金沢では冷奴にカラシと醤油が普通だと思ってたが、全国チェーンの居酒屋で冷奴を頼んだら生姜のすり下ろしが付いてきて店員が間違えたのだと思っていた。頻繁に生姜が付いてくるので確認したら金沢だけって言われて驚愕。
美味しいのに、カラシ!
chisaさん
岐阜県民はカラシの詰まった豆腐は食べるが冷奴にはカラシをつけない
石川県民は冷奴にカラシをつけて食べるって聞いた時、僕は「おっ、いいね。美味いよね!」となった。
夏の風物詩 岐阜名物からしとうふ
中にカラシが結構ギッシリ詰まっている。
しかし、岐阜では「カラシ豆腐は食べるけど、冷奴にカラシつける奴はおらへんやろ~」と言われ、なにその違い。って思っていた所に石川件の冷奴にカラシ情報である。
由来は同じ所から来ているのか、なにか違うのか。気になったので調べに行ってみた。
意外としっぽを見せないカラシの勢力
石川県は金沢市にやってまいりました。近江町市場サイコー
冷奴には何をつけるのか、調べるために金沢市にやってきた。
全く普通の豆腐コーナー。
が、しかし、冷奴が食べられるスポット情報は無し。習慣みたいなものってババンと表には出てこないのだ。なので、生活を透かして見るべくスーパーにやってきた。
右上に「山形の旨ねぎからし」って商品があるけれど、山形の会社の商品だし、唐辛子らしい。まぎらわしい。
が、豆腐とカラシとの関連性が全然見えてこない。付け合せとしてネギは置かれているけれどもカラシは置いていない。本当に豆腐にカラシはつけるのかと疑い始めたところで見つけたぞ!
茶碗とうふ!
まさかのカラシの小袋入り
このパックの中にとうふ以外を入れるって発想あった!?
岐阜のからしとうふに似たパッケージがあるなと見てみると、形も似ている。まさか?と思ったら、とうふの後ろに黄色い影が。えっ、マジで!?カラシの小袋入ってるよ!?
タカラマスタードをタカラスタンダードと見間違えて、カラシも作ってたの!?ってなった。
買って開けてみると確かにカラシ(マスタード)。この付属の仕方は完全にアメリカンドッグとかスナック的なもののそれである。大雑把感がすごい。
調べてみるとこのとうふを作っている会社の直営店が近くにある。これは行ってみるしかあるまい。
茶碗とうふが冷奴にカラシの源流説
早速金沢とうふの直営店に来てみると意外とオシャレでビビるが、茶碗とうふもあるしやっぱりカラシの小袋が浮いている。これは聞いてみるしかない。
品揃え豊富でうらやましい。家の近所にほしい。
僕「スミマセン、この茶碗とうふってやつを買ったんですけど、中にカラシ入ってるのすごいですね!?」
茶碗とうふのカラシについて聞きたかったのが、どう聞いたらいいか分からずただの感想になった。
店員さん「あぁ、茶碗とうふって元々はとうふの中にカラシが詰まっているものなんですけど、ウチではお客さんの好みに合わせて食べられるようにしているんですよ」
僕「それで、カラシの小袋をとうふと一緒に」
店員さん「入れちゃえばいいか。って」
豪快。
カラシをつけるとキリッと筋が通る感じになってサッパリと美味いのだ。木綿っぽい岐阜のカラシとうふと違って、絹ごしっぽい
僕「それにしても、石川の人って本当にとうふにカラシをつけて食べるんですね」
店員さん「茶碗とうふは能登の夏の料理なんですけど、これでとうふにカラシの魅力を知って広まったんじゃないかと睨んでますが、正確な由来はわかりませんね~」
とうふの中にカラシが詰まっている食べ物を同じように食べながら、岐阜ではとうふ全般には浸透せず、石川ではとうふ全般に広がった。似ているのに展開も、由来もぜんぜん違うっぽくて面白い。
でも、ホントに茶碗とうふ以外もカラシをつけて食べるのだろうか。ちょっと調べてみたい。
やってみよう!街頭アンケート!
とうふにカラシ、その由来や理由っぽいものはふんわりと聞けたが本当に一般の人はとうふにカラシをつけているのだろうか。確かめるために街頭で聞いてみる。
頑張って、聞いてみます!
