世界一ハッピーなFintech
動画なのでよく聞こえないが音楽も鳴っている。そして踊っている。
世界一ハッピーになれるフィンテック(テクノロジーを使った金融サービスのこと)と言っていいだろう。
アメリカで金融の仕事で大儲けした人が隠遁して金融に関係のない仕事を始めたりするが、そんな厭世的な空気すら漂う。ただひとつ違うのは僕が大儲けしてないということである。
このATMマンは8月5日~6日に開催されるメイカーフェア東京に出展予定である。お札を吹き出しながら踊る予定だ。
作者はIoT三兄弟(林雄司+よしだともふみ)+べつやくれいである。
このプロフィール写真もアメリカかぶれである。背景にフリー素材をあわせちゃったりして恥ずかしいので合成する前の写真も載せておく。
つなぎを着るときに靴がじゃまで脱いでそのまま撮ってしまった
ベイエリアのでかいやつ
僕はずっと単純なものしか作ってないが、よしださんはテクノ手芸部というユニットで電子工作をやっていた人である。でもIoT三兄弟のネタ出し会議ではでかくて単純なものにしようという点で意見が一致した。
そう思わせたベイエリアのメイカーフェアにあった作品はこんな感じである。
アリみたいな車とか
サメのバイクとか
GIANT CARDBOARD ROBOTのおじさんは去年もいた
この人にも去年あった気がする
これは去年の写真、でもこの銀色の走る三角錐は今年もいた
今年「うわ、やられた」と思ったのがこのツリーモンスター
ニット作家によるものだが、でかい目玉を木にくっつけるとモンスターのように見えるのだ。最高だ。
こういうのを作りたい。
デカ顔もめちゃくちゃ受けたんですけどね
もちろん僕が持っていったデカ顔箱もやたらと受けた。
アメリカ西海岸+メイカーフェアという会場はこの作品にぴったりだった。みな面白がってかぶる。シンプルでいい、オーサムなどたくさん褒められた。
誇張ではなく1000人ぐらいはやった
イベント後にサンフランシスコでイベントオーガナイザーをしているという男からひとつ貸してくれという連絡があったのでひとつ渡した。
その後、サンフランシスコのエクスプロラトリアムという科学館のイベントで使いたいという連絡があったので、イベントオーガナイザーから受け取ってくれと返事した。
だからひとつはまだエクスプロトリアムにあるかもしれない。
話はもどってATMだ
ネタ出し会議のメモにひとつだけ具体的に書いてある。
自動改札でピンボールもいつかやってみたいものである
素材はダンボールにすることにした。簡単だし、できたときに味わいがある。ふざけているのがひと目で分かる。
ダンボールだったら作りかたは簡単である。
・ ダンボールの板を買う
・ 切る
・ ガムテで貼り付ける
・ お札が出る機構はおもちゃを流用
それぐらいだろうか。お札が出るおもちゃとはキャッシュキャノンという名前でアメリカで売られている。
アメリカのamazonで59.99ドル。
余談だが、キャッシュキャノンの
Supremeとのコラボモデルは2万以上で売られていた。
ブランド商売のすごさを目の当たりにしたが、今回は横にSupremeと書く以上の付加価値をつけてしまうのである。なにせATMだ。
ちなみにこんな感じで動く。これは一昨年、ネットと連動するように改造したモデル。つまり僕は2個持っている
意外な落とし穴
でかいダンボールを切って貼るだけだから8時間ぐらいでできるだろう。
ダンボールのサイズを間違わなければね(アップルのCM風)
180cm×90cmのダンボール板を注文したつもりが、180mm×90mmを注文してしまった。この日のためにと用意した広めの作業場が虚しい。
この日は仕方ないのでミニチュアを作った(ゴミ)
今度こそ作る
ミリとセンチをさえ間違わなければ、作業ははやい。
よしださんが3Dモデルを作ってパーツの寸法を出す
僕だったら思いつきで切っていくが、このあたりはよしださんのさすがなところである。
自分がこれになると思うとわくわくする
ダンボールを切って
貼り付けて
外側だいたい完成
まだ途中なのにかぶってポーズをつけてしまう(しかもそれをInstagramにアップしてしまう)のは心の弱さである。
非常ボタン、受話器、暗証番号を入れるボタンなど細かいパーツを貼り付ける
外側完成。目玉はかなり迷ったがとりあえずつけた。
仕上げに内部に肩ベルト、キャッシュキャノン、iPad(音楽を鳴らすため)を貼り付けたらコックピットっぽくなった
作っているときにエヴァンゲリオンも40号機ぐらいになるとこんな形もあるんじゃないかと話していたが、あながち冗談でもない。
だって札を出すボタンがこれである。
僕の世界観
自分が操縦するエヴァンゲリオンだけ真四角だと寝てるときに見る夢のようである。
最後に外で撮って終わりましょうか
ATMマンが完成した。屋内だけでなく、外でも写真を撮ってみよう。
エレベーターにギリギリ乗る
通りすがりの人が見たらATMごと持っていく強盗かと思うかもしれない。でも素材がダンボールなので混乱するだろう。混乱して欲しい。
自由を手に入れたATM
通りすがりの若者も「あ、ATMだ」と言っていた。
しかしATMでないのは明らかだ。でもATMとしか言いようがないパラドックスのようなものを作れて満足である。
浮かれてカフェに入ったATM
「あ、人が来た!」瞬時にATMのふりをするATM
曲者!と言われてとっさに猫の真似をする忍者のようである。21世紀はこれだ。そして敵が「なんだATMか…」と言うのだ。
メイカーフェアではお金を吹き出します
さすがに渋谷の路上やカフェで札は吹き出さなかったが、メイカーフェアでは吹き出す予定だ。
レンズを付けて中の人の顔を大きく見せる、という案もあった。しかし身体が見えないと顔が大きいのかどうかが分からないため却下となった。