雨が降っていたおかげで気づいた
香港の街はセブンイレブンにあふれていた。探そうと思って探した記憶がない。歩いていればいずれぶちあたるだろう……と何の疑いもなく思っていた。
この角度から、マークが9個確認できる過多なセブンイレブン
応急処置がほどこされているセブンイレブン。宿泊施設の最寄りは佐敦駅だったのだが、周辺を歩いていると2、3分おき位にセブンイレブンに出くわすことができた
セブンイレブン柄の傘に気がつけたのは雨のおかげだ。6月は、香港もがっつり雨模様になる。えんえん止みそうにない雨の中で、うおー移動がめんどくさいよーと思いながら歩いていたとき、目の前を通り過ぎていくおじさんの傘に目が止まった。
セブンイレブンのえらい人なのだろうか。いや、そういうことではない気もする
直感でセブンイレブンに行ってみたら絶賛販売中だった。雨ありがとうって思った
余談ですが、セブンイレブンの中に常設されている電子レンジの前でビール立飲みしているおじさんを何度か見かけました
なんと派手な傘なのだろう、というのが率直な第一印象だ。で、もしかしてさしている人あんまりいないんじゃないのかなー……?というのが第二印象である。
繁華街。派手じゃない傘をさしている人が多い気がする
5分静止して、道行く人がどの程度セブンイレブン柄の傘をさしているのか計上してみた。2人くらいだ。日本で透明の傘を見かける割合に比べるとだいぶ少ないのではないだろうか。
赤白緑オレンジのコントラストが相合い傘の風情を抹殺している
パラソルと並ぶと兄弟っぽい
見かけると興奮して走って追いかけるなどをしてしまった。
マクドナルド柄の傘も発見
滞在中撮りためたコレクションをGIF動画にまとめてみました
すっかりうきうきしてしまい、自分の分も買って帰ることに決めた。
日本でさすと広告塔っぷりが増す
日本でさしてみるとこんな感じだ。
香港で見たときよりも派手に見える。雨の降ってない日にさしたからというのもあるけど
遠目でもわかる。待ち合わせに便利そうだ
上から見た姿。「7-ELEVEN」って8回書いてある
さしてみた編集部橋田さん「守られてる感じがする」。そうだった。この傘、妙にサイズが大きいのだ
持ち手部分が消えちゃったのでつくりました
ところで、この傘を帰りの飛行機で預け荷物にした時のことだ。
おかえり
ど、どうした……?
サイズ超過だったのだろうか。成田空港で受け取った傘は持ち手部分がなくなっていた。
今思うと、その場ですぐ詳しそうな人に聞いてみたほうがよかった気もする。でも、当時は眠さで頭がほとんど稼働していなくて、うっかりそのまま帰宅してしまった。
けっこう固いのに。折るの大変だったんじゃないだろうか
使えなくはない。でも見た瞬間に「かわいそう」と言いたくなる切り口はどうにかしておきたい。
なので、持ち手部分をつくってみようと決意
できた
我こそはセブンイレブンである、という主張がさらに増した。電車でそうそう忘れなさそう
折られた位置が絶妙だった。他の素材を貼付けるのにちょうど良かったとつくりおわってから気づいた
わりとお気に入りかもしれない
ぶっこわしてくれてありがとうという気持ちすら生まれはじめている。
ウェブマスター林さんも買っていた
航空会社に確認したところ、預け荷物にする際きちんと梱包していれば、この事態(持ち手部分伐採)は起こらなかったらしいぞとわかった。す、すみません。雑に預けたのがいけなかったみたいだ。
ちなみに、企画会議でセブンイレブンの傘について話していたところ「買った!」と林さんが即答した。おおおお。ちゃんと梱包して預け荷物にしていたので、林さん宅の傘の持ち手部分は無事だそうだ。
でも、でももういいのだ。創作の機会をあたえてもらったのだ……と思いながら、広告塔になりすぎた傘を大事に、大切に暮らしていきたい。