仕事で来ました感あふれる一枚。視察か?
玄界灘に浮かぶ鷹島は、長崎県に属するが佐賀県からしか入れないという不思議な島だ。橋が架けられたのはわりと最近の2009年で、今でこそ車で行けるがそれまでは離島だった。
小さい島ながらも、
・蒙古来襲の時の激戦地という歴史を持ち
・最近では恐竜の骨も発見された
と話題も多い。
今回はそこに行ってみた。
なぜかスーツ着用でな。
※この記事は
とくべつ企画「スーツで行く絶景」の1本です。
長崎より九州のローカルネタを中心にリポートしてます。1971年生まれ。茨城県つくば市出身。2001年より長崎在住。ベルマークを捨てると罵声を浴びせられるという大変厳しい家庭環境で暮らしています。
前の記事:自作ゲームをゲームマーケットで売って来た
> 個人サイト 長崎ガイド
なぜスーツ着用なのか
理由はまったく不明だが、ニフティ編集部より
「今回はスーツで行って来てください」
という指令を受けた。狙いとするところは謎だが、仕事の依頼者には深い質問をしないのがプロフェッショナル、と「ゴルゴ13」に書いてあった。
むろん罠かもしれないので常にウサギのような心は忘れないようにしたい。
住所的には長崎県だが唐津市や玄海町と近い。
Wikipediaによると横に5km、縦に13kmと自転車でも充分回れる小さな島。
鷹島は以前から行ってみたいと思っていた島だ。
蒙古襲来で甚大な被害を被り、現在はその歴史を活かした「モンゴル村」なるものがあり、ゲル(遊牧民が用いる移動式住居)に宿泊できるという 「なぜそうなった?」的展開を聞き、大変興味を持った。
(※宿泊できたのは以前の話。現在はできない)
橋の向こうに見えるのが鷹島。手前に架かるが肥前鷹島大橋。
は~るばる~来たぜ鷹島ぁあああああ~
橋を渡る時って写真撮りたくなるよね。
橋を渡ったところでとりあえず記念撮影。(スーツ来てると視察っぽい)
おもむろに置いてあるNHK大河ドラマ「北条時宗」に使われたという船。
道の駅が魚屋
島に渡って最初に現れたのは道の駅。
「ふ~ん、道の駅ねぇ。。コーヒーでも買うか。」
くらいのつもりで軽く寄ったら、そこはすごい勢いで魚屋だった。
本格的な生け簀。魚は激安。鮮度もきっとむちゃくちゃ良いんだろう。
翌日はマグロの解体ショーもやっていた。
道の駅というより魚市場。
トイレの注意書きが初めて見たタイプ。
ひょうたんも売っていた。
ひょうたんに酒を入れて歩きたい、と思って常々探しているが、飾り用が多く水筒としてのひょうたんはなかなか売ってない。
ここのは「ひょっとしてこれは…」というのもあったが確信を持てず購入には至らず。
酔拳マスターへの道のりは遠い。
筏(いかだ)の上でランチ
お昼は、鷹島在中の知人に教えてもらった“島の人気店”に行ってみた。
なんと海の上だ!
店内からの眺め。
テラス席。こりゃテンションあがるわ。
海鮮丼を食べた。たっぷり乗った海藻で刺し身が惜しげもなく隠れてるところがいい。
店はホントに筏の上に乗っていて、波が立つと船のようにゆらゆら揺れる。また夜だと集魚灯に魚が集まってる様子も見られるらしい。なるほど、さすがは住んでる人のおすすめだけあってこれはオツだ。
営業途中のサラリーマンっぽく。(撮影してる時から思ってたけど、この演出要るかな??)
モンゴル村
モンゴル村にやってきた。
かつての怨恨は忘れ、今やすっかり平和ムード。
かつての敵は現在の友である。
「旅」。(どうして作った?)
好きなタイプの岩。
駐車場のど真ん中に巨大な岩が鎮座していた。
好きなタイプの岩だ。
岩にはヤギが暮らしている。
名札が付いてるな…と思って見ると「ほしがき」。
こちらは「すもも」。(これでいいのか?)
エリザベス!
