照れるとおじいさんになってしまう
このようなノリノリの記事を書くときについ照れておじいさんになってしまうのは悪いくせである。
だって国際空港でお寿司だけつまんで帰ってくるんである。そんなもん楽しすぎだろう人生が。リアルが充実の刑で逮捕されないだろうか大丈夫か。照れずにはいられない。
いんやしかしお正月だ。楽しいことがあらかじめわかっている旅に出ることを、恥じず照れずにすすめたい。
せめてお伝えするが一人旅でありかわいい彼氏とか隣にいないのでウハウハしてもどうか許してほしい。
そして乗っちゃうスカイライナー
ふだん成田空港に行き着けない者を成田空港へのアクセスの手段のあまりの多さは翻弄する。
なにに乗ったらいいんだよ~♪とつい歌いよくわからないままであったが日暮里からスカイライナーに乗るのはいいぞというのは今回よく分かった。
日暮里のすでに成田っぽさは旅の風情そのものであった。
のりもの!
スカイライナーがこんなに良いものとは…なんか賞もとってるぞ
まずは第1ターミナルへ
成田空港の分からなさはどのルートで行くか以外にもいろいろある。第1ターミナルと第2ターミナルの違いもなんだかよく分からない。
よっしゃー! まずは第1ターミナルへ行くぜー! と盛り上がったが、第1と第2、その違いがそもそもよくわかっていないので勢いよく振り上げたこぶしをどうしていいか分からなくなってしまった(ゆっくりおろした)。
とはいえ、出発ロビーはやっぱり興奮する
あれ、もしかしてこのままどこか行けちゃう?
空港というのは遠い場所とダイレクトにつながっているのが当たり前とはいえすごい。いってみればどこでもドアである。
とちくるって航空券を買ってしまえばこのままどこへでも行けてしまうのかと一瞬思ってぞっとした。すべてを捨てて海外へ行くのだ。高飛びが急に身近に感じられてしまったがパスポートを持ってきてなかった。よかった。
そうだ、今日は飛行機に乗るためではなく寿司をくらうために空港にきたのである。目を覚まそう。
第1ターミナルにあるお寿司屋は4軒。回転寿司が1軒とカウンターの店が2軒、それから出国審査後のエリアに立ち食いの店がある。
回転寿司は「海鮮三崎港」
展望台に面したところにある
淡々と寿司のレーンが回る背後に展望台があった。
寿司は回るし重たい鉄のかたまりは飛ぶし、飛行機以前の時代の人にどう言い訳しようかという状況だ。
お寿司に気が急いているので雑に飛行機をながめる。ぜいたくだ
寿司を貼る、という斬新なディスプレイは「すし遊洛」
回転寿司の「海鮮三崎港」もこの「すし遊洛」も調べたら京樽のグループだった。「すし遊洛」、茶巾寿司が京樽のやつだ
迷った末まずはちゃんとしたお寿司を! 食べる! と最近リニューアルしたらしいエリアの「築地 寿司岩」へ入った。
寿司岩だけあって、店のとなりに岩があったのが決め手となった(本当)
いわゆる回らない系のちゃんとしたお寿司屋である。1人でカウンターでつまむ度胸がなくテーブルに通してもらった。とはいえどうオーダーすべきか。
2,000円くらいで6貫ばかしおすすめを握ってもらえませんか、と値段的に無理かなと思いつつお願いしたところ江戸前握りの梅セットが2,000円なのでどうですかということだったのでそれにしてもらった。
見本のような美しい江戸前の握り寿司が出てきた。これ出てきたらみんな納得するわな
聞けば外国人の方々に人気なのはマグロやサーモンとのこと。マグロの握りばかりのセットもよく出るそうだ。そっちにしてもよかったか!
とはいえ、アナゴが大変おいしかったのでこれでよかった
お会計のときにWAONを使ったら清算時の「ワオン!」という音が急に大きくて店のおばさんにウケた。いっしょにしばらく笑ってうれしい。
空港ではあるのだが、入ってしまうと普通のショッピングモールのようにも思えてくる。
ショッピングエリアでは冬のセールもあるらしい。普通だ。
とはいえ、レストランのひな壇からここまで「和食」がせまりくるは国際空港ならではか
ターミナル間の連絡バスで次のターミナルへ移動します。
第3ターミナルはいいぞ
続いては第3ターミナルへ行ってみよう。第1ターミナルから直接行く連絡バスもあるのだが、まずは第2ターミナルへ乗りつけて歩いて行くことにした。
ターミナル間を無料でつなぐ連絡バス
乗り込んで来た方が「あっ普通のバス!」と言っていた
あと、このフォントがちょっと意外
2015年の4月にオープンした第3ターミナルは第2ターミナルから歩く際の経路が陸上競技場っぽいと当初話題になっていた。
ずっと見てみたいものじゃのうと思っていたのだ(改めて、照れるとおじいさんになる設定です)。
おお
おおお
ついた
かっこいい。舗装された道をたどると着く、「オズの魔法使い」だ。
第3ターミナルは肩肘はらずに国際空港作るとこんなかんじになんのかという衝撃作であった。
天井が低い。ちょっと暗い。なんか全体的にわらわらしている。コーラの広告がでかい。
全体的にむき出しの感じがある
だいじなところにでかいコーラが
どうしよう、最高に落ち着く。海外に行く前の最後の日本というよりもすでに海外のようである。わくわく感とは別のダイレクトな生きる力のようなものを感じた。これはパワースポットだ。
で、寿司! フードコートに1軒ある
「TATSU SUSHI」という店
こちらは何を食べてもおいしいんだろうなという雰囲気がむんむんしていたのだが、すみませんどうしても頼みたいものがあるのだ。
カリフォルニアロールである!
