沼津港の名物料理「海鮮かき揚げ丼」
静岡県沼津市の沼津港にある「魚河岸 丸天」では、タワーのような海鮮かき揚げ丼を出すという。
沼津港の名物料理
はいでたこれ。気合充分だな
ちょっと前に話題になった、なんでも突き刺して盛り付ける料理研究家の料理ではない。ちゃんと店舗で提供しているかき揚げ丼である。
かき揚げを、これだけの量食べられるかどうか、不安ではあったけれど、たのんでみた。
海鮮かき揚げ、特許取ったらしいです。作り方かな?
ズドーン!
すごい。
かき揚げがほんとにおったっている。
このかき揚げを、下から煽るように撮って迫力満点のインスタ映えする写真を撮りたいのだ。
イメージとしてはこんな感じ。
そびえ立つ塔
そう、カメラで下から見上げるように撮ればいけるんじゃないか?
あれ?
あれあれ?
おかしいな。
なかなか迫力が出ない。ただのアップ写真だ……。
というか、普通に上から撮ったほうが、飛び出てるみたいで面白い。
こっちのほうが逆に迫力あるな
どうも、煽って撮るには被写体のサイズが小さすぎたらしい。
あとはカメラの性能もあるかもしれない。ちゃんとした広角レンズで、もっと真下からズームして撮るべきだったかもしれない。
コンデジやiPhoneだとちょっと限界あった。完全に、道具のせいにしているけど。
どっちかというと、こっちの写真ぽく撮れた
食べきったぞ
しかし、これ、食べなきゃいけないのだ。
うまそうである。香ばしいかき揚げの香りもすばらしい。ただ、うまそうなんだけど、これだけ量が多くなると、うまそうというきもちがすこし削がれるのは、正直ある。
そのうえ、どこから、どうかじりつけばいいのか悩む。といっても、上からかじりつくしかないけれど。
上からかじりつくか
上から小分けに崩していくと、なんだかビジュアルがやべーことになってきた。
大丈夫か?
でも味はうまい。衣はサクッと、エビはプリプリしており、申し分ない。申し分ないけれど、ビジュアルの危険さに脳が混乱してしまう。
しばらく食べ進めると、同じ味ターンが巡ってきた。同じものを大量に食べると、同じ味で飽きてくるというあれである。残すわけにはいかないので、ご飯とミツバをインターバルにはさんで脳をだましだまし食べ進める。
ここまでくればあとひといきだ
70%ほど食べ進めて、あとひといきだ。というところまでいった。今、冷静に写真をみかえしてみると、立ち食いそば屋なんかのかき揚げは普通これぐらいの量からスタートじゃないか?
全部食べたぞ!
油のこってりした感じも、適度だと、旨味を引き立てるものだけど、度が過ぎると舌が肥大化して喉の奥が閉まるような感覚におちいる。
うまかったけど、手強かった……。
食べきる自信があるときだけ頼もう
江戸時代より人々に親しまれ食べられてきた「かき揚げ」。
21世紀の今日、塔のような形へ進化し、新たなステージへ入ったといえる。
バベルの塔の時代から、東京スカイツリーまで、人類は常に上へ、上へと文明を発達させてきた。
かき揚げもまた、例外ではなかったのだ。
ただ、量が多いので、食べきる自信があるときだけ、注文したほうが身のためである。