特集 2017年6月10日

69階展望フロアから地上へ合図を送った

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「ランドマークタワーの上層階に居る人と、地上のどこか見えやすい場所に居る人とで、お互いに双眼鏡などを使って手を振って合図を送りあう事って可能ですか?」という投稿が、ossangenerateさんからはまれぽ.com編集部へとどいた。

地上から上層階の合図を読み取れる距離は限られるが、上層階からならかなり遠くまで読み取ることができることがわかった。(直線距離約2700メートル)。

はまれぽ.com:中田 淳也
はまれぽ.comは横浜のキニナル情報が見つかるwebマガジンです。毎日更新の新着記事ではユーザーさんから投稿されたキニナル疑問を解決。はまれぽが体を張って徹底調査します。

前の記事:喫茶店にあるテーブルゲームの中を見せてもらった


機材を準備する

横浜ランドマークタワー(以下、ランドマークタワー)の上層階にいる人と、地上にいる人が双眼鏡などを使って合図を送りあうことが可能かという今回のキニナル。実際に現地に行って2人で確認することはとくに難しくない。
ランドマークタワー
ランドマークタワー
しかし、ただ双眼鏡で覗いて確認しただけの報告では記事として何も伝わらないため、それを写真なり動画なりの証拠として残さなければならないのだけれど、双眼鏡並みの倍率で撮影できるカメラとなると数万円かそれ以上の高額となってしまい、とても手が出せない。

手元にある双眼鏡とカメラで何とかならないものかとネット検索してみると、三脚に双眼鏡を固定し、その接眼レンズにスマホのレンズを合わせることで双眼鏡で覗いた景色を撮影する手法があるらしい。
三脚は手元にあったので、あとはスマホを双眼鏡の接眼レンズに固定するためのホルダーがあればなんとかなりそう。ホルダーは価格も2000円程度とお手頃だったので購入して準備完了。なお、双眼鏡の倍率は10倍で、市販されている一般的なもの。
こんな感じのホルダー(スマホは含みません)
こんな感じのホルダー(スマホは含みません)
ビクセン アスコットsw 10×50
ビクセン アスコットsw 10×50
三脚とホルダーで双眼鏡とスマホを固定する
三脚とホルダーで双眼鏡とスマホを固定する
別角度から
別角度から
今さらながらではあるけれど一応説明しておくと、ランドマークタワーは高さ296メートル、ビルとしては日本で二番目に高い(2017<平成29>年現在)。オフィスやショッピングモールなどを併設し、みなとみらい地区でまさに“ランドマーク”となっている超高層ビルで、はまれぽでも何度となく記事にしている。
まさに“ランドマーク”なタワー
まさに“ランドマーク”なタワー
そんなランドマークタワーの上層階から合図を送ることはできるのだろうか。そういえば、ランドマークタワーの上層階といえば、ホテルの客室もあったような・・・。
トップ オブ スカイリゾートフロア(横浜ロイヤルパークホテル公式ホームページより)
トップ オブ スカイリゾートフロア(横浜ロイヤルパークホテル公式ホームページより)
こういう部屋でシャンパンでも飲みながら地上の合図を読み取れるか確認できたら楽そうだよなあと思ったものの、そんな贅沢が許されるはずもなく、実際の調査はランドマークタワーの上層階と聞いて誰もが真っ先に思いつくであろう展望フロア「スカイガーデン」で行うことに。
スカイガーデン
スカイガーデン
ちなみに、ランドマークタワー69階のスカイガーデンからは横浜の景色を360度にわたって一望できるが、展望フロアは北東、北西、南東、南西の4つに大きく区分されている。
その中で視界をさえぎる建物が比較的少なく、かつ、有名な観光地が多いという理由で今回は南東方向のエリアで調査を行うことに決定。

天気が悪いと順延せざるを得ないので、春先の不安定な天候の中、祈るような気持ちで迎えた取材日は快晴とはいえないまでも十分な晴天。まずはランドマークタワーから南東に約300メートルの汽車道の真ん中で編集部・小島と待ち合わせるのだった。

はたして合図は送れるのだろうか?

