発見1:まず一緒に行く人がつかまらない
食べ放題ということで、友人たちに声をかけることにした。
普通の女子として生きてきた感覚では、この場合「いいね! いこいこ」という流れになる場合がほとんどだ。
誘ったLINE。いつもは「いいよー」というタイプの友達である。
「なんのために?」「どういうこと?」と質問が来た。こっちはいつもと同じく「ご飯を食べよう」と言ってるだけだ。なのに「なんか今日は体調もよくないし大丈夫」と返ってくる。
家近くの先輩にも声をかけた。当日カラオケに誘うと飛んでくるような先輩が一度立ち止まる。
食べ放題に誘うだけなら、「行くか行かないか」という選択になろう。しかし「そのあとラーメンに行く前提で」を含むと、「一体なぜ」「なんのために」という疑問が湧いてくるらしい。
まだ店に行ってもいないのに、ラーメンによって食べ放題前の期待感がほぼ殺されていることが肌でわかる。
発見2:店選びの視点が変わる
食べ放題の店選びはいつも楽しい。「デザートが目玉」「ステーキを目の前で切るらしい」「時間が無制限」。いろいろな付加価値で店を選ぶ。
しかし、そこに「このあとラーメン」が入るとどうだ。
条件はただ一つ「サッパリしていてカロリーが低そうな食べ物」に絞られることとなった。いつも食べ放題をかます前の大きな気持ちとは全然ちがう。
しゃぶしゃぶ食べ放題(3500円)の店にした。とはいえテンションはあがったのでおしゃれなフィルターを通して撮影。
友達にふられまくったので母を呼ぶ。「お母さんね、絶対にこのあとラーメンは食べないから」とはじまる前に宣言される。
発見3:食べ放題の全能感は消えない
ラーメンのことを念頭に置き、食べ放題を開始した。
真夏にいい肉を涼しい部屋で食べ放題というよろこび。
ポテサラとおいしいキムチを3皿ずつぐらいたべる。
はじめこそ「このあとラーメン」が脳内から離れなかったが
いざ食べだすと「次はとりつくねだ」「このタレであの肉を食べてみよう」という気持ちムクムクと膨れ上がる。
「食べてみたいものは頼んでみる」が食べ放題の鉄則だ。それは「このあとラーメン」という条件が入っても変わらなかった。何を頼んでも店員が持ってきてくれる。
食べはじめて10分後にはもうラーメンを忘れ「フハハ、次も鹿児島の黒豚を頼んでやろうか」と勢い付いていた。
胸肉(×2)
締めの雑炊も。
最後にアイスまで食べ終わった瞬間、「あ、いま完全に胃がしまった」という感覚に襲われた。
満腹感は食べるペースより少し遅れて来るらしい。母が「このあとラーメンでしょ」という。
一息ついたあと、「すごく頭が痛いな」と思った。よい大人になり、食べ過ぎると頭痛がするようだ。歩いてると2分ごとぐらいに「ウッフ」と声にならない声が漏れる。母が「このあとラーメンでしょ」という。
一応記念に店前で写真を撮ったが、イマイチ意図のわからない写真になった。
思いっきり食べた母は「食べ過ぎはよくないね~!人間ほどほどが大事だね」と言いながら帰って行く。
発見4:食べ放題あとのラーメンは作業
いろんな表現を使ったが、要はもう何も食べたくないほどお腹がいっぱいだ。「いまわたしお腹がいっぱいです!!!」と他人に話しかけたいぐらいお腹がいっぱいだ。
それでも王将にきました。
なぜわざわざ王将を選んだかというと、王将にはジャストサイズ(小さめ)メニューがあるのだ。(ひよった)
食べてる最中を動画に撮っていたが、通しでこんな顔をしていた。
味はおいしい。300円ちょっとなのにこんなにうまい。食べ放題後でなければなと思う。うまいと言ったが正直味を正しく理解できているかわからない。ただ頭が痛い。
しかし、食べきった後には妙な達成感があった。隣に友達がいたらハイタッチしてしまいそうだ。この感覚か。
結論:ラーメンの前提があっても、食べ放題では食べ過ぎてしまう
はじめる前は、「このあとラーメン」が決まっているからほどほどに食べようと思っていた。
しかし、食べ放題の「何食べてもいい」という恐ろしい権利は人を狂わせる。食べ放題でなくてもそうかもしれない。たとえ後ろにラーメンがあっても、目の前のご飯はセーブできない…ということがよくわかった1日でした。
胃薬を飲んだら求めてる味がしました。もうやらない。