天気予報がご迷惑をおかけしております
1週間を振り返る(東京都心周辺) 予報は前日夜に
こちらでやってます。
すみません、先週の予報は不調でした。
ひどかったのは、日曜日(27日)。
ずーっと「日曜日は曇りますよー、雨の可能性ありますよー」と言ってたのに、東京はみごとな青空。
朝、起きた瞬間のカーテンの向こうの明るさに、一気に心が沈んだ。
ツイッターには、「イベントがあるので、ありがとうございました!」という感謝のリプライ。
いや、ぼく何もしてないんですが…。予報をハズしただけです。
かかるはずだった雲は、東へ50kmほどズレて、ほとんどが海の上に…。
最近この記事を読み始めたかた、いつもはこんな成績じゃないですからね!
先週は、ハッキリした低気圧・高気圧がなくて、予報がむずかしかっただけですから!
何を言っても、言いわけになる成績の一週間。
ほんと先週はごめんなさい。謝罪しているように見えて、うなだれてます。
まだ桜は満開になってないです
19日の福岡・名古屋をかわきりに、ぞくぞくと桜の開花を観測。
平均的には1週間前後で満開になるところも多く、東京だと以前に、開花から3日で満開になったこともある。
今年も、そろそろ満開になっていてもおかしくない頃。
でも、先週の記事で書いたとおり、やはり満開にならなかった。
原因は、先週後半からの寒の戻り。寒くなったせいで開花にブレーキがかかった。
せっかくなら、開花から満開までの最長記録日数の更新に興奮してみたいものだが、なかなか桜が満開にならないと、「気象予報士さん、桜の満開まだー!?」と矛先がこちらに来てしまう。
そんなこと言われても、どうしようもないのだが、それも仕事のうち。
気象予報士の守備範囲、けっこう広いんです。
桜がどんどん開く暖かさ 注目は週末の低気圧
ここしばらくのヒンヤリさがウソのように、今週は一気に気温上昇。
ようやく春本番の暖かさになって、週の中頃からは、桜もどんどん花開く。
関東~九州では、今週から見頃になるところが増えそうだ。
となると、今週末はお花見のピーク。
桜のまわりは、場所取りの激戦になること必至。
そんなヒートアップの週末に、クールに水をさすヤツが…。
そう、低気圧がやってくる。
金曜にまず第一弾の低気圧。西に控えた低気圧が、土日をねらう。
今回の低気圧は動きが遅く、しかも、続けてやってきそう。
週末は雨のにおいがプンプンして、「晴れます!」とは言いづらい状況…。
これ、気象予報士はなにも悪くないのに、すごく恨まれそうなパターンじゃないですか。
予報が当たったら当たったで恨まれ、もちろん、ハズしたらハズしたで怒られ…。
気象予報士が八方ふさがりなお花見ウィーク。
結果は来週!
今週の格言
『桜の季節は、まだ天気も気温も安定せず。
それを前提に、お花見の計画は立てるべし。』
(予報の予防線をはってるわけじゃないですからね!)
天気解説でよく「上空1500m付近の…」というものが出てきますが、これはどこを基準とした距離でしょうか。
正確には、気圧が850ヘクトパスカル(地上の8割5分ほどのところ)の高さなんです。
天気予報で使う専門的なデータ図の一つが、850ヘクトパスカルの高さで作られていて、それをメートルに変換しているんですね。
850ヘクトパスカルの天気図。気温や風など。左上に見える「1500」が高さを表している。
日本付近だと、だいたい1500メートルくらいの高さになります。
山地だと、その高さは地中というところも出てきますね。
あくまで、だいたいの高さなので「付近」をつけるわけですが、これ、「ふきん」の「ふ」は、音をハッキリ出さず、半分は空気っぽく「ふ」と言うんですよね。
「『ふ』をハッキリ言うと、台拭きのフキンの意味になるだろう!」と、この仕事をはじめた頃に怒られたことを思い出します。
上空1500メートルに浮かぶフキン。
一度、見てみたい気もします。
詰め天気
先週の問題は、
こちらでした。
正解と次の問題は、来週アップします!
追加のヒントは、「これから近づく日本海の低気圧は小さいですね」です。
解答はこちらから↓
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