というわけで、おっさんが無理やり若い人の輪に入り込んで寒いギャグを放って場を白けさせて解散、みたいな展開になったところで終わりたいと思います。でもフルーツドレスは楽しいからぜひみなさんやってみてくださいね!
おっさんがフルーツドレス
まずは状況の確認とオリジナルへのリスペクトを兼ねて、オーソドックスなフルーツドレスにトライしてみたい。というわけでスーパーの果物売り場へ向かった。いろいろな写真を見ると、どうやらスイカを使うのがもっともポピュラーなようだ。
僕はいまかなり不純な動機でスイカを選別しています
どんな形のスイカがいいか、アイドルの女の子のフルーツドレス写真を表示したスマートフォンを片手に選んでいたら、隣で同じくスイカを見ていた主婦に二度見された。違うんですそういうのじゃないんです(でもホントはそういうのです)。
気を持ち直し、家に帰ってスイカをカットする。三角形のスイカの頂点にあたる、首のところだけを水平に切ったシンプルな形でも良さそうだけど、せっかくなのでウエストを絞って本格的なドレスっぽくしてみたい。
気を持ち直し、家に帰ってスイカをカットする。三角形のスイカの頂点にあたる、首のところだけを水平に切ったシンプルな形でも良さそうだけど、せっかくなのでウエストを絞って本格的なドレスっぽくしてみたい。
スイカドレスにうってつけのセットがあった!
こんな細いウエスト…入るだろうか…
ドレスっぽく切るのもあんがい難しい。ちょっと不恰好だけど、マイファーストドレスができあがった。切ったスイカのドレスをタッパーにしまって、続いてダムドレスの作成だ。
手持ちのライブラリの中から、「着れそうなダム」の写真を探す。なるべく正面から撮った写真を何点か選び、プリントアウトして堤体の形に切り抜いた。
手持ちのライブラリの中から、「着れそうなダム」の写真を探す。なるべく正面から撮った写真を何点か選び、プリントアウトして堤体の形に切り抜いた。
プリンター持っていないので街の写真屋さんでプリントしてもらった
ダムの形に切り抜いて…
この時点で「何か違う」という予感はあった
さて、これらを持って撮影へ。まずはスイカのフルーツドレスに挑戦してみる。
#スイカドレス #これはひどい #自覚あります #でもカイカン
たぶん半年後とかに見返したら恥ずかしさで布団の上を転げ回る羽目になると思うけれど、いまは流行に乗った満足感がある。流行とは体験してこそ何か言う権利が生まれるのだ。
でもやっぱり自分だけでは恥ずかしいので、撮影に協力してもらった編集部の橋田さんの写真も載せてしまおう。
でもやっぱり自分だけでは恥ずかしいので、撮影に協力してもらった編集部の橋田さんの写真も載せてしまおう。
#あれ、成立してる
いや「あれ、」というのも失礼な話だけど、まったく違和感がない(という書き方も失礼だな)。立ち方とか手の形とか撮られ慣れていて、写真写りの基礎体力の差を見せつけられた感じがする。あと足元がパンプスなのも重要かも知れない。
何はともあれ、フルーツドレスは体験した。しかしフルーツは洋服ではない。それなら「洋服ではない」という土俵上においてダムも対等なのではないか。したがってダムドレスもあっていいはずだし、お気に入りのダムを着てみたい。そしていいねがほしい。
何はともあれ、フルーツドレスは体験した。しかしフルーツは洋服ではない。それなら「洋服ではない」という土俵上においてダムも対等なのではないか。したがってダムドレスもあっていいはずだし、お気に入りのダムを着てみたい。そしていいねがほしい。
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なんで着れると思ったのか
さて、いよいよ主題のダムドレスである。どんなダムがドレスにふさわしいか考えたけどまったく分からないので(あたり前だ)、なるべく正面から撮った写真の中から、まずはお気に入りの二川ダムをチョイスした。
和歌山県で大雨と戦っているダムです
#うーん #なぜやろうと思った #ドレスというより超合金
気の利いたコメントが何も思い浮かばないくらい違和感しかない。強いて言えば子供のころ持っていた超合金のロボットのコスプレかなと思う。
気を取り直してほかのダム行ってみよう。続いて選んだのは高知県にある中筋川ダムだ。
気を取り直してほかのダム行ってみよう。続いて選んだのは高知県にある中筋川ダムだ。
左右に建つ塔が肩紐みたいに使えるのではないかと
#鎧みたい #でも間抜けな感じ #弱い大将
頭をぼんやりさせると、なんとなく戦国武将の鎧のように見えなくもない。さっきよりは衣類に近づいたけど、大きさと派手さにこだわって、まったく実戦向きでない鎧を着て出てきた大将を見て全軍の士気が下がるようなシルエットである。
ここまで重力式コンクリートダムを選んだけど、アーチ式だったらもっとタイトなシルエットになって引き締まるのではないか。なんて可能性は僅かなのは薄々気づいているけれど、アーチ式ダムの中でもタイトさが際立つ栃木県の川俣ダムでトライしてみた。
