特集 2016年4月18日

PAのフードコートメニューをカタログ風のスペック表に

フードコートのメニューのスペックを比較しつつ旅をした
フードコートのメニューのスペックを比較しつつ旅をした
先月、東京から島根までの800kmを車で運転して移動した。そこで、何か所かパーキングエリア(PA)に立ち寄って、フードコートのメニューを比べつつ帰ってみたいと思いついたのだが、勢い余ってやりすぎてしまった。

調査した各フードコートのスペックを比較したいが、情報量が多くてごちゃごちゃしてる。カタログのスペック表みたいにしたら分かりやすいんじゃないか。

そんなことを思いつつ、旅に出た。
島根県生まれ。毛糸を自在に操れる人になりたい。地元に戻ったり上京したりを繰り返してるため、一体どこにいるのか分からないと言われることが多い。プログラマーっぽい仕事が本業。(動画インタビュー

前の記事:愛媛のみかんジュースを飲み比べたい

> 個人サイト それにつけてもおやつはきのこ

これがパーキングエリアのスペック表だ

まずは完成した表を見てほしい。

パーキングエリアごとのメニューのある/なし、具の種類がひと目でわかるようになっている。
これを作るまでの経緯をご紹介したい。
これを作るまでの経緯をご紹介したい。

18か所のフードコートのスペック比較

東名→名神→中国道を通って、島根に向かいつつ31か所のパーキングエリアに立ち寄った。

最初、「何か所か寄れれば」ぐらいな気持ちだったのだが、引き返せない強迫観念からいつの間にかこうなってた。
3か所だけ立ち寄ってないのは、序盤はまだゆるい意識だったためだ。ここまでくると中途半端に感じて悔しい
3か所だけ立ち寄ってないのは、序盤はまだゆるい意識だったためだ。ここまでくると中途半端に感じて悔しい
今回立ち寄ったのは、サービスエリアではなくパーキングエリアだ。

ちょうどこの日は暦的に三連休で、「どうやらサービスエリアは混雑してて、まだパーキングエリアのほうが入りやすいらしい」という情報が走行中に入る。

どっちがどう違うのかよく把握してないが(NEXCOのサイトの解説ページを読んでも、区別はつきにくいとのこと)、関東近郊だと大きなサービスエリアはレストランがいっぱい入っていたり、チェーン店も多い。パーキングエリアのほうが規模も小さくて、独自のメニューを出してる場合が多そう。
!
ということで、今回立ち寄るのは「パーキングエリアのみ」とした。
高速(東名)に乗る前に会った友人に撮ってもらった一枚。一人旅のため走行中は撮影できないので、車に乗ってる姿はこれのみ
高速(東名)に乗る前に会った友人に撮ってもらった一枚。一人旅のため走行中は撮影できないので、車に乗ってる姿はこれのみ
高速に乗るのは横浜青葉ICで、滋賀の多賀SAの仮眠施設で一泊し、島根へ向かう。

ルートについては、新しい道よりも古い道のほうが、昔からの売店がそのまま残ってる可能性が高そう。そっちを見ていったほうが面白そう、という理由で選んだ。

あとは以下のルールを追加する。
・チェーン店が入ってる場合は対象から外す
・自販機で買えるメニューを対象とする
自販機で買えるメニューのみを調査対象とする
自販機で買えるメニューのみを調査対象とする
フードコート外で売ってるものや
フードコート外で売ってるものや
屋外で売ってるものは対象外
屋外で売ってるものは対象外
フードコートにチェーン店が入ってる場合と、パーキングエリアとは別に入口があるようなフードコート形式ではない食事処も対象外。
フードコート形式ではない食事処(新城PA)
フードコート形式ではない食事処(新城PA)
21時半、もう閉まってた(伊吹PA)
21時半、もう閉まってた(伊吹PA)
立ち寄ったけど、売店がないというパターンもある。中国道の岡山県、鳥取県はすべて食堂も売店もなかった。
食堂と売店なし、展望台あり(由比PA)
食堂と売店なし、展望台あり(由比PA)
トイレのみ(羽島PA)
トイレのみ(羽島PA)
ついでに鳥取県にはサービスエリアはひとつもなく、唯一のパーキングエリアがこの「大山PA」らしい。
鳥取のパーキングエリアは大山(だいせん)だけ
鳥取のパーキングエリアは大山(だいせん)だけ
カーナビもないって言う
カーナビもないって言う

データを取り過ぎた

このルールで調べたフードコートが18か所。メニュー数を数えると、848種類あった。しまった、多すぎた! 書き起こし作業はまるで写経かなにかのようだった。
この作業は精神鍛錬にオススメ
この作業は精神鍛錬にオススメ
情報量が多いので、ごちゃごちゃしてて分かりづらい。なんかいい感じに分類してスペック比較したい。

分かりやすいスペック比較と言えば、家電のカタログの最後のほうのページにあるやつ。あれがあるとややこしい情報もスッキリ比較できる。
こんな風にカタログにすればフードコートのことがもっと分かるに違いない
こんな風にカタログにすればフードコートのことがもっと分かるに違いない
そんな訳で、フードコードのメニューのスペックを比較するためにまずはカタログそのものを作るぞ!と意気込んでた。
家電のカタログ風 パーキングエリアのフードコートカタログの表紙はできた
家電のカタログ風 パーキングエリアのフードコートカタログの表紙はできた
表紙が出来たら、各パーキングエリアの紹介ページだ!

