嶺井藤八・ウシ記念オリンピック
一族オリンピックの開催場所は沖縄本島南部にある奥武島(おうじま)。
開催日当日、奥武島のいまいゆ市場裏の広場には大きな横断幕が飾られていた。
嶺井藤八・ウシ記念オリンピック
その下には開催の経緯を書いた紙や本日のプログラムがある。
発足の経緯
嶺井藤八・ウシ記念オリンピック(当初は東徳前オリンピック)は嶺井藤八・ウシの子であるキク、藤助、藤松、藤吉、トヨ、シゲ、藤一の直系の子孫とその家族を中心に親族の親睦・融和を図る目的で、1996年に初めて開催されました。この年はアトランタオリンピック開催年と重なったため、以後4年に1度開催してきました。
このオリンピックは親族の親睦を図る目的で開催されている。
プログラムは全15種目。
11時に開会式があり、15:25に最後の種目が行われるよう。
プログラムの横にある長い紙はなんと家系図。
藤八さんとウシさんを頂点にして、その子供たち7人、そして孫、ひ孫、玄孫と嶺井一族総勢340名の名前がある。
長男さんの家系は6世代。
藤八さんとウシさんから見たら来孫(らいそん)となるようだ。来孫なんて言葉は調べて初めて知ったぞ。
藤八さんとウシさんの生前の写真。
藤八さんは昭和56年に92歳で、ウシさんは昭和64年に98歳の長寿を全うしたそう。
シンボルマーク
二重の円の外円が藤八おじぃを表し、内円がウシおばぁを表している。
沖縄では風車は長寿の象徴であり、それにあやかり七人の子供の子孫繁栄を意味し、右下の七つの輪はその子孫がお互いに協力しながら未来へと広がるようすを表している。
五輪のように見える輪は七輪あり、7名のこどもを表しているそうだ。
本部席には優勝トロフィーや商品なども。
親族オリンピックと聞いていたのでもっとゆるい感じかと思いきや、本気すぎるぞ嶺井家。
ちなみに今年で6回目の開催なので、24年続いていることになる。いや、マジですごいわ。嶺井家。
沖縄のテレビ、新聞など主要メディアも取材に来ていた。
開催式の前に実行員会広報の方からメディア陣を集めて
「写真撮影はOKだけど競技の邪魔をしないこと。Tシャツの色は藤八さんとウシさんの子7名からなる家系ごとに色が違い、黄、緑、赤、紫(3男と次女合同)、青、ピンクの6チーム対抗で優勝をかけて競う。」などの説明があった。
チーム編成はつまりはこういうことだ。
前回、前々回は三女シゲさんのファミリー青チームが2連続で優勝しているそう。
今年の優勝はどのファミリーになるのだろうか。
オリンピックが始まった
そうこうしているうちに開会式が開始された。
実行委員長の挨拶。
実行委員は各家系から数人出て、何ヶ月も前から何度もあつまり、オリンピック開催に向けて動くそう。
準備体操。
今回は一族総勢340名中270名の参加で、県外からも多くの人が帰ってきている。
そしていまでも奥武島に住んでいる人も半数の120~130名ほどいる。
全員で記念撮影。
この人たちが全員親族と思ったら。何度も言うが、嶺井家すごい。
こちらのご家族は奥さんの親族が嶺井家。
1歳8ヶ月のお子さんも参加できる競技が2つぐらいあるらしい。
この女性は足が痛いので今回は参加しないけど、一番前で応援するよ!とおっしゃっていた。
人数は多いけれど、親戚だから顔も名前もだいたいわかるそうだ。
参加者最年長の三女シゲさん87歳とお孫さん。
シゲさんは「こうやって親族の顔を見られること、みんなが元気であることが嬉しいし、おばぁもカジマヤー(沖縄の97歳を祝う長寿の祝い)まで元気でいるからね!」とこちらが元気をもらえる笑顔で答えてくれた。
競技がはじまった
いろんな競技があったのだが、総じて走りまくり。そして応援も盛り上がりまくり。
足がついていかずに転ぶなんてことはほぼなく、本当に気持ち良いぐらいの走りっぷりだった。
この日は30度を超える真夏の昼下がりだったにも関わらず、どこからそんな体力が。
嶺井家すごい。すごすぎる。
嶺井だけど
競技を見るのも面白かったのだが、家系ごとのTシャツは色だけでなく、文字があったり絵があったり工夫がされていた。
東徳前(屋号)の藤松一家
次男徳前(屋号)とイラスト
郵便局をやっているからポスト
野球
緑色のTシャツの野球はどういうことだろうとTシャツを着ていたおじさんに聞いてみると
「僕の息子が野球をやっているんだよ。プロ野球の横浜ベイスターズで」
と、なんと嶺井家はプロ野球選手を輩出しているそうだ。すみません、野球オンチで。
選手のお名前は?と聞くと
「嶺井だけど」
そうだった。ここはほぼ嶺井さんだったわ!
息子さんは嶺井博希さんというそうだ。
嶺井選手のお父さんに「これでも食べなさい」とお昼ご飯とノンアルコールビールをいただいた。
このキンキンに冷えたノンアルコールビールが叫ぶほど美味しかった。
ありがとうございます。この恩、忘れません。私は今日から嶺井選手のファンです。
で、優勝は?
最後に親族マルバツクイズとリレーがあって競技は終了。
審判団によると、最後の最後までトップと最下位の点数差は僅差だったそうだが、優勝は赤の次男藤松ファミリーに!
わー!わー!
トロフィーを渡している写真がないのは、競技終わりにすぐ発表かと思って待っていたら「この場所で親睦会をしてその終盤で発表するよ!」ということだったので、結果だけ聞いて帰ったからだ。
帰る用意をしながら見ていたら、オリンピック会場から親睦会会場にする撤収や用意がものすごい速さだった。
さすが親族。
ということで、嶺井藤八・ウシ記念オリンピックは次回は4年後に開催される予定だ。
ではみなさん。
SEE YOU IN OU!2020!
競技の得点と交換します
昼食は各チームごとに用意しているそうだが、緑色チームの一角には豚の丸焼き。これは親睦会でみんなで食べるのかなーと思っていたら。
「冷たいーぜんざい、おいしい焼き豚 競技の得点と交換します」と張り紙が出ていた。
こんな手まで使って勝ちにこだわる姿勢がいい。実際に得点と交換したチームがあるかは謎だが。