特集 2017年3月9日

ワンコインで買えるデイリーポータルZおすすめ本 44タイトル(ふせん付き)

オススメ本にふせんをつけました
オススメ本にふせんをつけました
「この本おもしろいよ」と言いたいのだけど「この本はこういう本で、こうはじまって、ここがこうで……」なんて説明するのはまどろっこしい。

おもしろい本のおもしろいポイントに簡単なコメントをつけるくらいがちょうどいいのではないか。

デイリーポータルZ友の会では、それ、やりました。
インターネットにラブとコメディを振りまく、たのしいよみものサイトです。

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本にふせんを貼って送ろう

デイリーポータルZ友の会という、毎月お金を払うとデイリーポータルZと友になれる素晴らしい会がある。その松コースに入会すると毎月グッズが送られてくる。(くわしくはこちら

今回はグッズとして「本」をお送りした。デイリーポータルZのライター・編集部がオススメする本である。冒頭で書いたように、見どころや感想などのふせんを本に差し込んだ。

友の会の会員にはランダムで1冊お送りしたが、今回はそのすべてを紹介をしたい。(一覧は最後にあります。)
編集部がにわかに手工業の工場になった。
編集部がにわかに手工業の工場になった。

デイリーポータルZのオススメ本

まずどんな本が選ばれたか少し見てみよう。どれもデイリーポータルZのライターたちが一度ならず読んで、おもしろいと思ったものばかりだ。
表紙に天狗がいる本に悪いものはない。 柳田 國男『日本の伝説』(新潮社) 選んだ人:石川大樹
表紙に天狗がいる本に悪いものはない。 柳田 國男『日本の伝説』(新潮社) 選んだ人:石川大樹
かわいすぎ。 アラン・アレクサンダー ミルン(著), 阿川 佐和子 (訳)『ウィニー・ザ・プー』(新潮社) 選んだ人:橋田玲子
かわいすぎ。 アラン・アレクサンダー ミルン(著), 阿川 佐和子 (訳)『ウィニー・ザ・プー』(新潮社) 選んだ人:橋田玲子
意外と読んでないヘッセ。 ヘッセ (著), 高橋 健二 (翻訳)『デミアン』(新潮社) 選んだ人:加藤 まさゆき
意外と読んでないヘッセ。 ヘッセ (著), 高橋 健二 (翻訳)『デミアン』(新潮社) 選んだ人:加藤 まさゆき
けっきょく好きだよね。 村上春樹『風の歌を聴け』(講談社) 選んだ人:林雄司
けっきょく好きだよね。 村上春樹『風の歌を聴け』(講談社) 選んだ人:林雄司
ドラえもんへの愛があふれてる本。 小学館ドラえもんルーム (編)『ド・ラ・カルト―ドラえもん通の本』(小学館) 選んだ人:林雄司
ドラえもんへの愛があふれてる本。 小学館ドラえもんルーム (編)『ド・ラ・カルト―ドラえもん通の本』(小学館) 選んだ人:林雄司
「おもしろい本ある?」と聞かれたらおすすめしたい。 清 邦彦『女子中学生の小さな大発見』(新潮社) 選んだ人:安藤昌教、西村まさゆき、べつやくれい、林雄司
「おもしろい本ある?」と聞かれたらおすすめしたい。 清 邦彦『女子中学生の小さな大発見』(新潮社) 選んだ人:安藤昌教、西村まさゆき、べつやくれい、林雄司
このような調子で44タイトルがあつまった。知ってはいたけど読み逃していた本や、見たこともないけどおもしろそうな本が揃っている。全部500円以下なので気になったら気軽に買えるのもいい(自画自賛)。

こんな感じのふせんを付けました

ただオススメ本を並べるだけではあたりまえすぎる。これらのどのような箇所にどのようなコメントふせんがつけられたのか、中身も紹介しよう。

"人気マンガ家 浦沢直樹さんオススメ!"
芥川 龍之介『羅生門・鼻』 帯
ふせん:伊藤 健史
ふせん:伊藤 健史

"まずはじめにブルーがいる。次にホワイトがいて、それからブラックがいて、そもそもの始まりの前にはブラウンがいる。"
ポール・オースター (著), 柴田 元幸 (翻訳)『幽霊たち』p.5
ふせん:加藤 まさゆき
ふせん:加藤 まさゆき

