特集 2017年10月17日

画数が多すぎる麺「ビャンビャン麺」を食べる

これがあのビャンビャン麺
これがあのビャンビャン麺
中国の麺料理に、やたら画数が多い「ビャンビャン麺」という麺料理がある。

「味がうまい」とか「見た目がすごい」とかではなく「漢字の画数が多い」という、今までになかったアプローチの麺料理である。

いったいどんな麺料理なのか?
鳥取県出身。東京都中央区在住。フリーライター(自称)。境界や境目がとてもきになる。尊敬する人はバッハ。(動画インタビュー)

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漢字の画数が多い→食べてみよう

先日、中国に行ったおり、町でこんな文字を見かけた。
??面?
??面?
やたらゴチャゴチャした漢字に面。

中国語で「面」は「麺」のことだから、なんらかの麺料理ということはわかる。
グーグルで「画数 多い 麺料理」で検索すると、即座に答えが出てくる。「ビャンビャン麺」という麺料理だということがわかった。
ビャンビャン麺
ビャンビャン麺
しかし、なんなんだ、この画数の多さ。58画あるらしいが、異体字がかなりの数ある。
「ビャン」の異体字
「ビャン」の異体字
上記の異体字は、限られた地方だけで使われているものも多いようだが、ただの書き間違いなんじゃないかという気もしないでもない。

「ビャン」の字は、康煕字典などの辞書には載っておらず、最近になって作られた漢字ではないかという説もある。

いずれにせよ、この漢字の素性はあきらかではなく、ただ、ビャンビャン麺という料理を表す時にだけ使われるという特殊な漢字である。

実際に食べに行ってみる

これだけクセの強い漢字でを見せられると、実物はいったいどんな料理なのか、気になってしまう。

いままで、麺料理を食べるモチベーションとして「こってりスープがすごいから食べたい」とか「麺の小麦の味を楽しみたい」というものはあったけれど、「漢字の画数が多いから食べてみたい」という理由はなかなか無かったのではないか?
見た目や味以外のインパクトで消費者を引きつけるという、市場経済の手練手管にまんまと乗せられている気もするが、気になるものは仕方ない。

北京市内のとあるフードコートにある「陜西面」という店で、牛肉ビャンビャン麺を注文。出てきたのがこちらだ。
麺が見えない!
麺が見えない!
茹でたチンゲンサイ、もやしのナムル、牛肉、芋など、具がどっさり乗っており、麺がまったくみえない。

ほじくり返して麺を見てみると……。
幅広麺だ!
幅広麺だ!
麺は、なんといったらいいか、そのまま、きしめんだ。ただ、きしめんよりもちょっと厚みがある。

ぐるぐるまぜて、食べてみる。

麺はきしめんよりも、もっともっちりしていて食べごたえがある。味は中華麺ではなく、うどんに近い。ピリ辛の中華風味のタレが麺にあっていてうまい。

いわゆる「まぜそば」というものに近いような気がする。

もともとこのビャンビャン麺は、中国の陜西省で食べられていた麺料理だったものが、名前の珍しさから、提供する店がふえているという。

ビャンビャン麺、うまいのはうまいのだが、麺料理としてのインパクトに欠ける点は否めない。
しかし、その一風変わった漢字でもって、そのインパクトのなさを補っているのだとしたら、いちばん最初にビャンの字を思いついた人は策士だ。
メニューも、ビャンの部分だけ文字の雰囲気が異質
メニューも、ビャンの部分だけ文字の雰囲気が異質
レシートに印字できる漢字ではない
レシートに印字できる漢字ではない
レシートを読むと「biang biang」と、ローマ字で書いてあった。さすがにレシートで印字できるフォントにビャンビャン麺は入ってなかった。

ビャンの創英角ポップ体

せっかくなので、ビャンのポップ体の文字を作ってみた。
どうしてもポップ体で「ビャンビャン麺」を書かなければいけなくなった場合にはぜひ使っていただければと思う。
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