週末に落とし穴がありました
1週間を振り返る(東京都心周辺) 予報は前日夜に
こちらでやってます。
台風9号の上陸から始まった先週。台風一過の青空とはならず、雨雲が次々と攻め込んでくる、やっかいな天気が続いた。
それをなんとか乗り切り、金曜までパーフェクトペース!
…と浮かれていたら、週末におもわぬ刺客。
土曜(27日)は、雨がときどき降るくらいと思っていたら、かなり長い時間、降っていた。東北や新潟方面から南下してきた、前線の雨雲だ。
北関東の山を越えるときに、かなり雨雲がそぎ落とされるだろうと読んでいたのに、思ったよりたくさん山を乗り越えてきたのが敗因。
小学生たち夏休み最後の土曜日。「外に遊びにいけなかった」という声が、胸につきささる。
子供たちよ、自然は思いどおりにならないんだ。これも夏休みの勉強だ。
…で納得しないですよね。
土曜も日曜も、予報で「雨」までは言ってたので、ゆるして!
今年の台風はいろいろありすぎます
1号がなかなか発生しないと騒がれていた今年の台風。
発生しはじめたら、ハイペースで発生。たまっていた熱を、つぎつぎと台風という渦に変えている感じだ。
しかも、例年とはちがって、今年の台風は西日本に近づかず、関東~北海道に上陸という変わったパターンに。
その上陸も、10号をふくめると2週間ほどで4つと、かつてないほどのペース。
4つ目の上陸となりそうな10号は、西へ向かったあとにUターンして、最終的には東北太平洋側に上陸。これまた統計史上初のこと。
これだけ変わったことが起こると、また何かへんなことが起こりそうな気もするが、いや、逆に、オーソドックスな、例年の台風らしいことがそろそろ起こる頃とも考えられる。
本当の台風シーズンはこれから。変わったことつづきでは、終わらないはず。
【今週のみこみ】台風10号のあとも気になります
台風10号は、火曜(30日)に東北地方に上陸する見通し。東北地方を中心に、荒天が心配される。そのあと、台風は日本海→大陸と、ふだんとは逆コースを進みながら、だんだん弱まっていく。
台風がいなくなった日本付近で、すばやく主導権をにぎるのは夏の太平洋高気圧。今週なかばは、夏の高気圧に覆われて、各地で真夏の暑さに。
夏の高気圧をクジラにたとえることがあるが、今週後半はクジラが口を開けたような気圧配置に。その口を開けたスキをねらって、台風が発生?
問題は、そのあと。さすがに9月に入るので、夏の高気圧も衰えぎみで、それほどスタミナがつづかない。部分的に弱まって、ポカンとあいたスペースに、低気圧が発生。
雲が渦を巻きはじめてしまうと、台風が新たに発生する可能性もある。
もし日本に近いところで発生すると、またも接近台風になることも…。
夏の高気圧がスキを見せず、雲の発生をおさえこめるか? 結果は来週!
今週の格言
『変わった台風だけで終わる年は少ない。本格派の台風が、いつかは来ると思うべし。』
台風10号の進路が、東から西に進むという、いままで見たことがない動きでびっくりしました。こういうことってよくあるのでしょうか? 増田さんが、いちばん印象に残っている「変な動きの台風」ってありますか?
今回の10号のように、東から西に進む台風は、過去にあることはありますが、珍しいですね。
珍しさで、自分の中で上位にいるのが、2001年の台風16号です。迷走すぎる迷走をし、長寿となり…あまりにすごすぎました。
来る前は、「沖縄に小さな熱帯低気圧があるけど、本州を通る温帯低気圧(ふつうの低気圧)に吸収されて消えるかな~」と、予報士の中では言ってたんです。
ところが、動きが遅すぎたために、低気圧が九州~本州を通過するのに乗り遅れ。そのまま、どこへ行っていいか分からず、沖縄をグルグルまわり始めたんですね。
2001年台風16号の進路(気象庁ホームページ)。石垣島あたりから沖縄本島あたりに進んでグルグル…。
しかも、海水温が高いので、だんだん発達して、台風に昇格。ただの台風じゃなく、強い勢力にまで成長して、沖縄を10日間ほどグルグルしながら暴れまわったんですよ。
仕事の出張で行ったのに、電車に乗り遅れて、迷子になっているうちに、なぜか昇進して、そのまま10日間ほど迷惑をかけまくったような台風でした。
まったく行動が読めない、二度と会いたくない社員、いや台風です。
詰め天気
先週の問題は、
こちらでした。
正解と次の問題は、来週アップします!
追加のヒントは、「大陸の高気圧の動きに注目。これは秋の終わり?真冬?」です。
解答はこちらから↓
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増田さん出演のニコ生のおしらせ
8/31(水) 21:00 ~ 22:00に、増田さんが生放送で1時間みっちりと天気の話をします。時間になったら
こちらから。おたのしみに!