特集 2017年9月9日

宮古島の海は本当にバスクリン色なのか

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宮古島の海を見た人がそのあまりの青さに「すごい!バスクリンみたい!」と言って驚く、という話しをよく聞くが(実際私もそう思った)、本当にバスクリン色なのだろうか。ただのイメージなのではないだろうか。島内数ヶ所の海の色とバスクリンを比べてみた。
大阪出身。美味しいものと猫には目がない永遠の離島トラベラー。泡盛好きが高じて泡盛マイスターの資格を習得。最近のお気に入りは『時雨』。

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宮古ブルー=バスクリン説

宮古島の海の青はなぜ、こんなにも人の心を魅了するのでしょうか...。
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おっとすみません、うっかりポエティックに始めてしまいました。
長らく沖縄本島に住んでいても、たまに訪れるやんばるや慶良間諸島の海を見るとその美しさに感動してしまいますが、やはりそれ以上に宮古島の海の色は別格だ!と感じます。宮古ブルーとも称されるその海の色は、どこまでも澄んで鮮やか。各場所ごとに美しい青の表情を私たちに見せてくれます。

さて、そんな宮古の海の色。初めて見るとあまりの美しさに誰でも思わず「信じられない!バスクリンみたいな色!」と言いたくなると思います。もちろん私もそう思いました。
でもそれって、本当に本当なのでしょうか?実はただのイメージってことはない?そろそろきっちり検証すべき時がやって来たのではないでしょうか。
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宮古島でドラッグストアを何軒か回ったのですが、いわゆるバスクリンという商品でお湯の色が近くなりそうなものが見つけられず、今回はオーシャンブルーのお湯が楽しめるという『薬用入浴剤 Cool Bath』というちょっと聞いたことのない商品を手に取りました。バスクリンじゃないならこの記事は成立しないじゃないか!なんてことは言わずに、バスクリン=入浴剤と広義で捉えていただくということで大目に見ていただければ幸いです。まあ特売品で安かったというのもありますが。
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パッケージには宮古島のような美しい海の写真が使われているので期待が高まります。
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さっそくこの日宿泊していたホテルのお風呂に入れてみたいと思います。
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フタを開けるとこんな色。清々しいミントの香りです。
規定量を計ってお風呂にイン
規定量を計ってお風呂にイン
宮古ブルー...?
宮古ブルー...?
しっかり混ざってないのでちょっとムラになっていますが、海っぽいといえば海っぽい色。
しかし暖色の室内照明のせいでよく分かりません。と、なれば。
間違って飲んだら死ぬやつ
間違って飲んだら死ぬやつ
かき氷のシロップじゃないよ
かき氷のシロップじゃないよ
翌朝、ペットボトルにバスクリンを溶かしお風呂のお湯を再現したものを作りました。
これを持って、宮古島内の景勝地の海の色と比べてみたいと思います。

砂山(すなやま)ビーチ

まずやってきたのは砂山ビーチ。
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岩が侵食されてできた天然のトンネルがフォトジェニックなスポットです。

その名の通り駐車場からはちょっとした砂山を超えていかなければならないので大変ですが、これは是非とも見ておきたい絶景。
眩しくて目が開かない
眩しくて目が開かない
何層ものグラデーションになった海の色が美しすぎてため息が出ますが、果たしてこれはバスクリン色といえるのでしょうか。
これは!
これは!
いきなりわりと近い色が出ました。薄い部分は色味が違いますが、濃い部分はけっこう近い色が出ているのではないでしょうか。
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ちなみに、もしかして宮古は空の色もバスクリンなのか?と思い空にかざしてみましたが、これはちょっと違いました。空はもっと深い青です。

池間大橋

次にやって来たのはぐーんと北上して池間大橋。
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向こう側に見えているのが、宮古島本島と全長1,425mの橋でつながった池間島です。

ここの海の色も格別。思わず「海ー!!!」と心が叫びたがります。
目が開かないってば
目が開かないってば
さあ、どうでしょうか。
うーむ
うーむ
ここはちょっと色味が違う気がします。もうちょっと黄色を混ぜたようなエメラルドグリーンに近い色です。
橋の上からも比べてみたけどやっぱり違う
橋の上からも比べてみたけどやっぱり違う

伊良部(いらぶ)大橋

次に訪れたのは伊良部大橋。
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これまでフェリーで20分ほどかけて渡っていた伊良部島と宮古島とを結ぶ全長3,540mの橋。今から約2年前の2015年から供用が開始されたばかりの話題のスポットで、通行料金を徴収しない橋としては日本最長だそうです。
目が開k(以下略
目が開k(以下略
これまで訪れたスポットと比べて、若干海がにごっているようにも見えますが果たして。
どうだっ
どうだっ
少し景色が白っぽく霞んでいるせいか、ここもちょっと違うかんじです。
しかしあの伊良部島が橋でつながっちゃうなんてすごい時代だ!

与那覇前浜(よなはまえはま)

さいごに訪れたのは与那覇前浜。
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東洋一と称される真っ白で美しい砂浜が7kmにも渡って続いている、宮古島を代表するビーチ。
さすがに訪れる人が多くにぎやかな雰囲気です。そして砂がサラッサラで奇跡のように気持ちがいいです。
眩しさのせいにしていたけど目の大きさ元々こんなもんだったわ
眩しさのせいにしていたけど目の大きさ元々こんなもんだったわ
さて、どうでしょうか。
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!!!
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バスクリン色出ましたー!!!!!

写真を撮ってくれたmiooonと「これだー!!!」と叫んだほど、満場一致(但し2名)でバスクリン色。
ペットボトルをかざすとまるでバスクリンが海に溶け込んでいくかのようです。

あなたたち、きれいよ
あなたたち、きれいよ
というわけで今回の結論。宮古島(特に与那覇前浜)の海は本当にバスクリン色だった!

宮古島の海を見た際は、みなさんどうぞ自信を持って「バスクリンだー!!」と大きな声で叫んでいただければと思います。

但し、時間帯や天気によって各ポイントのバスクリン具合は変わると思うので、その時々の海の色を楽しんでくださいませ。宮古島の海、最高!
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