ここまで重力式コンクリートダムを選んだけど、アーチ式だったらもっとタイトなシルエットになって引き締まるのではないか。なんて可能性は僅かなのは薄々気づいているけれど、アーチ式ダムの中でもタイトさが際立つ栃木県の川俣ダムでトライしてみた。
国内有数の縦長に見えるダムである
#エーゲ海から #風が吹きそう
写真を撮ったときは「これもダメかー」と思っていたけど、家に帰ってモニターで見たら少しジュディ・オングさん入っていた。これは多少ダムドレスと言っても良いのではないか、どうですか。ダメですか。
ちなみに川俣ダムは放流バージョンも作ってある。
ちなみに川俣ダムは放流バージョンも作ってある。
#あああー #あああー
放流すると一気にサビに入った感がアップした(意味不明)。
そうか、ダムの形どうこうではなく、衣服としての形が重要なのだ、といまさら気づいた。そこでドレスっぽく下が広がったダムを着てみる。まずは群馬県の相俣ダムだ。
そうか、ダムの形どうこうではなく、衣服としての形が重要なのだ、といまさら気づいた。そこでドレスっぽく下が広がったダムを着てみる。まずは群馬県の相俣ダムだ。
実際は下が狭いのだが遠近法で下が広く見える(立入禁止場所から許可を得て撮影)
#これは #ダムドレス #と言っていいのでは
洪水吐の広がった部分がスカートの役割を果たし、これまでのダムの中ではもっともドレスっぽい。小林幸子さんが着ていても紅白なら違和感ないレベルまで来た気がする。
続いてはドレス着た状態から見てもらおう。
続いてはドレス着た状態から見てもらおう。
#ダムドレス #かなりいい線 #いったよね
ダム本体ではなく、放流するための設備である洪水吐
東京都の小河内ダムだけど、実はこれダム本体ではなく、放流するための設備で洪水吐(こうずいばき)という。切り抜いてみたらいい感じにウエストの部分が締まっていて、ボトルのような形のドレスになった。水が流れている模様も、ドレスの陰影のようである。
最後に、思い切ってダムをドレスの形に切り抜いてみた。モデルになったのはシンプルなアーチダム、スイスのMalvagliaダム。
最後に、思い切ってダムをドレスの形に切り抜いてみた。モデルになったのはシンプルなアーチダム、スイスのMalvagliaダム。
水門もバルブもない、シンプルなコンクリートの壁
#ダムドレスというよりダムシャツ #この柄で売ってほしい #でも似合ってない
ほかのダムも最初からこう切り抜けば良かったのではないか。後の祭りだけど、このダムドレスは撮影してくれた編集部藤原さんにも着てもらった。
#藤原さんファンに捧ぐ #ダムドレス #ようやくインスタっぽくなった
微妙だけど、やりようによってはダムドレスもありなんじゃないかと思った。というか身も蓋もないけど、きっとアイドルの子とかが1回やってくれれば認められるんだろうな。そういう意味では #ただしイケメンに限る タイプのやつなのだろう。
あと、ダムがダメだった場合に備えて違うネタも準備していた。次ページで一気に紹介します。
あと、ダムがダメだった場合に備えて違うネタも準備していた。次ページで一気に紹介します。
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#ここから悪ノリです
ダムがひとつもドレスに見えなかった場合に備えて、過去にデイリーポータルの取材で撮影した写真の中から、いくつかピックアップして切り抜いてきた。せっかくなので最後にそれを着てみて終わりたい。
写真なのに立体的に見える赤坂プリンス
今はなき赤坂プリンスの末広がりな形、どうにか着れないかと思ったのだけど。
#ドレスというより #頭を忘れたゆるキャラ #ご退場願います
同じ建物つながりで(?)大規模倉庫のトラック用らせんスロープ(記事ではグッゲンハイム駐車場と言っていた)はどうだろう。
#簀巻きにされた人 #ドレスというより奴隷 #鮫の餌
ベビースターはベビースターを着ている人になれるだろうか。
#ベビースタードレス #本物っぽい #でも写真です
ベビースターの袋を撮った写真を切り抜いたら、思いのほか本物っぽくなったので何となく袋を着ている人になれた気がする。嬉しくも何ともないけど。そして、さらに近づくと…
#ブランドT #もしくはバッタもん #無職の親戚っぽい
ベビースター柄のTシャツになった。これ、フルーツでも応用すれば無地のTシャツをスイカ柄にしたりできるのでは、と思ったけどそれまったく意味ないな。
#観音像を運ぶ人 #重そう #罰当たり
仙台大観音は着るではなく運ぶ人になった。頭部を切り取れば一体化できるかも知れないが、罰当たりだしそれじゃ顔ハメだ。そこでこんな写真を撮ってみた。
#年の差なんて気にしない #一生守ってもらう #罰当たり
ピサの斜塔やタージマハールの記念写真とやってることは同じだけど、現地に行かなくても撮れるのは、需要があるかどうかはともかく発明と言えるのではないか(と思ったら過去にべつやくさんがやっていた)。
えーと、僕は何がやりたかったんだっけ。
えーと、僕は何がやりたかったんだっけ。
#というわけで #最終的には #こうなりました