初めてのわんこそば
わんこそばを食べたことがない。しかし岩手まで行くのは遠い。探してみると、神奈川県の横浜方面にわんこそばを食べることができるお店があるらしい。
東急東横線の東白楽駅にある「たち花」というお店
予約をするときに「男性なら平均でどのくらい食べますか?」と聞くと「60~80杯が多いですね」とのこと。
聞いたとき(余裕で食べれるな)と思った。聞くと100杯以上食べると記念品がもらえるらしい。だいたい7人分だという。絶対に食べよう。
友人たちと「マグロのユッケ、ものすごくおいしそうだから頼もう!」と決意したときに撮影した写真。
店頭に貼ってあったわんこそば紹介のポスターが荒くて、モザイククイズだったら、10点ぐらいのモザイク具合だった。
店内に入ると、大学生グループが挑戦をしていた。「わーキツイ!」、「もう、食えないよー」など、とても楽しそうである。1人だけが100杯を食べられたらしく、周りは称賛の声の嵐であった。
このとき、絶対に負けないという強い想いが生まれ、例え、限界を迎えても100杯以上、食べることを決意したのだった。
わんこそばの合間に食べる天ぷらや卵焼き、漬物。お腹いっぱいになったときに嬉しいオレンジもある。
ねぎ、かつおぶしに加えて、もみじおろし、くるみがある。
薬味やおかずと一緒に、空っぽのお椀が来た。どうやら、そばを入れるお椀につゆが入っているらしく、ある程度たまってきたら、テーブルに置いてある大きいお椀につゆを捨てる。
テーブルにはおはじきが置いてあり、5杯食べるごとに1個置いて計算。
自分で5杯食べる事に1個のおはじきを自分で置く。これで、自分が何杯食べたのか計算する。
食べ始めはきちんと置けるのだが、食べ進めるごとに「あれ、今、置くのかな?」とあいまいになり、勘で置くという事が結構ある。だが、店員さんが「今、○○杯ですよ」と言ってくれるので安心だ。
終わりのないそばとの戦い
さて、準備が整った。そばとの戦いが始まる。目指すは100杯。こちらはラーメンを5杯食べた男である。不可能な挑戦ではない。前かけをかけたら準備完了である。やってやる。やってるぞ!
気合が外に漏れだし、寝ぐせになった。
量が多いので、普通の味なのかなと思っていたが、コシもあり、そばの風味もある。つゆが少ないため、そばの味を強く感じるおいしいそばだ。
おいしいそばはずっと食べられるとこの時は思っていた。
1杯、2杯、そして、10杯と口に入れて3秒ほどで無くなるペースでリズムよく食べ続ける。自分でもこんなに速く、そばを食べることができるなんて驚きである。
すいすいと食べていく。自分の秘めたるポテンシャルに驚いた。
ただ、それが段々とペースが崩れ始めてくる。口の中で、そばを処理できなくなり、ほほにとりあえず、詰め込み、そばをまた食べる。
すると、こうなる。口の中いっぱいのそば。
中盤以降はお茶がかなり必要になってくる。
そうやって食べ続けるうちに…。
100杯を超えた。
なんとか目標の100杯に到達した。お腹はまだ、多少の余裕がある。ただ、目標を達成したせいで、緊張感が緩み、小さい方のトイレにすごく行きたい。
ふたを一度閉めて、トイレに行き、再び食べようとしたところ、「ふたを閉めたら終了です。」と言われた。食べられなくて終わるではなく、トイレに行って終わる。わんこそばの新しい終わり方を迎えた。
ちなみに一緒に挑戦した友人は85杯で終了だった。感想を聞くと「最初はいけるかと思ったが、
20杯くらいでちょっとお腹にたまってきて、60杯くらいからはもう無理ってなる。85杯が限界だった。」
その日の夕食は食べられなかったらしい。(私はその夜、てりたまバーガーを食べた。だって春だから。)
100杯を超えると記録ノートに記載することができる。昔、駅にあった掲示板を思い出した。
見てみると100杯以上食べた人は結構いる。女性の最高が561杯、男性が438杯だという。さすがにそこまでは食べられない。
また、100杯食べると、このような記念品がもらえる。
貰える記念品は秋田の民芸品である。かわいいオレンジのものをもらった。
わんこそばはスポーツのような競技みたいで楽しい。
わんこそばを食べてわかったことは3点である。
・食べることに夢中になり、スポーツをしている気分になる
・食べるぺースは自分たちで決められるのだが、店員さんが前にいるため「急がなきゃ」という想いが生まれる。
・普通に食べている人が優雅に見える。
今回の体験を参考に別の食べ物でもできるのか、挑戦してみた。
ニフティの社内向け飲み会に混ざる
撮影をするためにニフティを訪問した。編集部の安藤さんと合流し、連れて行かれた場所では、飲み会をやっていた。
しれっと混ざる。
勧められるままお酒を飲み、他の方にご挨拶をしながら思う。「このまま、飲んで終わったらどうしよう」と。しかし、そんなことなかったのでよかった。
この日は他の編集部の方がいないため、社員の方に協力してもらった。こうして集まったのが、チームわんこである。
チームわんこ。左から社員の信藤さん、社員じゃない江ノ島、社員の田畑さんである。
信藤さん、田畑さんとも飲み会が終わった後に協力してもらった。とてもありがたいが、「酔ってるけど、大丈夫ですか」と質問してきた。酔っている人がよく口にするセリフである。不安。
最初はわんこ牛皿
最初は牛皿でやってみた。大好きな牛皿なので、どんどん食べられると思う。
わんこそばの食べ方に習い、牛皿をメインに生卵、浅漬け、紅しょうがを用意。
牛皿の下にはごはんがあり、それも薬味として食べることにした。
牛皿は食べやすいように事前に小分けにした。
盛り付ける役、お椀に入れる役、食べる役の3名。
次々に口の中へ牛皿を入れていく。
いや、入らない!
