理想はレインボーカラー
理想としては下の図のような感じだ。
うまいこといけばこのように美しく、いろんな味が一度に楽しめる新しい飲み物ができるのである。
画期的である
うまいこといかない
しかしそんな簡単にコトが運ばないのが現実だ。レインボーカラーにするつもりが、スーパーに青い系の飲み物が無くて早々にあきらめた。適当にいくつかジュースを購入。
ジュースに青系が無いことが判明
ラップがくちゃくちゃになる
ラップはあえて安物を購入。最後にストローで飲むとき破れやすい方がいいからだ。そのためグラスへの密着性も少ないが、ラップ同士が強烈にくっついてしまうのをふせげるだろう。
うん、やってみたら確かにそうだった。だがどうしたってくちゃくちゃ部分ができてしまうのが残念。きれいに見せるの難しいなこれ。
上下の液体がまざらないようにラップは大きめにしないといけない。しかしそうすると余り部分がくちゃくちゃとなる。きれいに敷くのが難しい。
ファイブミニの上にファンタグレープをそそいでみる。おお、けっこう良いかも!
次は緑色あたりが欲しいかな、と抹茶豆乳をいれる
あ、ちょっとイメージとちがうな・・・
下の二つは透明感があり、シュワシュワと出る炭酸の泡がさわやかさを演出しきれいだった。しかし透明感ゼロの抹茶豆乳をいれてしまうことでその美しさが消えてしまった。ラップの縦のシワがすごく目立つ。失敗だったかなコレ……。
と、ちょっとへこんでると、同じ会議室にいたほかのライター達がグラスを見て「ちゃんと層になってる!」「いい感じじゃん!」と湧き出した。
メガネをはずせばよりキレイに見えるらしい。
なぜそこまでして褒めるんだ、と思ったら、みんなどうやらもっと無残な出来になると想像していたようで、その反動で興奮が高まったようだ。心外だが、勇気がもらえたので続行することにした。
ブルーベリージュースを入れ、最後にカルピスで完成・・・!
下の濃い色が隙間から上にのぼってきてしまった。あと、上の方はどうしてもラップがきれいに重ならない
透明度が低いものは、隙間から染み出た部分が上の液体を覆ってしまうことが分かった。見た目の出来は40点くらいだが、まあ初めてだから仕方ない。それに、このレインボージュースの楽しみ方はもう一つあるのを忘れてはいけない。
先のとがったストローでラップを切りながら少しずつ飲み進めてく。これがすごく楽しい!
次々と変化するジュースが楽しすぎ
今回のジュースは5層あり、それぞれの味と、ミックスされた味がたのしめる。一層目はふつうのカルピス味、二層目の穴をあけたら普通のブルーベリー、しかしだんだんその2つが混ざりブルーベリーのカルピス味ができる。その次は普通の抹茶豆乳、そしてブレンドされて…と、次々といろんな味のジュースが飲めるのだ。(これが、けっこうおいしい)
そういえば子供の頃、ひと袋に2種類の味が入っている飴が好きだった。一緒になめると不思議とまた違う味に変わるやつだ。あの美味しさ&面白さをジュースでも再現できるのだ。
あと、混ざる瞬間がすごくいい。
ラップを突き破る瞬間に見入ってしまう
液体が混ざる=官能的
この、液体が瞬時に混ざる所がどこか官能的で、そこにいた皆が息を止め見入ってしまった。
いつだったかTVで「コーヒーにミルクを入れて、かきまわさず眺めるのが好き」と誰かが言っていたのを思い出した。液体が交じり合うその様子は、とてもロマンチックで魅惑的なのである。
先ほどの反省を踏まえ、透明感のあるものだけで作った。ここまではいい感じ!
しかし、やはり上の方の部分はラップが溜まってよく見えなくなる。ビールの泡とかキンキンに凍っているように見えなくもない
やっぱりおいしい、おもしろい
7層のジュースにストローを突きさしまた少しずつ味わった。「この味知ってる」と「これ新しい味」の連続である。
炭酸飲料が多めなので基本的には飲み味スッキリ。途中、バジルシードのつぶつぶが口の中に遊びにきたときは嬉しさに笑い声がもれてしまう。ジュースでこんなに笑うのははじめての体験だった。
色が透明感ある同士だと混ざっても濁りにくくて最後まで割ときれい。
五感が刺激されるジュース
このあと、しつこく不透明なタイプだけでもやってみた。ミルクが入っているジュースのみでやったのだ。すると、ラップで隔てているはずなのに隙間からどんどん上にあがっていってしまい、まったく美しくなかった。いや、見ようによってはこれもアーティスティックかもしれない。ある種のラテアートだ。
とまぁこんな感じで、ラップで完璧に層にするのは難しかったけど、色んな味が楽しめたり官能的なシーンが見られたりと五感が刺激されまくる面白い実験だった。
透明度が高いと分からなかったけど、実は下の液体が隙間から上に流れていたんだなと分かる