"日本のおもな島(km²)
択捉(えとろふ)島 北海道 3,167
沖縄(おきなわ)島 沖縄 1,489"

帝国書院編集部『地理統計 2016年版』p.22
ふせん:西村 まさゆき
ふせん:西村 まさゆき

"「あの訛りは九州のF市の言葉なんだね」と私は妻に教えてやった。
「なんの訛り?」
「そら、初めて俺が行った日、レントゲンを忘れて言われたろう。レントゲンがなかとなら――って」"

遠藤周作『海と毒薬』p.21
ふせん:大北栄人
ふせん:大北栄人

"買い食い大戦争"
高橋留美子『うる星やつら 11』p.53
ふせん:井口エリ、古賀及子
ふせん:井口エリ、古賀及子

"『ソークラテース、お休みですか?』
『いいや――』彼は答えた。
『ねえ、僕の胸に浮んでいることを、あなたはご存知ですか?』
『はて、何だろうね?』彼は言った。"

プラトーン (著), 森 進一 (翻訳)『饗宴』p.147
ふせん:藤原浩一
ふせん:藤原浩一

"その店の名物はだな、ごくふつうのふわふわパンなんだ。両手でもってまんなかを割ってみな。綿菓子みたいな湯気があがるから。まあ、おれの思うところ、この世のなかに、あの湯気ほどのごちそうはほかにないね。"
いしいしんじ『トリツカレ男』p.160
ふせん:クリハラタカシ
ふせん:クリハラタカシ

"しずかちゃんの全入浴生活
てんとう虫コミックスからコマ数をカウント!!"

小学館ドラえもんルーム (編)『ド・ラ・カルト―ドラえもん通の本』p.191
ふせん:林雄司
ふせん:林雄司

"Nさんは水温を変えて「息止め実験」をしました。水温が高いほうが長く止められていましたが50℃のお湯は熱くて顔を入れられませんでした。"
清 邦彦『女子中学生の小さな大発見』p.24
ふせん:安藤昌教
ふせん:安藤昌教

そのほか、冨樫義博先生の『レベルE (Vol.1)』56ページには、
ふせん:べつやくれい
ふせん:べつやくれい
などと書かれていた。誰もがうなずける部分から、なかなか気がつかない細かいところまでコメントがつけられている。

好きな本にふせんを貼ってるだけあって全体的にテンションが高いのが特徴だ。本に茶々を入れる感じがたのしいのかもしれない。

オススメ本の一覧

それでは満を持してオススメ一覧を紹介しよう。ふせんの画像データがあるので、読書のお供にしてほしい。(ぜひ!)

