特集 2017年12月23日

赤くない激辛ラーメンのスープは緑色

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「激辛ラーメンを食べられるお店で、ニンニク少な目のを探しています。」という投稿が、ななここさんからはまれぽ.com編集部へとどいた。

赤くない激辛ラーメンを紹介。ザ・ラーメン屋の「カレーラーメン」と麺や勝治の「青唐辛痛麺」を完食 しました。

(はまれぽ.com:カメイアコ)
はまれぽ.comは横浜のキニナル情報が見つかるwebマガジンです。毎日更新の新着記事ではユーザーさんから投稿されたキニナル疑問を解決。はまれぽが体を張って徹底調査します。

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激辛ラーメン、またやるってよ

前回の取材、今後の人生で、役に立つのかどうか分からない才能を開花させてしまい、ライター・カメイが激辛ラーメンの続編を担当することになった。

これまで、履歴書の特技欄は空白だったが、これからは“激辛料理を完食すること”と記述したいと思っているので、ガンガン食べていきたい。
前回は、丼が真っ赤に染められていたが・・・
前回は、丼が真っ赤に染められていたが・・・
さて、今回伺うのは、みなとみらい線日本大通り駅が最寄りの「ザ・ラーメン屋」と関内エリアにある「麺や勝治(めんやかつじ)」だ。
どちらも、丼が真っ赤に染まるタイプではなく、一見すると「本当に辛いの?」というビジュアル。しかし、舐めてかかったら痛い目みるぞ、というくらい激辛という2杯のラーメンを紹介したい。

日本大通り駅から徒歩5分。海岸通の入り口に店を構えるのが創業33年の「ザ・ラーメン屋」だ。
なんていうか、もう、いろいろキニなっちゃう
なんていうか、もう、いろいろキニなっちゃう
その潔い店名の由来は、同店を始める前に経営していた「ザ・居酒屋」にあやかって名付けられた。
店主の千原和政(ちはら・かずまさ)さん
店主の千原和政(ちはら・かずまさ)さん
飲食を生業とするまでは、ジャズベーシストとして活躍していた。17歳でバンドマンを志し、友人の知り合いだったギタリストに師事。といっても、横で弾いている姿を見て技術を習得していったという。

「当時は楽器を持っていて、演奏ができたら、クラブやバーで演奏をしてくれと引っ張りだこだった」と話し、高校生の千原さんも、毎夜ステージに呼ばれジャズのセッションを行っていたそうだ。現在も店経営の傍ら、月に1度はライブを行っている。
千原さんをお父さんと慕って、ラーメンを食べにくる若者も多い
千原さんをお父さんと慕って、ラーメンを食べにくる若者も多い
「周りにいたバンドマンはグルメな人が多かったんですよ。みんなカレーやラーメンを1から作るくらい凝っていて。お客さんにもコックさんやハイソな人が多かったですから、いろんなお店にも連れて行ってもらいました。食べて、おいしいものを学んだという具合です」

お客さんの中には、クルーズ船などの乗組員も多く、船が港に到着すると1日あわただしくなる。半年、1年ぶりにご主人のラーメンを楽しみに訪れるクルーも多く、ファンはアジア、ヨーロッパと各国にいるのだとか。
人気のチャーハン(750円)
人気のチャーハン(750円)
「特にチャーハンとチャーシューの味が良いと評判です」と千原さん。激辛ラーメンの取材できたはずだが、チャーハンに心が動きつつある。いけない、いけない、激辛ラーメンのことも伺わなくては。
カレーラーメン(激辛)ではなく、のり玉ラーメンに目がいってしまった・・・
カレーラーメン(激辛)ではなく、のり玉ラーメンに目がいってしまった・・・
カレーラーメンってどんなラーメンですかと伺うと、「しょうゆラーメンにカレーをかけているだけ。食べてみたら分かるよ」とにっこり笑って、厨房に入り、腕を振るってくださった。
カレーラーメン(900円)
カレーラーメン(900円)
思っていた感じと違って、スープのようにとてもサラサラしている。小麦粉を一切使用しておらず、どんぶり一杯のスパイスをミックスして作られる本格派。千原さんの奥様秘伝のレシピなのだとか。
牛の油がこっくりと浮き出す
牛の油がこっくりと浮き出す
「スパイスは、特注でブレンドしています。赤い油が浮いていますが、ラー油などは一切使っていません。牛バラ肉の油とカレーのスパイスが、スープにきれいに浮かび上がって、この色に仕上がります」とのこと。
いただきます
いただきます
見た目以上に辛い! いわゆる日本のカレーではなく、南インド系の本格的な味がする。
ずずず
ずずず
盛大にむせた
盛大にむせた
「すすっちゃだめだよ」と千原さんに笑われてしまった。
想像以上にスパイシーだが、唐辛子などで無理矢理辛くしている訳ではないので、すーっと辛みが落ち着いていく。そのかわり、体の奥からぽかぽかしてきて、スープを2口すすっただけで、汗がにじみ出す。
激辛だけど、体に良さそう
激辛だけど、体に良さそう
カレーは、インド人のお客さんが「故郷のお母さんの味に似ている」と絶賛するほど、スパイスが絶妙に絡み合う。カレーによく使われるスパイスである、クミンやコリアンダーの香りがふわっと鼻を抜け、意外かもしれないが麺との相性も抜群だ。
完食
完食
完食後もしばらく手足がぽかぽかしていた。夏バテ気味の時は辛さですっきりするし、冬は冷え性女子にぴったりの一杯だ。
我慢できずチャーハンも、ぱく
我慢できずチャーハンも、ぱく
うまーーーい!!!! これはもう冗談抜きに、私が知っているチャーハンという料理をはるかに越えてきた。具はチャーシューと玉子とシンプルだが、刻みチャーシューが相当に主張してくる。ラーメンに使う返しで味を付けているので、しょうゆの香ばしさが食欲をそそられ、もう止まらない。
ありがとうございました!
ありがとうございました!
営業時間は午前11時から午後8時だが、忙しい日は午後3時くらいに店を閉めることもあるそう。どうかお体に気を付けて、またおいしいラーメンとチャーハンを作ってくださいね。
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辛い? いや、痛い!! 青唐辛子を使った激辛ラーメン