カリフォルニアロールというものを「これはカリフォルニアロールです」と言われて食べる機会はそうないのではないか。
なんかカリフォルニアロールっぽいものが居酒屋の宴会メニューで出てくることはこれまでにもあった。
だがきちんとしたお寿司屋で頼むのだ。そしてここは国際空港である。日本で一番カリフォルニアに近いカリフォルニアロールじゃないかと思うのだ。
この最高さにはすみませんつい飲んだ
第3ターミナルからはカリフォルニアにある空港へ直行する便は取材日現在で就航してないんだけどそこはどうかご容赦いただきたくお願いします!
カリフォルニアロールは思った以上にレタスが主張してくる寿司だなあという印象であった。
ベジタリアン対応のメニューもある
こちらにはドラゴンロールというお寿司もあった。アナゴとクリームチーズのお寿司なんだそう。
しかし驚くべきことにすっかり満腹である。ドラゴンロールにチャレンジせずともせっかくなので2貫くらいなにかつまめないかと思っていたのだが甘かった(握りは赤酢を使った酢飯を使っていると聞いていたのに…!)。
ビールを飲まなかったら食べられたのではという話は後世に伝えるのでどうか許して欲しい。
パワフルな場所だ、ここはぜひ落ち込んだときなんかにまた来よう。
第2ターミナルへ戻ります
カートの写真、DHCが叶美香である一方
ファナックはためらわずに産業用ロボット
叶美香さんはお美しいし産業用ロボットはかわいい。さあさいご、第2ターミナルだ。
第2ターミナルで太巻きを
満腹祭りが起こってしまったので最後、第2ターミナルではお土産を買って帰ることにしたい。
第2ターミナルにあるお寿司屋は回転寿司が2軒とカウンター寿司が1軒、そして持ち帰りのお店が1軒(京樽だった!)。
廻る元祖寿司は奥まったところにあり空港感のなさがすごい
和食のそじ坊からは飛行機が良く見える
忘れたころにやってくるここは空港であるという風景
第1ターミナルのお寿司屋、すし遊洛と築地 寿司岩にも持ち帰り寿司があっておっと思っていたのだが、第2ターミナルの寿司田にもサンプルがあった。
間口は狭いが奥に長く広かった寿司田
例の酔っ払いのお土産ってこれだよな…
実はこの成田空港寿司旅行、朝からはじめてこの時点でお昼がちょうどすぎたあたりである。寿司田は空港に勤めるている風の人々や旅行のお客で大繁盛していた。
見ると会計時にスタンプカードを押してもらっている人が多い。リピーターなのだ。空港のレストランというのは思った以上に空港で働いている人が使うものなのだな。
お会計のお客さんがレジ列からいなくなったのを見計らい、持ち帰りの小窓から太巻きを注文した。お正月公開の記事だとここは奮発して3,000円(!!!!)の特上だ。わしは…わしは…! いや、あたしもう照れない…!
店内のお客さんもあわせ順番に作るということで30分ほど待って太巻きを受け取り。
空港で買ったという記念写真
賞味期限は握りの折も太巻きもどちらも2時間だそうだ。大急ぎで帰ってぴったりか。というか、酔っ払いのお土産、あれの賞味期限2時間だったのか。短い、大丈夫なんだろうか。
帰った! いただきます!
紙にくるまれていらした
これはいい太巻きだよ…
特上の太巻き、アナゴとそしてなんと数の子が入っていた。
撮影時はまだ2016年の年末であったが、数の子とは! これはもはやお正月じゃないか!
この数の子のはみだしぶり「あけましておめでとうございます」と言わざるを得ない状況で
期せずしてお正月にぴったりの3品目となったのだった。すごい。
新年、明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
1人でどこかへ行くといいといわれた
この日の前日だったか前々日だったか会社の先輩が占いのサイトを見せてくれた。私の星座は「1人でどこかへ行くといい」と書かれていたのである。
普段あまり占いなど読みつけないのだが、なるほど1人でどこかへ行ったらなんと年まで明けてしまうおめでたさであった。
成田空港で寿司を。個人的にはおすすめは第3ターミナルじゃ。
第2ターミナル地下1階のガチャも盛り上がってました(右端のコピー「なぜか日本」の続きは「で売れてます。」