少しでも目立つようにと定番の金ピカ・小島と“比較的”控えめなオレンジ・中田
少しでも目立つようにと定番の金ピカ・小島と“比較的”控えめなオレンジ・中田
視力1.5の小島と視力1.0のライター・中田が写真のようにまずは肉眼でスカイガーデンを見てみたものの、この時点でスカイガーデンの中に人がいるのか判別できない。
囲ってあるのがスカイガーデン
囲ってあるのがスカイガーデン
せっかく目立つ色の服装をしてきたのに、早くも取材終了となるのだろうかと一抹の不安がよぎったが、何はともあれやってみようではないかということで、中田は一人でスカイガーデンに向かう。
その間、約15分。さすがにこのままの格好で人通りの多い汽車道に放置されるのは耐えられなかったようで、ひっそりとタイツを脱ぐ小島。
スカイガーデンから見た汽車道(肉眼で見たイメージ・注:金ピカ・小島は映っていない)
スカイガーデンから見た汽車道(肉眼で見たイメージ・注:金ピカ・小島は映っていない)
スカイガーデンに到着してそこから汽車道を眺めてみると、肉眼でも歩いている人のおおよその様子が分かる。上の写真は肉眼で見たイメージとほぼ同じような倍率。
一方、地上の小島も窓際にへばりつくように立っているオレンジ・中田を肉眼で確認できたらしく、さらに双眼鏡で覗いてみると、中田が花粉症対策に白いマスクをしていたことまでハッキリと見えたそうだ。
汽車道からスカイガーデンを見る金ピカ・小島
汽車道からスカイガーデンを見る金ピカ・小島
しかし、最初に書いたとおり、見えたかどうかの確認だけで終わらせてしまうとわざわざはまれぽでやる意味がない。ということで、汽車道から双眼鏡で見たスカイガーデンの様子を動画におさめてきました! オレンジ・中田の姿をその目で確認してください!
汽車道から見たスカイガーデン(双眼鏡で見たイメージ)
動画を拡大したもの。囲ってある部分をよく見ると・・・
動画を拡大したもの。囲ってある部分をよく見ると・・・
真ん中にオレンジっぽいのが見え・・・・・・るよね? すいません、我々の能力ではこれが限界でした。

肉眼+双眼鏡ではハッキリと見えていたものが、スマホ+双眼鏡で撮影するとほとんど映らなくなってしまうのはなぜなのか。おそらくはガラスの屈折率とかいろいろあるんだろうけど、そういう難しいことはよく分からないので、で○じろう先生にでも聞いてみてください。間違いなく双眼鏡でハッキリと見えたんだよぉ~!

中から外を見てみよう

さて、外から中を見た動画の出来は散々だったものの、中から外を見るとどうか。ということで、こちら。
スカイガーデンから見た汽車道(双眼鏡で見たイメージ)
動画から切り出した一コマ
動画から切り出した一コマ
我ながらすばらしい出来栄え。この距離ならわざわざ全身タイツじゃなくて普通の格好でも十分に合図が送れるし読み取れる。となったら、徐々に距離を遠くして、どのあたりまで合図が送り合えるか、移動開始。
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どのくらいの距離まで合図は送り合える?

少しずつランドマークタワーから遠ざかってみようということで、汽車道を横浜赤レンガ倉庫方面に向かって移動する小島。

小島によると、汽車道をまたぐように建っているのが印象的なホテル、ナビオス横浜(ランドマークタワーからの直線距離約600メートル)の近くから双眼鏡を覗いてみたところ、「中田さんが見えるような気がする」とのこと。視力と根性があれば見える・・・?
手前の建物がナビオス横浜(肉眼で見たイメージ)
手前の建物がナビオス横浜(肉眼で見たイメージ)
が、視力がそれほど良くない人だとおそらくこのあたりで判別が難しいと思われるので、ランドマークタワーの上層階から合図を送って読み取ることができる限界はこのあたりという結論に。なお、ナビオスからスカイガーデンを見たときの写真(動画)については、汽車道から見たとき以上に何も分からなかったので割愛。

一方、肉眼だと若干厳しくなってきたものの、スカイガーデンから双眼鏡で外のようすを見る分にはまだまだ余裕がある。そのまま道なりに進んでもらい、赤レンガ倉庫(ランドマークタワーからの直線距離約900メートル)からの合図が読み取れるかを確認。ちなみに肉眼で赤レンガ倉庫を見ると、だいたい上の写真のようなイメージ。