……と、作った表紙と中身のサンプルを並べてみる。
「時間短縮」みたいな物理的な呼びかけをするとより家電カタログっぽさに近づく気がする (クリックで拡大)
「時間短縮」みたいな物理的な呼びかけをするとより家電カタログっぽさに近づく気がする (クリックで拡大)
家電カタログの雰囲気に合わせようとするが、内容のせいか情報誌っぽくなった
家電カタログの雰囲気に合わせようとするが、内容のせいか情報誌っぽくなった
表紙とざっくりとした中身のサンプル、ここまで作ったところでふと気付いた。これってパーキングエリアのガイド本作ってるようなもんじゃないか。
!
そう今回はガイド本を作りたいんじゃないのだ。

……と、カタログをまるっと作るのはここで諦め、まとめあがったメインのスペック表がこちら。
どう考えてもデータ取り過ぎた……。あとデータの入れ方が雑なので見づらいかもしれない
どう考えてもデータ取り過ぎた……。あとデータの入れ方が雑なので見づらいかもしれない
ざっくりと解説すると、

「名古屋近くなったら名古屋飯出現しますよ」とか、「京都付近で出し巻玉子が出現しますよ」とか、「駒門、カレーの種類豊富すぎ!」とか、「兵庫の山奥に行くと猪と鹿肉が出現しますよ」とか……

まあそういうことがここに記されてるのだ。
背景薄緑のセルは麺の具が同じもの
背景薄緑のセルは麺の具が同じもの
あと、関西でチャーシュー丼とハンバーグを出してる施設が多いのは企画の一環で、たまたまのようだ。

気になったものいくつか

最後にスペック比較では書ききれなかった気になったものをいくつか紹介しよう。

まずは「富士山」の付くメニュー。日本平の「富士山カレー」と赤塚の「富士山盛りそば」だ。

特にそばの方はメニュー写真にインパクトありすぎた。
こっちは富士山が付くメニューより、あまから丼のほうに富士山と名付けたほうがいいのでは……(日本平PA)
こっちは富士山が付くメニューより、あまから丼のほうに富士山と名付けたほうがいいのでは……(日本平PA)
赤塚PAのこのメニュー写真、800以上ある全メニュー写真の中で一番気に入った
赤塚PAのこのメニュー写真、800以上ある全メニュー写真の中で一番気に入った
メニュー写真も気に入ったが、赤塚PAは一番気に入ったパーキングエリアでもある。
入口で出迎えるキツネ
入口で出迎えるキツネ
暗くなると光るやつかと思ったら違った
暗くなると光るやつかと思ったら違った
自家製ラーメンスープも気になる
自家製ラーメンスープも気になる
ところどころに現れるファンシーイラスト
ところどころに現れるファンシーイラスト
赤塚PAに立ち寄ったときは急ぎ足だったため、気になるメニューがいくつもあったのに食べ逃した。

その後、他のパーキングエリアに寄りつつも、赤塚PAのことを思い出しては「次こそあの赤塚のようなメニューがあるかもしれない」と思い続けて、翌日の昼まで食事をしそびれてしまった。

もしまた機会があれば、今度こそは赤塚PAでのんびりしたい……とまで思っている。
ほかにも気になるメニューが多かった赤塚PA
ほかにも気になるメニューが多かった赤塚PA

ほかに、メニュー以外で一番インパクトがあったのが、兵庫の社(やしろ)PA。入口に雛人形が飾ってあった。
いきなり現れて笑った (3月末だったが、地域によってはまだOK)
いきなり現れて笑った (3月末だったが、地域によってはまだOK)

この社PAは、フードコート……というか、食堂がマンガを自由に読める喫茶スペースになっている。
パーキングエリア感のなさではトップ
パーキングエリア感のなさではトップ

ここも他の季節は一体どうなっているか気になるので、今後近くを通るようなことがあったらカタログ片手に立ち寄るようにしよう。

今回は「フードコートのメニュー比較」というテーマを事前に決めてたが、手作り感あふれる(ラストの赤塚や社のような)パーキングエリアを見てまわる楽しさも覚えた。古い高速道路を走る楽しみが増えたので、そのうちまた探してみたい。
泊まった多賀SA。手作り感とは真逆
泊まった多賀SA。手作り感とは真逆
▽デイリーポータルZトップへ

banner.jpg

 

デイリーポータルZのTwitterをフォローすると、あなたのタイムラインに「役には立たないけどなんかいい情報」がとどきます!

→→→  ←←←
ひと段落(広告)

 

デイリーポータルZは、Amazonアソシエイト・プログラムに参加しています。

デイリーポータルZを

 

バックナンバー

バックナンバー

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