なお便宜をはかってAmazonへのリンクが添えられているが、デイリーポータルZ友の会は我執を捨てた存在なのでアフィリエイトではない。
宮崎 駿『シュナの旅』(徳間書店) リンク
ふせん:クリハラタカシ
西 加奈子『円卓』(文藝春秋) リンク
ふせん:クリハラタカシ
いしいしんじ『トリツカレ男』(新潮社) リンク
ふせん:クリハラタカシ
日高 敏隆『人間はどこまで動物か』(新潮社) リンク
ふせん:ネッシーあやこ
中川いさみ『ネッコロCOMIC』(小学館) リンク
ふせん:べつやくれい
冨樫 義博『レベルE (Vol.1)』(集英社) リンク
ふせん:べつやくれい
ウィリアム シェイクスピア (著), 福田 恒存 (翻訳)『ハムレット』(新潮社) リンク
ふせん:べつやくれい
板垣恵介『刃牙道 15』(秋田書店) リンク
ふせん:ヨシダプロ
沢木 耕太郎『深夜特急〈3〉インド・ネパール』(新潮社) リンク
ふせん:安藤 昌教
町田 康『くっすん大黒』(文藝春秋) リンク
ふせん:伊藤 健史
芥川 龍之介『羅生門・鼻』(新潮社) リンク
ふせん:伊藤 健史
岡田あーみん『こいつら100%伝説 (1)』(集英社) リンク
ふせん:井口エリ
高橋留美子『うる星やつら 11』(小学館) リンク
ふせん:井口エリ、古賀及子
ポール・オースター (著), 柴田 元幸 (翻訳)『幽霊たち』(新潮社) リンク
ふせん:加藤 まさゆき
ヘッセ (著), 高橋 健二 (翻訳)『デミアン』(新潮社) リンク
ふせん:加藤 まさゆき
角田光代『まひるの散歩』(新潮社) リンク
ふせん:橋田玲子
アラン・アレクサンダー ミルン(著), 阿川 佐和子 (訳)『ウィニー・ザ・プー』(新潮社) リンク
ふせん:橋田玲子
永井 均『子どものための哲学対話』(講談社) リンク
ふせん:橋田玲子
長嶋 有『ジャージの二人』(集英社) リンク
ふせん:古賀及子
チェーホフ (著), 神西 清 (翻訳)『かもめ・ワーニャ伯父さん』(新潮社) リンク
ふせん:古賀及子
ウィリアム シェイクスピア (著), 福田 恒存 (翻訳)『お気に召すまま』(新潮社) リンク
ふせん:古賀及子
泡坂 妻夫『しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術』(新潮社) リンク
ふせん:斎藤光博
帝国書院編集部『地理統計 2016年版』(帝国書院) リンク
ふせん:西村まさゆき
柳田 國男『日本の伝説』(新潮社) リンク
ふせん:石川大樹
矢野 健太郎『数学物語』(角川学芸出版) リンク
ふせん:石川大樹
遠藤周作『海と毒薬』(新潮社) リンク
ふせん:大北栄人
太宰 治『畜犬談 ―伊馬鵜平君に与える―』(ゴマブックス) リンク
ふせん:土屋遊
プラトーン (著), 森 進一 (翻訳)『饗宴』(新潮社) リンク
ふせん:藤原浩一
藤子・F・不二雄『大長編ドラえもん のび太の宇宙小戦争 (Vol.6)』(小学館) リンク
ふせん:北村ヂン
うすた京介『ピューと吹く!ジャガー (3)』(集英社) リンク
ふせん:トルー
松尾 スズキ『大人失格―子供に生まれてスミマセン』(光文社) リンク
ふせん:林雄司
フランツ・カフカ (著),高橋 義孝 (翻訳)『変身』(新潮社) リンク
ふせん:林雄司
村上春樹『風の歌を聴け』(講談社) リンク
ふせん:林雄司
村上春樹『村上朝日堂はいほー!』(新潮社) リンク
ふせん:林雄司
小学館ドラえもんルーム (編)『ド・ラ・カルト―ドラえもん通の本』(小学館) リンク
ふせん:林雄司
梶井基次郎『檸檬』(角川春樹事務所) リンク
ふせん:林雄司
田山 花袋『蒲団・一兵卒』(岩波書店) リンク
ふせん:林雄司
小林 多喜二『蟹工船・党生活者』(新潮社) リンク
ふせん:林雄司
西村 賢太『苦役列車』(新潮社) リンク
ふせん:林雄司
綿矢 りさ『インストール』(河出書房新社) リンク
ふせん:林雄司
穂村 弘『もうおうちへかえりましょう』(小学館) リンク
ふせん:林雄司
村上 春樹 , 糸井 重里『夢で会いましょう』(講談社) リンク
ふせん:林雄司
羽田圭介『御不浄バトル』(集英社) リンク
ふせん:林雄司
清 邦彦『女子中学生の小さな大発見』(新潮社) リンク
ふせん:安藤昌教、西村まさゆき、べつやくれい、林雄司
以上です。長いですね。

「オススメ本withふせん」をお送りするにあたり、ふせんをコピーして本に挟む作業があまりに過酷で地獄を見た。「ソーシャルふせんだ、わーい」と喜んでいたあの頃がなつかしい。どう考えても数が多すぎたのだ。

今回データを公開するために、ファイルをまとめる作業をした。そこでまた地獄を見た。地獄は2周目があったのだ。まるで魔界村のように。

こちらはだいたい毎月魔界村だが、バラエティに富んだグッズをお送りしているので興味をもった方は友の会に入っていただければ幸いである。
*これまでお送りしたグッズはこちら
*「本」は1月に友の会の松会員だった皆様へお送りしたグッズです。
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