秋晴れ・小春日和は逃亡中。ここ10日間の日照時間はグレーだらけ、ぜんぜん晴れてない。(気象庁HPより)
1週間の天気予報を振り返って当たったかどうかを検証する週1連載。
勝敗とその理由を振り返ります。はたして今週の成績はどうだったのか。
(本連載は振り返りが中心で、詳しい予報は行っていません。予報が見たいかたは
ウェザーマップなどの専門サイトをどうぞ)
パーフェクトまで、もうちょいでした
1週間を振り返る(東京都心周辺) 予報は前日夜に
こちらでやってます。
水曜(18日)は、午前中に青空。「青空のフェイントにひっかからないで。雨雲は来てますよ」と、ファインプレーな予報。午後から雨となった。
◎でも付けたい当たりっぷりだったが、じつは、前日の時点では、晴れなんてまったくの予報外。出勤中に晴れてきて、内心ドキドキ。雨よ来い、雨よ来いと、心のなかで必死に祈っていた。雨で迷惑した人、ごめんなさい。
前夜に来た小さな低気圧が、雲をまとめて持ち去ったために、いったん晴れ間が出てしまった。
でも、午後からはちゃんと雨が降ってますから、ハズレにするのは酷ですよね。△にさせていただきます!
ちょっとした予報のズレは、笑顔でごまかすのもテクニックの一つ。
南は30℃超え+北は氷点下=本州は晴れ続かず
先週、沖縄では連日30℃超えになったところも。一方で、北海道は氷点下の冷え込み。特に週末は寒くなった。
北と南で、すごい気温差だった一週間。
こうやって気温差があると、その間で雲が発生する。だから、季節と季節の間は、天気がぐずついてしまう。まさに今が、秋から冬への変わり目でそういう状況。
言い換えれば、今のグズグズ天気(さざんか梅雨)が終わると、冬へ近づく。
今週がターニングポイントか。
【今週のみこみ】グズグズ天気が続くか、カギをにぎる冬の空気
今週前半も、低気圧や前線がつぎつぎ来て、曇りや雨に。ただ、ようやく変化のきざしが出てきた。
北からやってくる冬の空気が、低気圧や前線を日本から押し出して、このグズグズ天気もようやく終わりに。
さざんか梅雨が明けるのは、今週の木曜(26日)頃か。
大陸の冬の空気(シベリア高気圧)が強まってきた。週後半に予報通り南下すると、雨雲を押し出して、気温が下がる。なんかビリヤードみたい。
この冬の空気、けっこう強そうで、九州とか西日本の山でも雪を降らせるくらい。全国的にガクッと気温が下がる。
でも、冬の空気が、たいして強くないと、低気圧や前線を押し出せず、週末もグズグズ天気。
カギをにぎる冬の空気の強さ。結果は来週!
今週の格言
『さざんか梅雨が明けると、冬へ一歩前進』
質問コーナー
「気象予報士が天気予報を出すまでにどんな事をして、それぞれどれくらいの時間配分でしているのでしょうか?」
予報士によって、やり方はそれぞれあるのですが、僕の場合は、
1)予報の大もとになる気象庁のデータを見る
↓
2)他の予報データもたくさん見る
↓
3)ひまわりの雲画像とか今の気象状況と、予報データを見比べる
↓
4)予報のストーリーをまとめて、細部の予報をつめていく
みたいな感じですね。
「誰がどう見ても晴れ!」みたいな時は、1)~4)まで15分くらいで終わることもありますし、「関東で雪か雨か」みたいに繊細な時は、それぞれに15分とか、もっとかかることもあります。
繊細な予報を考えこむのは、将棋の長考と似ているかもしれませんね。
長考して、風の流れや雲の動きを読んで読んで読みきって、当てた時の興奮といったら、そりゃもう、やみつきになりますね。
でも、長考してハズレると、ドヨーンと心も顔も曇り空に。
周りから見ていると、予報士は分かりやすい生き物かもしれませんね。
詰め天気
先週の問題は、
こちらでした。
正解と次の問題は、来週アップします!
追加のヒントは、「東の低気圧の強さはどうでしょう?」です。
解答はこちらから↓
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