まずは特にお茶を飲む、祖父母世代から聞き込み開始
静岡県民は年齢に関係なくよくお茶を飲むが、まずはお茶屋がメインターゲットとしている祖父母世代(70代)に話を聞いた。
筆者の祖母。湯呑みを持っているのは撮影のためではない。わたしが祖父母宅を訪問した時すでに写真の状態だった
食事の際はもちろん、その他の時間も水分補給は常にお茶なので、湯呑みが机の上にない時がない。1日10杯以上は確実に飲んでいる。
ヤクルトも時々飲むけど、ヤクルトは1本65mlなので、お茶1杯150ml×1日10杯=1,500mlぶんの65mlだから、ヤクルトはたったの4.3%という割合になる。
計算してみたけどヤクルトはそもそも内容量が少ない。だから何だという結果になった。
早速例の質問「いくら以上のお茶を買えば間違いないか」を聞いてみた(今回は一般的に多く売られている100g単位の茶葉で値段を聞いた)
祖母の回答は、
「値段じゃない」
祖母「値段じゃないよねぇジージ。そう、値段じゃないよ」 祖父「ん?ああ~」
一方的に話しかけひとりで解決するのが祖母の会話スタイルである。
祖母いわく、お茶のおいしい・まずいは値段じゃないらしい。
じゃあ何で判断するの?と聞いたら、「よく売れている店か、そうでないか」が判断基準だそうだ。
よく売れている店とは、商品の入れ替えが頻繁に行われていて、新しいお茶が手に入りやすい店。そうでない店とは、古いお茶がいつまでも残っていて、買った時に自分の手元に古いお茶が届きやすい店のこと。
本当にそうかどうかは人それぞれだが、祖母の意見としては新しいお茶の方がおいしいので、おいしいお茶を手に入れるためにはよく売れている店を選ぶ、というのがひとつの方法のようだ。
なるほど。正直はじめ「値段じゃない」と言われた時は内心「記事に書きづらい答えを言うなぁ…」と思ったが、納得できる理由が出てきた。今後は意識してよく売れている店を選んでみよう。
ちなみにどこのお茶屋で買ってるの?と聞いたら、「柴田さんち」だと言う。
柴田さんって、誰やねん…!
急に出てきた柴田さんに思わず関西弁になってしまった(まったく喋れないけど )
柴田製茶とか、柴田園とか、そういう社名のお茶屋かと思ったら、
(株)高柳製茶だった。全然柴田さんじゃない!!
祖母は「柴田さんち」で約20年ものあいだお茶を買い続けているらしいが、「柴田さんち」の正式名称が(株)高柳製茶だということを、この日初めて知ったようだった。
わたしだけでなく、祖母にも発見があるインタビューができてよかったと思う(だけど何で柴田さんなんだ)
バーバ、ありがとう!案外参考になったよ!
話を聞く時飲むのももちろんお茶。この日15杯目のお茶だった
次は親世代へ質問
続いて母や母と近い世代(40~50代)の人に聞いて回った。
母の回答は、
「間違いないのは、1,000円以上」
食後の至福の一杯
よかった、具体的な値段が出てきた。祖母には「値段じゃない」と言われたので、こういう回答ばかりだったらどうしようかと思っていた。
自宅用はいつも500~600円のお茶を買うが、人にあげる時は1,000円以上のお茶を買うらしい。1,000円以上のお茶を買っておけば相手にも失礼がないし、安心ということだった。
これは母の回答だが、わたしもほぼ同意見だ(母に育てられたのだからそうなるか)。
なんとなく1,000円以上のお茶を買っておけば間違いない感がある。仮に相手がそのお茶のことを知っていて値段もわかってしまったとしても、1,000円以上なら渡しても恥ずかしくないし、もらった側も「いいお茶をもらった」という気持ちになる。
おお、早くも答えが出てしまったか?