アンケート項目を記載した用紙を携えて、町の人に聞いてみる。
すみませーん、アンケートを…
「結構です」「あっ…」
すごい…、誰も答えてくれない。声をかけれどもかけれども「結構です」「大丈夫です」との答え。「結構です」はまだわかるが、「大丈夫です」っていうのはなんだ。大丈夫じゃない!ぜんぜん大丈夫じゃないぞ!俺が。
どんどん大丈夫じゃなくなっていくさま。
続けるほどに心が削れていく。声のかけ方が悪いのかな…?Tシャツに「ビール」って書いてるのが良くないか…?自分のすべてが悪い様に思えてくる。
もう、この写真を見返していると今でも心が苦しくなる。とうふにカラシとかどうでもいい、人の、人の優しさに触れたい…。
街頭アンケート革命
このままじゃダメだと思った。これは続けても埒が明かないと一念発起。気合を入れて最終兵器を創りだした。アンケートボードである。
わかりやすかろう。
さっきは紙を持っていたのが面倒くさそうだし、うさんくさい。その点アンケートボードだと質問が明確だし、アンケートボードでたくさんの意見を集めているのをよく目にする。
これでダメなら、たぶん僕が全面的に悪いんだと思う。顔がでかいし、寝間着のTシャツの首がダルダルだし、湿度が高くて髪の毛がクルクルだから僕が悪いんだと思う。頼む!アンケートボード、頼む!!
!!!?!!?!
さっきのことがあるから、人に声かけるのが怖い。だが、今の僕にはアンケートボードがっ…!と勇気を振り絞って声をかけてみると「ん~、豆腐か~」と言って返答が!!!!!!!
いいいいいいいいやっったああああああああああああああああああああ!!!
なんと、アンケートに回答が!!人は優しい、この世は希望に満ちている。もう嬉しくって大変な顔になっている。
いやぁ~、金沢っていい人ばっかりですねぇ~。
その後も次から次へと回答が集まってくる。悪かったのは僕じゃなかった、方法だったんだ。顔がデカくても、枕がすっごく黄色くなってても僕は生きていていい、いいんだ…!!
アンケートボードによって生きることを許された僕は今後も強く生きていこうと思います。
ちなみにアンケート結果
生きていくにはアンケートボードが重要。それが分かったのでアンケート結果についてはそれほど重要ではないと思うのですが、一応結果を載せておきます。
100人に聞こうとしたんですが、雨が降ってきたから52人で終えました。
緑のシールが石川県出身の方で黄色のシールは石川県以外の出身の方。金沢市の中心部で聞いたのだが、石川県民以外の方が予想以上に多い。観光客と他県出身で現在金沢在住という方が多かった。
この結果で、特筆すべきはカラシ部分には緑のシールしか貼っていないということである。
グラフにするとこういう感じ。
石川県民の情報だけを抽出して見るとこうなった。サンプル数が少ないが、印象的なコメントとしては以下の様なものがある。
石川県民の意見
・とうふにはカラシが中に入ってるじゃん
・ショウガってカラシ無い時につけるもんじゃないの!?
・カラシが無いと味気ない。1歳の時からとうふにはカラシをつけていた。
・えっ、カラシなんてつけるの!?
・素材の味を楽しむためになにもつけません
カラシ当たり前派とカラシはつけないでしょう派が混在している事が分かった。冷奴は外食でババーンと来るポジションじゃないため家庭内の習慣が揺るぐことなく人生を指し示し続けるのであろう。
とするとやっぱり石川県民の冷奴比率は非常に高い。
他県出身の自分の感覚に近いグラフになった。ワサビも結構いるんだな。
それに対して他県民の回答がこちら。なんとカラシは0%である。岐阜県民のカラシ豆腐の奮闘を期待したいところだったが、でもまぁ、分かる。その他の内容は「ネギ」とか「みょうが」なので凄く分かる。
他県民の意見
・カラシつけるなんて聞いたこと無い
・味噌(名古屋市民)
・生姜以外ありえない
・ワサビ、意外といいんだよ
他県の方の印象的な回答はこちら。これだけの差異がある回答が集まったのだから、石川県民は豆腐にカラシをつけて食べる。ということでいいと思う。
というわけで、この記事の私の結論としては「アンケートをするならばアンケートボードを作りなさい」という一点です。
どうぞよろしくお願いいたします。