肉は噛まないとダメである。多くの人はそんなことを当たり前に知っているかもしれない。しかし、それは無意識に思っていることで、意識して食べると意外と噛まなければ食べることができないのだ。
そばでは中盤からやっていた、ほほに貯める食べ方を序盤で実施したが、それでも追いつかず、飲み物に手を伸ばした。
現場から漏れる「速いかな?」という声。
焦りながらものどを通っていかない。
結果的には牛皿6食分食べきったが、速くはなかった。
6皿分のわんこ牛皿を食べた。普通に食べるよりも早く、そして、イベントのようで楽しかった。
しかし、現場にいる人たちが想像していたよりも早くなかったようで、現場では「?」が漂っていた。
なんか申し訳なかったので、次の食べ物は1人で用意した。
熱々のわんこ餃子
餃子20個分に挑戦してみる。
今回はお椀に餃子を1個ずつ入れて食べていく。
餃子はちょっと大きめであったが、牛皿よりも食べやすい。具が歯で切れやすいからだろう。唯一の問題点は電子レンジで温めすぎたことだった。具が異常に熱い。
顔をしかめる熱さ。
そのうち熱さにも慣れ、1点を見つめながら食べ始める。真剣に食べ始めた。
大食いと早食いの両方を競う大会に出場している人たちのことを「フードファイター」と呼ぶことがあるが、今、この瞬間、私はフードファイターになった。
次々に口に入れ、そして飲み込んでいく。その速さは風のごとしだ。
フードファイター江ノ島の手がなにかをつかんだ!
飲み物だ! 処理できなくなったんだ!
フードファイターの道は険しかった。(餃子は周りの人たちが「速かったね」と終わった後に軽く話すぐらいには速かった。)
液体はどうだ? わんこヤクルト
わんこヤクルト。犬につけたいかわいい名前である。多分、慣れたらヤクルトと呼びそうだなと思った。
最初、容器に入ったまま、渡して飲もうという話だったが、雲行きが怪しい。
ヤクルトをそのまま飲もうと思って、準備をしていた。しかし、編集部の安藤さんが「これもお椀に入れたほうがわんこっぽいんじゃない?」と言い出し、先ほどまで牛皿や餃子を入れていたお椀を洗いに行った。不安しかない。
注がれるヤクルト。
割としっかり匂う餃子の残り香。
思った通りだった。匂う。安藤さんは「きちんと洗った」と言っていたが餃子がいる。透明なだけで餃子は存在しているのだ。
(そうか…いるのか。)と自分の中で納得させて、わんこヤクルトをやってみた。
やる前に撮影場所にやってきたニフティの方々は全員陽気だった。というより、この場にいる全員が陽気。
貰ったらすぐに、
飲む!
人が来ても気にせず飲む!
急ぎすぎてこぼす。
何とか、65ml×14本の計1ℓを飲み終わった。
余裕だと思ったが、一気飲みではないので、きつかった。後、餃子の匂いはずっとしていた。
受け取ったヤクルトは3秒ほどでなくなる。このペースが最後まで続いた。周りからも「速い!」という声が聞こえる。早く飲めると楽しい。場が楽しいという雰囲気に包まれる。いい雰囲気のまま最後はデザートだ。
わんこシュークリーム
最後をシュークリームである。よくコンビニで売っている小さいものを買ってきた。
田畑さん「これ、結構な量ありますけど、大丈夫ですか?」とそのような言葉をかけてくれた。ニフティの人は優しい。
そして、並べるのも早かった。シュークリームを並べるのが速い社員、田畑さんである。
そして、理由はわからないが、信藤さんは怪しい笑みを浮かべてみていた。(多分、酔っているから)
箸でシュークリームを食べる。必死にあまり思わず、ゴリラになる。
フードファイター再び。
速く食べようとすると真剣になってしまう。食べることにこんなに集中をしたのは初めてである。目の前にあるシュークリームを食べることだけに意識を向けて、1秒でも早く食べようとする。
誰も時間を計る者はいない。だが、早く食べなければという思いが湧き上がって来るのだ。これが、わんこ特有の現象であろう。
急ぐあまり、2個もらってしまって動揺する。
しかし、ヤクルトに次ぐ速さで完食。中がぎっしりと詰まっていないのが勝因だと思う。
実際にそば以外でやってみても楽しい。参加型のイベントの楽しさを気軽に味わえる。イベントなどでやれば盛り上がると思う。
いつの日かまた、チームわんこ
色々とやってみて、わんこ○○をやっている人もその周りにいる人も楽しいイベントになる。わんこ○○、自分の好きな食べ物で是非やってみてほしい。
終了後、お腹いっぱいなのに差し出されたパイの実に手を出してもらってしまった。食い意地が出た。