「さんま」と書かれた名札もぶら下がっていた。
かわいい。
昔…というか、つい最近まで中に泊まることができたようだが、今は見学のみとなっている。
見学用として幾つかがオープンになっている。
中はこんな。
コスプレ・コーナーもある。
泊まれる時に泊まりに来たかったなー、と思った。
(エアコンもあった)
動物ゾーン
生き物たちが暮らすエリアもある。
2015年にリニューアルして、
長崎バイオパークのノウハウを活かしたミニ動物園ができたそうだ。
(入り口のヤギもその一環)
のほほーん
まったりー
モンゴル村全体の雰囲気と相まって、のほほん具合が半端じゃない。
だる~ん
おや、動物ゾーンじゃないところにもなんかいるぞ…!
ミーアキャットだ! 穴掘って脱走したな!
自由なやつら。
落ち着かない椅子。
屋内にも犬やネコ、ウサギなどと触れ合えるコーナーなどいろいろあったが、中でも秀逸だと思ったのがコレ。
長椅子の真ん中が飼育ケースになっていて毒ヘビ、毒蜘蛛などヤバそうな生き物が入っている。上の写真は外国のゴキブリ。下はヘビ。
見るからに毒蛇!と思いきや、意外にも無毒で大人しい性格らしい。
スーツを着てると仕事に見える
それにしても、スーツ姿だと何をしてても
「仕事かな?」
と思えるから不思議だ。
たぶん仕事だろうな。
きっと仕事。
仕事だと思いたい。
温泉もある。もちろん入った。
お…、遠くに美しい場所が見えるな…。
あそこに行ってみよう。
人類の夜明け
風呂から見えた光に導かれ、光の方へと歩いて行った。
そこで見たものは…
ジェットコースターのレールの跡のようなものが
トイレ跡地も。
やばい、人類が新たなステージへと昇華しそうだ。
これと同じシーン、「2001年宇宙の旅」で見たことある。 (映画ではこの後、人類が道具を使うことを覚えた →
参考)
思い切り逆光だが一応記念撮影。
順光で撮るとこう。
モンゴル村のゲルには泊まれないので、旅館をとった。
「たしか吉(よし)なんとかだったよな…」
と思って宿に着いてみると、そこには
YOSHINOYAと書いてあった…!
刺し身が豪勢! 良い処だった。
山の頂上にある元寇記念之碑
鷹島歴史民俗資料館
歴史関係スポット
鷹島は二度にわたる「元寇の役」で激戦が行われた地、言い換えるとたくさんの人が死んだところなので、石碑とか歴史っぽいところを巡ろうとすると、どうしても暗い話が多くなりがちである。
視察っぽいけど観光客です。
そんな中、個人的に一番「これは…!」と思ったスポットが、歴史民俗資料館のすぐ近くにある展望台。
かつて元の大軍が押し寄せたという湾。ここで台風に遭い、多くの軍船が沈んだという。
望遠鏡みたいなのがあったので、まったく期待ゼロで覗いてみたところ…
うおっ! なんだこれー!!
ぶはっ! こっちもすげー!!
せいぜい遠くが少し見えるくらいだろうと、なんの期待もせずに覗いたところ、これが想像とはまったく異なる光景が見えてびっくりした。
正直、教えたくないくらいだが特別に教えてあげよう。
なんと!絵に描いた船が見えたのだ。上の方が切ってあって一応風景と重ねられるのだが、空の部分なので「ほぼ絵だけが見える」と言っていい状態。
右側のを覗くとこちらは海が荒れて船が沈んでいる!
いや、まさかこう来るとは。
ネットで検索しても出てこない、実際に来てみないとわからない情報とはまさにこれだ!という感じがして個人的に大変興奮したのであった。
国史跡・鷹島神崎遺跡。
海底遺跡
海底遺跡となっているエリアに降りてみた。
海だなぁ。
なんとなく予想はしてたが、海底遺跡なので海岸からは何も見えない。潜るとすごいのかもしれないが、上からだと普通の海だ。
化石とかありそうな地層。
ところで、カメラを持って海岸をウロウロしてたら、釣りをしていた人たちが急にやめて片付け始めた。
どうしてビジネスマンは真夏でも長袖のスーツ着てるのか?
というわけで、スーツで島を巡ったわけだが、まだまだ残暑厳しく、特に上着を着て歩くのは厳しいと感じた(ほとんど着てないけど)。
次は日本の夏に適した「ステテコで行く絶景」という指令でお願いします。