特集 2018年9月22日

大人でも円陣を組んだらやる気は出るのか

「いくぞー!」「おー!」
「いくぞー!」「おー!」
中学時代バスケ部だったのだが、中でも円陣を組むのが好きだった。試合前に円になって「いくぞー!おー!」とかけ声をするあれだ。全員そろうのは気持ちがいいし、やる気もなぜか湧いてくる。

あれをいま、大人になってやってもやる気は出るのか気になった。怠惰な我々は声を出すぐらいではダメかもしれない。しかし結論は「すごくやる気がでる」でした。
1990年沖縄生まれ。現在はOLとして活動しています。営業日のお昼休みに毎日更新する「今日の休憩」というブログを運営しています。

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会議前に円陣を組んでみる

「円陣」にピンと来てない人に説明すると、よくスポーツの試合前や、アイドルが公演前にやっているこれだ。
見るからに士気があがりそう。(写真ACさんより)
見るからに士気があがりそう。(写真ACさんより)
円陣を組んで何かしら声を出すことを、この記事では「円陣」と呼ぶことにしよう。

社会人は特に試合や公演もないので、会議の前にやってみることにする。

まずは円陣なしで会議をしてみた。
会議テーマ「秋にまつわるまとめ記事」。
会議テーマ「秋にまつわるまとめ記事」。
「読書の記事をまとめるのは?」「えーっと…栗だ!」「かぼちゃ」「いいね」などゆっくりアイデアが出始める。いつもの会議だ。
時々つまることもあるが、スムーズに進んでいく。大人としてちゃんと働けてるし、これでいいのでは?という気もしてきた。
時々つまることもあるが、スムーズに進んでいく。大人としてちゃんと働けてるし、これでいいのでは?という気もしてきた。
次はいよいよ円陣をする。
手を合わせて…。一人が仕切りで声を出す。 與座「いい会議するぞー!」
手を合わせて…。一人が仕切りで声を出す。
與座「いい会議するぞー!」
全員「オーーー!!!!」
全員「オーーー!!!!」
組んだ直後の写真。編集部の橋田さん、古賀さんが明らかにみなぎっている。
組んだ直後の写真。編集部の橋田さん、古賀さんが明らかにみなぎっている。
「よぉしいい会議すんぞ!」と古賀さんが言った。「冬にまつわる言葉」のアイデア出しが始まった。
「よぉしいい会議すんぞ!」と古賀さんが言った。「冬にまつわる言葉」のアイデア出しが始まった。
写真では伝わりにくいが、さっきと比べて初速が明らかに早い。

「クリスマス!」というと「いいね!次は!」「お正月!」とテンポよく出る。円陣を組んだことによって勢いが生まれているのだ。アイデアもたくさん出る。

終了後「冬の方が考えやすいからでは」という意見もあった。しかし、それを抜きにしても全員「テンションあがった」「大声出したので引っ込みがつかなくなる」など手応えがあった。

やる気の向上が見られたのである。

円陣のちょうどいい段階を探る

効果がわかったところで、次はどのタイプの円陣が大人にとってベストなのか探る。

部活のころ見てきた円陣には、いくつかかけ声にバリエーションがあった。シンプルなものから、何だか長いものまでたくさんあったのだ。
会議を何度もするのは辛いので「円陣をした直後のじゃがりこの食べごたえ」で検証していきます。
会議を何度もするのは辛いので「円陣をした直後のじゃがりこの食べごたえ」で検証していきます。
①「いくぞ!オー!」のシンプルパターン

まずは、会議でもやったシンプルなものを試します。
手を合わせてスタートです。 與座「じゃがりこ食べるぞー!」
手を合わせてスタートです。
與座「じゃがりこ食べるぞー!」
全員「オーーーーーー!!!!」
全員「オーーーーーー!!!!」
「すごいこれ!やっぱりすごいこれ!!!」と連呼する橋田さん。
「すごいこれ!やっぱりすごいこれ!!!」と連呼する橋田さん。
「うぉっしゃ食うぞ!」と塊肉を目の前にしたようなテンションになってしまった古賀さん。
「うぉっしゃ食うぞ!」と塊肉を目の前にしたようなテンションになってしまった古賀さん。
そして食べるとなぜかおいしい。普通に食べるより豪快にスイングをつけながら口に運んでしまうし「食べてやったぞ!ガハハ!」と荒っぽい気持ちが生まれる。
そして食べるとなぜかおいしい。普通に食べるより豪快にスイングをつけながら口に運んでしまうし「食べてやったぞ!ガハハ!」と荒っぽい気持ちが生まれる。
「ポリポリ行く感じではなく、一気に食べるので味の広がりも大きいような気がする」と話す石川さんと古賀さん。円陣は味覚をも変えてしまうというのか。
「ポリポリ行く感じではなく、一気に食べるので味の広がりも大きいような気がする」と話す石川さんと古賀さん。円陣は味覚をも変えてしまうというのか。
②各人にパート分けをする長めのパターン

