ズバー
剣客の目にも止まらぬ一閃。
自らが死んだことにも気づかず不敵な笑みを浮かべる敵……。一瞬の沈黙のあと敵の体にはめきめきと亀裂が入り、真っ二つに両断され崩れ落ちる……。その向こうには、眼光を鋭く光らせた剣客が立っている……。
……というあれです、あれ!
一度は目にしたことがありますよね。
誰が発明した演出かわかりませんが(ルパン3世の五右衛門あたりが初?)今でも藤田和日郎がよく使っているし、ゲームでも(メタルギア ライジング)使われていました。ジャンルも超えて使われている名演出です。
これを現実の世界でもやると、カッコいいのではないかと考えたわけです。
制作開始。
必要な道具はこんな感じ。
L字金具を「コの字」に組み合わせ、ステンレス製の穴の空いた棒板をネジでさらに固定して、下の写真のような台を作ります。(ある程度重い方が安定します)
ホームセンターで適当に金具買ったら、3000円くらいして泣いた。
この上に両面テープを貼り、両断した人形を取り付け、左右にテグスを取り付け、金具の穴に通して、一本にまとめれば完成です。
テグスは100均で売ってた。
敵役となるソフビはリサイクルショップで買いました(200円)
こちらをバーナーであぶったカッターで両断します。
異臭がするけど、ズブズブ切れるぜ。
両断したソフビにご飯を詰めると、イカ飯みたいになります。
コスプレ文化のおかげか2000円くらいで買えました。
両断した敵用の人形の仮止めには、マスキングテープを使います。
これで準備は完了!家で一回試してみましょう。
両断開始。
びっくりしました。
カッコよくなるだろうな、ということは作る前から薄々感じていたのですが、その想像をはるかに高く超えていきました。
走り幅跳びに、下半身がホバークラフトの人が参戦してきたかのような印象です。これは、外でも試してみなければなりません。
外では、高さ調節が必要になってくるので、三脚を利用するのがオススメ。
ズババーン
刀を振るタイミングと紐を引っ張るタイミングをあわせると、なおさらカッコいい。
プリクラで、こういう撮影モードがあったらいいですよね。(タランティーノが喜びそう)
切るポーズだけでなく「刀をおさめる所作」も、なかなかどうして、カッコいいことが判明しました。
……チン(刀をおさめる音)
敵が崩れ落ちる前に、「俺の戦いはおわっている」感が出てたまりません。
さらに一歩進めてみましょう。
敵が倒れた時には、その場を去りはじめている。
「敵が倒れるか確認する必要はない。なぜなら確実に殺めているから」という剛の者感が画面から滲みでています。
最後に大切なことをご報告させていただきます。こちらの「真っ二つに切られた敵の向こう側に立つ装置」の撮影は、ひとりでは絶対にできません。
刀を持つ人・テグスをひっぱる人、の最低2名がいないと、実施できないのです。テグスを引っ張ってくれたのは、妻です。
赤ちゃんを抱っこしながら撮影を手伝ってくれました。
そんな妻にも、「真っ二つに切られた敵の向こう側に立つ」をやってもらったところ、カッコいいどころか、なんかもう、愛おしい次元に達している動画が撮れましたので、ご報告させていただきます。
「真っ二つに切られた敵の向こう側に立つ装置」を発明して
最終的に、子連れ狼みたいな動画が撮れてしまいました。両断するのは、敵キャラに限定する必要はありません。例えば、りんごで実験してみると……
カッコいいのですが、よくよく考えたら、居合切りの達人がよくやる試し切り動画と何が違うのかよくわかりません。やるならやっぱり人型なのです。
とりあえず、両断シーンをひとつにまとめましたのでご覧ください。