康診断でバリウム検査をしました。

最初に炭酸といっしょに小さいバリウム渡されるじゃないですか。初めてバリウム検査を受けたときはあれがすべてだと思って、「バリウム検査辛いっていうけど余裕じゃん」と思ったんですよね。そしたらあとでコップに並々入った「本体」が出てくるじゃないですか。「終わった…」って思いました。

いまでは最初から本体の存在を知っているので、最初から「終わった…」って思ってます。

今週の自由ポータルです。

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【入選】天下一品カップ麺を「天下一の環境」で味わおうとしたらやりすぎた【反省】

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[投稿者]あわうみさん (足跡を辿る
[コメント]「天下一品カップ麺」を全力で味わいたくてやりすぎた話です。

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石川大樹のコメント

面白かったです。最初にいちばんいいシーンから始まるのがいいですね!一気に興味を引かれました。行程ごとに地図が入って現在地がわかるのもよくて、読むのに一切ストレスを感じない記事でした。

大変な思いをした記事でありながら、ちゃんと冗談を仕込んであるのもよいです。

何より文章に実感がこもっていて、引き込まれました。手袋を防風対応のものに変える、スーパー山じいさんが寒いと言う、など、エピソードベースで苦労が表現されているからかも。

投稿コメントに「苦労をたくさん書くのはセオリーでないと思いますが、内容的に茶化したり飛ばすのは違うだろうと思ってそのまま入れました」とありました。

自分で苦労話が多すぎて気になる場合は、ポジティブなこともあわせて書くといいです。大きい苦労に対してほんの小さいポジティブを書くだけで、ずいぶんバランスが良くなります。

実際にそのときにポジティブに感じたことである必要はないんです。そんな余裕ないから苦労話になってるわけで。

書いてるときにポジティブな要素を見つければいいんです。疲労で死にそうなシーンだったら「今後5年分の運動不足を先取りで解消した」みたいな。

ですがそこは今回の場合別に良いかなと思っていて、どっちかというと、まとめをポジティブにしてもよかったかなと思いました。実際、天一をおいしく食べられるという点では当初の目的を達成しているわけなので。

まとめのTipsでも取り上げていますのであわせて見てみてください!

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林雄司のコメント

最初に完成イメージを持ってくる、行程の地図、細かい表現、どれも親切でスムーズに読めました。

ここ数年、掛けた時間と記事のクオリティは2時間をこえると関係ないから無理に辛い目にあうことないよと言ってましたが、最近、つりばんど岡村さんの記事を読んでいて考えを改めました。時間をかけること大事です。1時間で終わる企画を考えるな、と言ってこうと思ってたところにこの記事、やっぱり時間かけるの大事ですね。

1点気になるのは記事が長いことです。7000文字あるんですよね。「真夏以外にこの光景を見るとは。」「20年前のASIMOといい勝負」などおもしろい表現があるので間延びはしてないんですが、3000~4000文字を超えると長文を読む習慣がある人しか読まないんですよね。デイリーの弱点でもあるのですが、それって特殊なフォーマットで書いてあるぐらい読める人が少ないんと思ってます。連絡先がテレックスだったぐらいの。良い悪いじゃなくて違う世界。でも、書くからにはたくさんの人に読んでもらいたい。

ということなんですが、どこを削るのか迷いますね。夜中に歩いているところかな。短くするのは読み手へのサービスだと思って削ってください、って言ってお願いすると思います。自分が編集担当だったら。

長いところでくどくど書きましたが、人生をオリジナルな方法でエンジョイしている素敵な記事だと思います。

 

【もう一息】東京五色不動巡り

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[投稿者]ブラ山ブラ夫さん (ぶらぶらサイクリングコースガイド
[コメント]「目黒・目白以外の色の目ナントカもあるのかな?」と思ったことがある人は多いはず。東京には目黒・目白に目黄・目赤・目青を加えた五色の不動尊「五色不動」があります。寄り道をしながら自転車で巡ってみました。

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古賀及子のコメント

サイクリングコースの紹介ブログから投稿いただきました。

バーンとしたメイン写真からすぐにコース取りの地図、コース概要をまとめた下には勾配がまとまってて、自転車乗りじゃなくても臨場感が楽しめますね!

豊富な写真でコースが紹介されているんですが、写真がどれも人の目、という感じですごく良いです。

テキストは抑えめなのですが、要所要所、名所とか名店が丁寧に紹介されていてサービス精神を感じます。

東京の五色不動をめぐるという点で企画性もありますよね、冒頭の概要でもう少し五色不動というものについて、それから巡る順番などを説明するとサイクリング勢意外にとってもフレンドリーになります。

さらにデイリーポータルZとしては、巡っている途中に起こったこと、見て思い出したことなどを書き入れて、書き手の存在が見える記事にしたいです。写真にすでに人の感じがあるので、キャプションで撮影時のことを書いていくだけでずいぶん違うと思います。

 

Tips:「○○のよう」たとえ話のコツ

大きく2つコツがあるので、あわうみさんの投稿記事を題材に説明していきたいと思います。

・一般的でないものに例える

ひとつめ、疲労で歩くのがつらいシーンに「両脚は鉛のように重い」とありますが、鉛は一般的な表現なので、別のものに変えて独自性を出すチャンスです。「両脚にそれぞれ5キロの米をくくりつけたように重い」とか。ぜんぶこれをやりだすとくどくなりますが、適宜って感じで。

・具体的に例える

もう一つの方は、寒いシーン。「人は群れる生き物という言葉を今実感している」とありますが、ここは(例えばですが)「むかしNHKスペシャルで見た、『人は群れる生き物』という言葉を今実感している」にするのがいいです。

あとは「ゲームでは一定時間ごとに寒さでダメージを受ける演出があるけど」も、「スイッチ版ゼルダの伝説では一定時間ごとに寒さでダメージを受ける演出があるけど」にします。

これって2つの目的があって、いっこは出典を明らかにすることで、うっすら書き手の人となりを伝えることができます。(ゼルダ好きなんだな、とか)

あとは出典を出すことで、そのあとの文章にその出典に沿った広がりを作ることができます。「ちなみにゲーム中ではそのままダメージを受け続けるとHPがなくなって死ぬ」みたいな。

とはいえ誰も知らない出典だと知識をひけらかしている感じになることもあるので、ある程度の知名度がある範囲で、ですかね。
ではまた来週!

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