次に試すのは長めの円陣だ。一人一人にセリフを割り振り、かけ声の数も増やしてもっと熱血な感じにしてみる。
與座「一本一本大切に!」 全員「はい!」
與座「一本一本大切に!」
全員「はい!」
石川「集中!忍耐!諦めない気持ち!」 全員「はい!」 古賀「仲間を信じて、心を一つに!」 全員「はい!」
石川「集中!忍耐!諦めない気持ち!」
全員「はい!」
古賀「仲間を信じて、心を一つに!」
全員「はい!」
橋田「最高のプレーを!」  <br>全員「はい!」  <br>與座「絶対美味しくたべるぞーD中ーー!」
橋田「最高のプレーを!」
全員「はい!」
與座「絶対美味しくたべるぞーD中ーー!」
全員「オーーー!!!」
全員「オーーー!!!」
全員「スッ……(じゃがりこを取る)」
全員「スッ……(じゃがりこを取る)」
全員「(サクサクサクサク)……????」
全員「(サクサクサクサク)……????」
古賀「セリフを言えた安堵で食べることに全然集中できなかった」  <br>橋田「終わったあとすぐにホッとしてしまった」  <br>石川「円陣だけで達成感がありすぎて、じゃがりこが打ち上げになってしまった」
古賀「セリフを言えた安堵で食べることに全然集中できなかった」
橋田「終わったあとすぐにホッとしてしまった」
石川「円陣だけで達成感がありすぎて、じゃがりこが打ち上げになってしまった」
長めでパートわけがあると、セリフを覚えることや、きちんと遂行することに集中がいってしまい良くなかった。思いがこもればいいものだと思っていた。意外な発見である。
③長めの円陣の前、ウォーミングアップからしてみる

最後は、長めに円陣を組む前にさらに体を温める作業を入れてみる。

また、さっきのかけ声は「じゃがりこを食べる時の気持ち」をうまく表せていないのではないかという話になった。セリフも改善していこう。
じゃがりこだけが置いてある河原。
じゃがりこだけが置いてある河原。
そこに颯爽とじゃがりこを食べたい人たちが現れました。 與座「ファイト!」全員「ファイト!」 與座「ファイト!」全員「ファイト!」
そこに颯爽とじゃがりこを食べたい人たちが現れました。
與座「ファイト!」全員「ファイト!」
與座「ファイト!」全員「ファイト!」
與座「ファーイトファイト!」 全員「じゃーがりこ!」
與座「ファーイトファイト!」
全員「じゃーがりこ!」
到着したら少しストレッチ。この間は無言で己の身体と向き合う。さて円陣である。
到着したら少しストレッチ。この間は無言で己の身体と向き合う。さて円陣である。
與座「一本一本大切に!」 全員「はい!」 石川「作ってくれた人に感謝!」 全員「はい!」
與座「一本一本大切に!」
全員「はい!」
石川「作ってくれた人に感謝!」
全員「はい!」
古賀「口の中を傷つけたり!喉に詰まらせないように良く噛んで!」 全員「はい!」 橋田「絶対おいしく食べるぞ!」
古賀「口の中を傷つけたり!喉に詰まらせないように良く噛んで!」
全員「はい!」
橋田「絶対おいしく食べるぞ!」
全員「オーーーーーーー!!」
全員「オーーーーーーー!!」
スッ
スッ
食べ終わり、大げさな空気に耐えきれず笑ってしまった。 橋田「走ったあとだと単純に食べるのがつらい」 石川「長くなれば長くなるほど考えることが増えてダメだ」
食べ終わり、大げさな空気に耐えきれず笑ってしまった。
橋田「走ったあとだと単純に食べるのがつらい」
石川「長くなれば長くなるほど考えることが増えてダメだ」
走ったあとにセリフも待っている状況は、もうそればかりに集中してしまい全然ダメだった。じゃがりこの味すら覚えていない。

毎日円陣を組むなら、長いセリフも覚えられよう。しかし大人はそうそう機会がないはずだ。

パッとやる気を出したいときは「行くぞ!オー!」ぐらいが一番みなぎる。本当に驚くほどやる気がみなぎるのでおすすめしたい。

もし、毎日を組む予定の人は長めのセリフの方が「やってる感」「連帯感」を感じることができます。検証は以上です。

大声を出すだけで非日常感がでる

なぜこんなにやる気がでるのか、考えると「こんなに揃えて大声を出すことがほぼない」ということがあげられた。円陣を組むだけで、お手軽に非日常の空気を作れる
のだ。

どうしてもやる気が出ない時、マンネリした時は会社・ご家庭を問わず円陣を取り入れてみてください。
あと群れで走るのも妙におもしろかったです。
あと群れで走るのも妙におもしろかったです。
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