これを双眼鏡で見ると・・・。
スカイガーデンから見た赤レンガ倉庫(双眼鏡で見たイメージ)
動画から切り出した一コマ
動画から切り出した一コマ
肉眼ではよく分からなかったものの、双眼鏡ならばこのあたりでもハッキリと分かる。
赤レンガ倉庫での任務完了
赤レンガ倉庫での任務完了
小島との距離が、徐々に遠くなっていくことで肉眼と双眼鏡の違いが鮮明になっていき、見る側としても少しずつテンションが上がってくる。ということで、今度はさらに遠い大さん橋ふ頭の先端(ランドマークタワーからの直線距離約1400メートル)まで行ってもらうことにした。
肉眼で見ると人がゴミのようだ(某アニメより)
肉眼で見ると人がゴミのようだ(某アニメより)
本当は芝生の上に行ってもらいたかったんだけど、この日はなぜか立ち入り禁止とのことだったので、その手前で確認。
スカイガーデンから見た大さん橋ふ頭(双眼鏡で見たイメージ)
動画から切り出した一コマ
動画から切り出した一コマ
さすがに静止画だと若干分かりにくくなってきたが、動画で見てもらえれば金色が芝生に同化している印象はあるものの、手を振っているようすがハッキリと分かる。
大さん橋ふ頭からランドマークタワーを見るとこんな感じ
大さん橋ふ頭からランドマークタワーを見るとこんな感じ
そして、まだまだ距離を伸ばせそうだな、これ。ということで、距離を一気に倍にして今度は横浜クルージングクラブ(以下YCC、ランドマークタワーからの直線距離約2700m)から合図を送ってもらうことにしてみる。
肉眼で見たイメージだと印を入れないともはやどこだか分からない
肉眼で見たイメージだと印を入れないともはやどこだか分からない
小島が現地に到着し、電話で会話するものの、ヨットの陰に隠れてしまっているのか双眼鏡で覗いても見当たらない。
近くの堤防なら目立つと思ったものの、そちらは立入禁止になっていたとのことなので、手前(上の画像でいうと右側)に移動してもらい「石川組」と書いてある倉庫の前でようやくその姿を確認。ここでも背景と同化している感はあるものの、よく見れば真ん中あたりで手を振っている姿が見えるはず。
スカイガーデンから見たYCCというか石川組(双眼鏡で見たイメージ)
動画から切り出した一コマ
動画から切り出した一コマ
背後を黒い車が通った瞬間が一番分かりやすかった気がするのでその瞬間を画像として切り出した。ただ、動画からの切り出し画像はパソコンで見ている人なら印があればなんとか判別できるかと思うが、スマホで見ている人だと印があっても小さすぎてなんだかよく分からないかと思われる。

距離的にはもう少しいけそうな気がしたものの、真っ直ぐ行った先の本牧ふ頭は立入禁止だし、そのほかの場所は高速道路や建物の陰に隠れてしまうので、ロケーション的にもこれ以上の取材は不可能と判断した。
「スカイガーデンから石川組の倉庫(横浜市中区新山下3-5-3)(直線距離で約2700m)あたりまで合図を送ることが可能」というのが一応今回の結論。
こちらはYCCから。はるか彼方にランドマークタワーが
こちらはYCCから。はるか彼方にランドマークタワーが
移動には「ベイバイク」を利用しました
移動には「ベイバイク」を利用しました

街中から合図を送ってもらうこともできる?

が、しかし。地上部隊(編・小島)が必死に自転車移動していた間、のほほんと双眼鏡で横浜の街中を眺めていた中田は、「見通しが良い海沿いだけじゃなくて街中でもできないかな、これ」と思い立つ。ということで「あともう一ヶ所行ってみて~」という、疲労に追い討ちをかける指令を出した。
あのへんどうよ?
あのへんどうよ?
YCCよりも距離は近くなるものの、街中で合図を送れる場所としては最も遠そうなところに行ってもらう。直線距離としては約2000メートル。
どこだか分かる?(双眼鏡で見たイメージ)
動画からの一コマ
動画からの一コマ
正解はここ!
正解はここ!
地蔵坂からランドマークタワーはこんな感じ
地蔵坂からランドマークタワーはこんな感じ
今回のポイントのまとめ
① 汽車道(ランドマークタワーからの直線距離約300メートル)
② ナビオス横浜(ランドマークタワーからの直線距離約600メートル)
③ 赤レンガ倉庫(ランドマークタワーからの直線距離約900メートル)
④ 大さん橋ふ頭(ランドマークタワーからの直線距離約1400メートル)
⑤ 横浜クルージングクラブ(石川組)(ランドマークタワーからの直線距離約2700メートル)
⑥ 地蔵坂(ランドマークタワーからの直線距離約2000メートル)

取材を終えて

実は今回の取材でおよそ30年ぶりに双眼鏡に触れたんだけど、肉眼と違ってこんなによく見えるんだという当たり前のことに不覚にも興奮してしまった。

大人になると双眼鏡に触れる機会なんてあまりないだろうけど、子どものころとは違った楽しさが発見できるはずなので、機会があれば体験してみることをお勧めしたい。
もちろんスカイガーデンにも双眼鏡はある
もちろんスカイガーデンにも双眼鏡はある
―終わり―



取材協力

横浜ランドマークタワー69階展望フロア スカイガーデン
住所/神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1
電話/045-222-5030
http://www.yokohama-landmark.jp/skygarden/page/
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