関内で辛いラーメンといえば、来々軒の「オロチョンラーメン」が有名だが、今やラーメン激戦区と名高い関内エリアには、まだまだ未発掘のおいしい激辛ラーメンがあるのだ。
この看板が目印
2014(平成26)年2月オープン
2014(平成26)年2月オープン
「麺や勝治」は、戸塚にある「鉄板焼や勝治」の姉妹店。近江牛半頭買いで、余った牛骨を生かすべくラーメン店を開業した。現在は宮崎牛を使用している。コクのある透き通った牛骨スープに青唐辛子のきりっとした辛さがやみつきになると話題のお店なのだ。
お話を伺ったのは、石川明日香(いしかわ・あすか)さん(右)
お話を伺ったのは、石川明日香(いしかわ・あすか)さん(右)
「横浜には家系ラーメンがあるので、目新しい一杯を作りたいと思っていました。牛骨スープと青唐辛子の組み合わせが意外にも相性が良く、赤唐辛子では出ないさわやかさがあります」と石川さん。

2016(平成28)年から販売を始めたという青唐辛痛瓶(あおとうしんつうびん・540円)は、持ち帰り用だ。お鍋に入れたり、わさび代わりに刺身につけたりして食べるというお客さんもいるそうだ。
こちらが、辛さのもと
こちらが、辛さのもと
ちなみに石川さんは辛いものは苦手とのことだが、試作を繰り返すごとに強くなり、辛さ3倍の大辛までは難なく食べられるようになったという。

牛骨メインに鶏、豚足、野菜を5時間、温度を調節しながら、寸胴に付きっきりでスープを作る。牛骨はクセがありそうという先入観があったが、一口飲んでみるととてもすっきりしていてコク深い。青唐辛子の後からじわじわくる辛さで、ゆず胡椒のようにさわやかなのだ。

今回は特別にノーマルから大辛、激辛とどのくらい辛くなるのか、試させていただいた。
味玉青唐辛痛麺(あじたまあおとうしんつうめん・950円)は、
味玉青唐辛痛麺(あじたまあおとうしんつうめん・950円)は、
澄んだスープで、一見しただけでは辛いなどと到底思えない。
麺は細め
麺は細め
ノーマルでもきりっと辛い!
ノーマルでもきりっと辛い!
辛さがノーマルでも、後から辛さがじわじわ追いかけてくるが、のどを過ぎると、さっと辛さが落ち着くので清涼感がある。これは、大辛、激辛に期待が高まる。
ノーマル、大辛、激辛の違い
ノーマル、大辛、激辛の違い
大辛は3さじ分が投入される
大辛は3さじ分が投入される
大辛は辛みが増した分、スープのうま味がより際だち、旨辛にチェンジ。青唐辛子の香りもプラスされ、さわやかですっきりとした飲み口だ。
さらに投入して、最後は激辛(×5さじ)
さらに投入して、最後は激辛(×5さじ)
最初と比べると、スープが緑っぽくなった
最初と比べると、スープが緑っぽくなった
恐る恐る・・・
恐る恐る・・・
あ、痛い!
あ、痛い!
激辛は辛いというよりは、その名の通り「痛」い。赤唐辛子のように麻痺するような感覚はなく、舌に刺さるような辛さだ。でも、その刺激がどこか病みつきになる。
途中で食べた味玉が、今回のオアシスでした
途中で食べた味玉が、今回のオアシスでした
ごくごく
ごくごく
おいしかったー!!!
おいしかったー!!!
石川さんからは、「個人的な意見ですが、スープまで全部飲める人は相当な辛党だと思います」と褒めて(?)いただいた。

ちなみに初めて来店する人は、まずはスープの味を知ってほしいという思いから、ノーマルの注文からお願いしているという。辛さは激辛(5倍)が上限で、それ以上は生の青唐辛子を使っているので、辛さよりも青臭さが強調されてしまうとのことだった。

6月からは、「青唐辛痛冷麺(あおとうしんつうれいめん)」提供が始まり、毎年好評で、根強いファンも多いとか。6月にまた食べに行きますね。

取材を終えて

前回と含めて4杯の激辛ラーメンを食べたが、辛さというのは一つにくくれないくらい、奥深いものだということが判明。
特に今回のカレーラーメンは数十種類のスパイスにより、辛さを生み出し、一方の青唐辛痛麺は生の青唐辛子をすって作ったものが辛さのポイントになっている。今後は、からしやワサビ、コショウなど、さまざまな辛みを探求していきたい。何か情報があれば、ぜひお寄せください。

―終わり―

取材協力

ザ・ラーメン屋
住所/横浜市中区海岸通1-1大桟橋共同ビル1F
営業時間/11:00~20:00
電話番号/045-201-6893
定休日/第2日曜日

麺や勝治
住所/横浜市中区常盤町3-22-4
営業時間/11:00~15:00、17:00~3:00、土曜日11:00~21:00
電話番号/045-651-1141
定休日/日曜日・祝日
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