いや、これはうち独自の考え方かもしれない。
引き続き他の人にも話を聞いてみよう。
「1,000円以上なら間違いない」の回答、続々
聞き込みを続けていると「1,000円以上のお茶なら間違いない」という回答が連続で集まった。
理由は先ほどの母の回答と同じようなものから、
・スーパーで売ってる安いお茶を買って「まずいな」と思ったことがある
・粉にして飲む時、安いお茶だと味がしない
・特に冷茶はゆっくり茶葉が開くので、値段によっておいしさに差が出る
などという意見があがった。
こういう意見が出るということは、みんなこれまで何度か失敗をして「1,000円以上なら間違いない」という答えにたどり着いたのだなと感じた。
色々試して好みのお茶を見つけるのも、普段からお茶をたくさん飲む静岡県民らしい。
最後に友だち世代にも質問
最後に筆者の友だち世代(20~30代)にも聞いた。
多くの回答が集まった「1,000円以上」はもちろん、「500円以上」という人もいれば「1,300円以上」というリッチな人まで、様々な回答が出そろった。
もっともリッチだった「1,300円以上」と答えた友だちは、やはり高級住宅街にある立派な家に住んでいる。
立派な家に住んでいる友だち。はんてんで庶民感を出しているが、食器棚のティーカップの並べ方がリッチなご家庭そのものだ
写真を撮ってもいいか聞いたら、わざわざお茶を飲んでくつろいでる感を出すためにはんてんを着てくれたのだ。優しい。友だちはいいもんだ。
リッチな友だちに引っ張られすぎた。話を戻そう。
こういった「いくら以上」という値段の回答が続いたが、しばらくするとまた予想外な回答が出始めた。
お茶を買ったことがない
なんとここに来て、「そもそもお茶を買ったことがない」という人が続出したのだ。
え、なんで?どういうこと?
静岡県民なのにお茶飲んでないの?
こんなに茶畑に囲まれた場所に住んでるのに?
詳しく話を聞くと、お茶はもちろん茶葉で淹れて飲むが、「実家や親戚がお茶農家で余るほどお茶があるので、お茶屋やスーパーで買ったことがそもそもない」という理由だった。
静岡にはお茶を持て余す人たちがたくさんいる!!
そういうことか~!自分がお茶屋で買うからそこは見落としてた~!
また、実家や親戚にお茶農家がいなくても、「知り合いのお茶工場から譲ってもらっているので、値段の参考にならない」という回答や、「葬式の返礼品でお茶をもらうことが多々あるので、買わなくてもお茶が途切れない」という回答もあった。
確かに思い出してみれば、筆者が勤めている会社にあるお茶もすべてもらいものだ。
言われてみればそうだよね~という回答だ。
気になる結果発表
ほうぼうに聞き回っていたら、25人分の回答が集まった。
お茶をよく飲む静岡県民が考える、「いくら以上のお茶を買えば間違いない?」
気になる結果は…
実家や親戚がお茶農家で、そもそも買ったことがない人が1番多かった!!
この記事を書き始める時記事のタイトルは【静岡県民直伝 お茶は〇〇〇円以上のものを買えば間違いない!】にしようと思っていたが、全然違うタイトルになった。
結論、静岡県民はお茶を買ったことがない人が多い!!
ちなみに筆者は、普段はこちらの100g 689円「茶もみ工場 農家の深むし茶」(販売元:かねじょう 佐々木製茶)を飲んでいる。まろやかな口当たりでとても飲みやすい。もうすぐ同商品の新茶バージョンも出るので、とても楽しみにしている。
贈り物にする時は、同シリーズの100g1,028円「茶もみ工場 おもてなしの深むし茶」をよく買う。おいしさはもちろん、値段もいい塩梅だ。
ちゃんと顔を作って撮ろうとしたのに、熱く淹れすぎて「あっち!!」となった
本来は熱く淹れすぎるとお茶の渋みが出るので、湯冷ましで冷ましてから(温度でいうと70度前後で)淹れた方がおいしく飲める。ぬるめで飲んだ方がお茶本来の甘味が増すのだ。
この時は朝一でのどが乾いていて焦りすぎた。
もうすぐ新茶の販売が始まる。
普段お茶を茶葉で淹れて飲まない方も、おいしい日本茶ライフをスタートするには今が吉だ!
水筒でも気軽に持っていけるグッズを
記事内の25人にプラスしてもう2人回答を得たが、その2人は茶葉ではなく市販の水出し茶やペットボトルのお茶を飲んでいるとの回答だった。
理由と聞くと、「水筒に入れてこどもに持たせるので、温度調整が難しい」「家族が水筒に入れて持っていくので、茶葉で作っているとたりない」とのこと。
なるほど。家で飲みつつ水筒で持っていく際も気軽に持っていけるグッズがあったら、お茶飲みがもっと増えるかもしれない。